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1.固定客化論 総論

1回5分奇跡を起こす!小さなお店、大逆転の法則 < 戻る

2009/07/14

【お店を繁盛させる簡単な秘密とは?】
「商品」と「接客」と「お店の雰囲気」さえ良ければ、あとはお客様が勝手にリピートしてくれる。多くのお店がこのような感覚をもっている。
ところが。実態はそうではない。じつは、ほとんどのお店の場合、「1回きりのお客様」の割合が、なんと70%を超えているのだ。
つまり、多くのお客様が、あなたのお店を「1回きり」利用して過ぎ去っているのである。
この「1回きりのお客様」の利用回数を「2回」に変えるだけで、売上げは上がり始める。
しかも、70%以上いる「1回きりのお客様」すべてを、2回に変える必要はない。
あなたの狙いは、わずか10%減。つまり、70%いる「1回きりのお客様」を、60%に低減させるだけで、売上げは上がり始めるのだ。

『「1回きりのお客様」を「100回客」に育てなさい!』高田 靖久(著)より引用
http://tinyurl.com/100kaikyaku


  【 固定客化論。~総論(1)~ 】

■恐ろしい事態になっている。
顧客離反率が40%を超え始めた店が激増しているのだ。
顧客離反率とは「1年間でそのお店からいなくなっているお客様の割合」のことだ。

■この40%がどのくらい悪いことなのか?
10年ほど前には、この数字が25%前後といわれていた。しかし、25%お客様が離れても、それを補うだけの新しいお客様が獲得できれば、売上はあがっていた。
ところが、これが年間40%だとどうだろう?
昨年1000人来ていたお客様が、今年は600人になるのである。つまり400人の失客だ。この400人もの失客を新規客で補わねばならない。とても難しい話だ。
結果、多くのお店が、この失客を新規客で補えない。だから売上が落ち込んでくるわけだ。

■もちろん、この40%というのは「ひどいお店」の場合だ。
では、繁盛店では、全く失客が無いのか?そうではない。どんな繁盛店でも年間で20%は失客している。ただ、繁盛店はこの失客を新規客で補えるので、売上が伸び続けるわけだ。
だからといって、安心してはならない。繁盛店が考えておかなければならないのは、この繁盛がいつまで続くのかということだ。
「あのお店。数年前までは行列店だったのに、今は見る影もないわねえ・・・・・」
そんな経験を私は数え切れないくらいしている。いや、あなたもしているはずだ。

そして、仮に現在、あなたのお店が繁盛していようと、残念ながらその例外ではない。

■「だからこそ、フリーペーパーや、割引チラシを配って新規客を集めているんですよ」そんな声も聞こえてくる。
逃げていったお客様を新規客で補う。多くの経営者がそう考える。しかし、それが出来ないから、売上が落ち込んでくるわけだ。

■しかも、フリーペーパーや割引チラシで集客したお客様は客単価も低い。
当たり前の話だが、あなたが20%値引きしたことで、売上高は20%のダウンとなる。
「その程度は仕方がない」あなたはそう思うかも知れない。
ところが、あなたが原価率50%の商売をしてるならば、20%の値引きは、40%もの利益ダウンとなっているのだ。
つまり、20%値引きで2倍の集客をしても、お店に残る利益は、以前とほとんど変わっていない。
しかも、今の時代、わずか20%割引で2倍の集客なんて、できるはずもない。
「忙しいのに、儲からない」そんなお店の多くが、値引きだけで集客している。

■さらに恐ろしいことに、値引きで集めたお客様はリピート率まで低い。
次回利用してもらおうと思えば、帰り際に「次回使える割引券」を渡さなければならない。
なぜなら、値引きで集客したお客様は、値段であなたのお店を選んでいるからだ。
そのお客様からしてみれば、あなたが次回値引きが出来ないのならば、またフリーペーパーを見て、同じような安い店を探せばよいだけの話だ。

■多くの経営者が、新規客をほしがる。いや、熱望すると言っても良い。
フリーペーパー、割引きチラシ、紹介チケット。すべてにおいて、割引きで新規客を集める。
もちろん、それがすべて悪いとは言わない。割引きを使えば、新規客は集客しやすい。それは間違いようない事実だ。
では聞こう。それで売上げは上がったのか?もちろん、その瞬間はあがったのだろう。
しかし、そのお客様が、その後も繰り返し利用しているだろうか?
その点をしっかり分析してほしい。

■じつは、割引きで集客した客は、著しくリピート率が低い。
ということは、せっかくお金をかけて、集客したのに、その月の(最悪はその日の)瞬間的な売上げ向上にしか繋がらないのだ。

■「いやいや。うちの店は商品には自信がある。だからリピート率は高いはずだ。なのに儲かってない」もしかしたら、あなたはそう思っているかもしれない。

■そう思っているあなたに、目が覚めるような話をしよう。
お客様の中には「1回きりのお客様」という方々が存在する。
「1回きりのお客様」とは、そのお店を「1回だけ利用して、その後2度と利用していない」お客様のことを意味する。
どうだろう?こんなお客様ばかりであなたのお店が占められていたら・・・?
考えるだけでも、身の毛もよだつ、恐ろしい話だ。

■ところがである。
当社が調査した結果、多くのお店の、多くのお客様が、「1回きりのお客様」なのである。
平均すると全体の6割以上のお客様が「1回きりのお客様」で占められている。
ひどいお店の場合、この割合が、7割以上を占めている場合もある。
そして、あなたのお店も決して例外ではない。

■実感がわかない?
は、考えてみて欲しい。あなたは過去に多くの飲食店を利用しているはずだ。では、あなたは、全ての飲食店を2回以上利用しているか?あり得ない話だろう。恐らくあなたが利用した飲食店のうち、2回以上利用したお店は、3~4割ほどしかないはずだ。

▼あんなに美味しかったあのお店。
▼大事な人の誕生日で利用したオシャレなお店。
▼接客が素晴らしかったあのお店。

多くのお店で十分に満足した。しかし、その満足したお店にさえ、2回目を利用してない場合が多くはないか?
つまり、あなただって、多くのお店の「1回きりのお客様」なのである。
逆手に返せば、あなたのお店の7割のお客様が「1回きりのお客様」であっても、なんら不思議はない。というか、この考えに基づけば、その方が普通である。

■ところがだ。
一方であなたのお店には「100回客」というお客様が存在する。
イメージとしては「年に10回、10年間利用してくれるお客様」のことだ。
とてもありがたいお客様ではないか?

■しかし、残念なことに、多くの経営者が、このお客様をほったらかしにしている。
なぜなら、すでに定着しているお得意様だからだ。「あのお客様は放っておいても又来てくれる。だから1通100円もコストをかけて、ダイレクトメールを送るのはもったいない。同じコストを使うのなら、新規集客に使いたい」多くのお店が、少なからず常連さんにそういう気持ちを持っている。

■では聞こう。
3年前。あれだけ来てくれていた常連さん達が、今でも「同じ人数」「同じ回数」来てくれているだろうか?そんなことはない。だから顧客離反率が40%を超え始めているのである。その結果、お店の売り上げが落ち込んでいるわけだ。

■さて、ここで重要な質問をしよう。
あなたのお店から「100回客」が、わずか1人だけ離反したとする。では、あなたはこの「100回客」1人を補うために、一体何人の「1回きりのお客様」を新規集客しなければならないのだろうか?・・・そう。「100人」だ。わずか1人の固定客を逃がしたがために、100人もの新規客を集めなければならない。
これがどれだけ大変なことなのかは、あなたが一番わかっているはずだ。
しかし、多くの経営者が目先の事だけを考え、新規集客で売上減を補おうとする。

■もちろん、「100回客」というのは1年間で100回来店するわけではない。10年通って100回かも知れないし、場合によっては20年通って100回なのかも知れない。だから、この100回客が多少減ったところで、1年目には、それほど影響が無い。ところが、この累積が恐ろしいことになるわけだ。
あなたのお店で年間10回・10年間利用する「100回」がいたと仮定する。この「100回客」が、毎年【わずか1人ずつ】減り始めたとしよう。
この「100回客」は年で10回利用していたのだから1年目は「1回きりのお客様」を10人集客すればよい。もちろん10人ならば補えるかもしれない。
しかし2年目には、別の100回客が1人だけ減るわけだ。昨年離反した100回客分の利用回数とあわせ、2年目は20人の「1回きりのお客様」を集めなければならない。
この考えで行くと、3年目は30人、4年目は40人・・・5年、6年とたつうちに、これが追いつかなくなるのは当然の話だろう。

■1人づつ減るだけでそうなるわけだ。
もしあなたのお店が、年間10人の「100回客」を失っているとすれば?
上記の10倍の新規客を集めなければならないのである。
お店の売り上げが上がらない理由が、ここにあるといっても過言ではないだろう。

■だからこそ、私は声を大にして言いたい。
「1回きりのお客様」を数多く集めたって意味がない。大事なのは、そのお客様に、

▼如何に「繰り返し利用していただく」のか。
▼如何に「100回客に成長させる」のか。
▼さらには、その100回客を「如何に維持していくか」

なのである。
つまり商売においては「固定客化」こそが重要なのだ。
では、固定客とは、どうすれば良い?

その手法について、次回話を進めていこう。


2009/07/28


【お客様がお店に求めているものとは?】
聞いて欲しい。世の中には「あなたを必要としている」まだ見ぬお客様が存在する。
このお客様は、決してあなたに価格だけを求めているのではない。
「価値観」を求めているのである。


 【 第1ステップ・新規客を集める手法 】
      ~固定客化論。総論(2)~

私が考える「固定客化」には4つのステップがある。
・第1ステップは、新規客を【集める】手法 
・第2ステップは、客を【固定客にする】手法
・第3ステップは、客を【成長させる】手法
・第4ステップは、客を【維持する】手法 
この4つのステップは密接につながっており、
そのつながりこそが最大のポイントといっても過言ではない。
今回の本文では、各々のステップとつながりを説明していこう。

■【第1ステップ・新規客を集める手法】 
新規集客に、一番手っ取り早い方法がある。
それが割引きだ。
「割引チラシ」「フリーペーパー」「紹介クーポン」。
やはり価格の安さは消費者にとって重要な決め手である。
しかし、悲しいかな、割引きであつめたお客様は、リピート率が低い。

「フリーペーパーで集めたお客様は、次回も割引きが無いと利用してくれない」

まるで口を揃えたように、多くの経営者から聞く言葉だ。
だから、そのお客様に次回も来てもらおうと思えば、帰り際に「次回利用できる割引券」を渡さなければならない。

■あなたのお店が一生涯、割引きを続けられるのであればそれでも良い。
だが、結果それは割引きではなくなっている。「定価」だ。
毎回、表面的な割引きでお客様を維持し続け、それをお客様がいつまで得と思うだろうか。
あなたが利益を削って割引きをし続けても、結果的にお客様は「さらに安い店」を求め離れていく。
でも、これは仕方がないことなのだ。
問題はお客様にあるのでは無い。
そもそもが、安さを打ち出し、「価格だけに興味を持っているお客様」を集めていることにあるのだ。

■だから、発想を変えて欲しい。
あなたが商品に自信を持っているのであれば、なにも割引きで集客する必要はない。

あなたは、十分に集客できる「力」を持っている。
それが「価値観」だ。
あなたのお店の価値を、まだ見ぬお客様に伝えてほしい。

お客様は価格だけで、お店を選んでいるのではない。
「いつもよりも美味しい料理が食べたい」
「いまよりも、もっとキレイになりたい」と思っているのだ。

それなのに、多くの店が「価格」だけを売りにしてお客様を集めようとしている。

だから価値観に共鳴しないお客様が集まる。
価値観に共鳴していない以上、価格の安さで満足感を満たそうとするのも当然の話である。

「価値観が共鳴するお客様」このお客様が、あなたのお店を見つけさえすれば、固定客になりやすい。

これは、当たり前すぎるほど、当たり前の話だ。

■しかし、肝心のあなたが、それを発信していない。
フリーペーパー・割引きチラシで、価格の安さだけを訴求している。
「あなたを必要としている」お客様が、あなたを探し求めているにもかかわらずだ。

だから、あなたは、そのお客様に「価値」を発信して欲しい。

「そもそもが、固定客になりやすいお客様」が、あなたの店を見つけるために。

固定客化の最大の近道は「そもそもが固定客になりやすいお客様」を集めることなのだ。

■そもそも、新規客があなたのお店を選ばないのには、ある決定的な理由がある。

それは、「なぜ、あなたのお店を選ばなければならないのか?」その理由が、お客様にはわかっていないからだ。

■とても大事なことなので、よく考えて欲しい。

お客様には、すでに今満足しているお店があるのだ。

それなのに、あなたが、フリーペーパーやチラシを使い、「うちの店は、商品が素晴らしいです。だから当店を利用してください」と一生懸命伝えても、お客様には響かない。

なぜなら、お客様はこう思うからだ。
「私は今すでに満足して定着しているお店があるの。それなのになんで私は、そのお店を差し置いてまで、あなたのお店を利用しなければならないの?その理由を教えてよ」

というのが、お客様の気持ちである。

■いや、あなたの狙いは、「今満足しているお店が無い」お客様を狙っているのかもしれない。

それでも、お客様はこう思う。
「私は確かに、新しいお店を探している。でも、あなたのお店と同じようなお店は、星の数程存在するの。その星の数程ある同業店の中から、なぜあなたのお店を選ばなければならないの?その理由を教えてよ」というのが、お客様の気持ちである。

■であれば、この気持ちを逆手に取れば良い。
「あなたのお店を絶対的に選ばなければならない理由」それをお客様に伝えていくのだ。それができれば、そのお店には、行列が並ぶこととなる。
つまり、あなたのお店が、「同業店と何が違うのか」その強みを明確にお客様に伝えていくのだ。

あなたのお店に違いが感じられなければ、お客様は値段だけでは店を選ぶこととなる。

しかし、何度もいうが、お客様は、値段だけで、お店を選んでいるのではない。
価値感を求めているのである。

■多くの経営者が、勘違いしていることがある。
それは、「新規集客には、商品力が重要である」と思っていることだ。

もちろん、私は、商品力が関係ないと言っているのではない。
しかし、知っておいていただきたい重要な事実がある。
それは、お客様は、その商品が本当に素晴らしいかどうかは、わからないまま、購入しているのだといういうことだ。

■例えば、あなたがケーキを食べたいとする。
実は、私の弟は、ケーキ作りの名人である。
フランスの3ッ星レストランで10年修行を重ね、その地方の由緒あるコンクールでは、日本人で初めの金賞を受賞したほどだ。

この弟が、昨日、帰国し、そのコンクールで金賞を受賞したケーキを5個だけお土産で持って帰ってきた。

日本の他店のケーキより、2割程度高いが、あなたにおわけすることが可能だ。
さて、あなたがケーキを食べたいとして、このケーキを買う確率はどの程度のものだろう。
たぶん、極めて高いと言っても過言ではない。

■さて、質問。
あなたがこのケーキは購入する理由は、ケーキが美味しいからだろうか?
・・・
答えはNOだ。
なぜなら、このケーキが美味しいかどうかは
★「食べてみないとわからない」からだ。

あなたが購入を決めた理由は、このケーキが美味しいであろうという「期待感」に他ならない。

■だから、新規客に商品を売るのには商品力は関係ない。
大事なのは、その商品が素晴らしいことを、如何に「伝えられるか」なのである。

■ただ、私は「商品をおろそかにして良い」と言っているのではない。
あなたが素晴らしい商品を持っていても、その商品力を新規客に上手く伝えなければ、同業店との違いは感じられない、ということだ。

■だからこそ、「商品名」と「値段」だけで販促物を作成してはならない。
ホームページ、チラシ、フリーペーパーに至るまで「あなたのお店を絶対的に選ばなければならない理由」を明確に伝えるのである。

するとあなたのお店には行列が並び始める。

では「そもそもが固定客になりやすいお客様」を集めれば、あとは放っておいても固定客になるのか?
じつはそうでもない。
やはりそのようなお客様も、そのまま放っておいては、固定客にはなりにくい。

顧客戦略は全てがつながっている。
その獲得した新規客を【如何に固定客化していくのか?】そこに焦点を当てる必要がある。

それが【第2ステップ・客を固定客にする手法】である。

その手法について、次回話を進めていこう。(高田)


2009/10/06
【低コストで高収益をあげる方法】
既存客をフォローするのであれば、新規客と比べてはるかにコストは安くつきますね。
一般的に新規客を獲得して既存客と同じ利益を出そうと思えば、6倍から8倍の経費がかかると言われます。
最近の厳しい経済状態を考えますと、10倍以上かかってしまう会社もあるでしょう。
だからこそ、既存客を大事にしてほしいのです。

『小さな会社の儲かるアタマの使い方』山本隆雄(著)より引用
http://tinyurl.com/yeyol4f

【 第2ステップ・お客を固定客にする手法 】
~固定客化論。総論(3)~

■では「そもそもが固定客になりやすいお客様」を集めれば、あとは放っておいても固定客になるのか?

じつはそうでもない。やはりそのようなお客様も、そのまま放っておいては、固定客にはなりにくい。

なぜならば、新規のお客様が、2回目を利用しないのは、ある決定的な理由があるからだ。

■それは、あなたのお店の「商品」「価格」「接客」「雰囲気」、それに限ったことではない。

あなたのお店が、
▼いくら素晴らしい雰囲気のお店であろうと、
▼いくら素晴らしい商品を提供していようとも、
お客様が2回目を利用しないのには、全く別の次元の理由があるからだ。

■その決定的な理由とは?
それは、お客様が、あなたのお店のことを、ただ単純に
★「忘れている」だけなのだ。

■じつは、人間の脳には「3の法則」というものがある。

これは、人間の脳は「3」のつくタイミングで物事を「忘れる」ようにできているという考え方だ。

■まず最初のタイミングは「3日後」。
私が学生時代に教わった心理学の先生は、「今日勉強した内容は、必ず80時間以内に復習しなさい。そうしないと人間の脳は8割の内容を忘れてしまう」というのが口癖だった。

80時間。つまり、およそ3日間で、人間は忘れていくのである。

■次のタイミングが「3週間後」。

そして、その次のタイミングは3ヵ月後。

人間は、ある物事を経験してから3ヶ月間、その事を一度も思い出すことがなければ、それ以降、自らその事を思い出す確率が、極めて低くなると言われている。

つまり、はじめて利用したお客様が、あなたのお店のことを思い出すきっかけが「3ヶ月間」無かったとしたら?

それ以降、あなたのお店を思い出す確率が極めて低くなっているということだ。

お客様の頭の中に、あなたのお店の名前が思い浮かんで来なければ、選ばれる可能性は0%。

だからこそ、まずは「思い出してもらう」ことが先なのだ。

■人間がお店を決定する順番を間違えないで欲しい。
(1)まずは「思い出す」
(2)「そう言えば、あの店が良かったな」
の順番だ。

「素晴らしい商品を提供していれば、お客様が思い出してくれる」
残念ながらそうではない。

だって、人間は3日で忘れていくのだから。

■これに気づけば 固定客化は、そう難しいことではない。

なぜならば、お客様に「思い出して」もらえさえすればいいからだ。

だから、忘れないように3の法則を逆に利用しよう。
3日、3週間、3ヶ月というタイミングでダイレクトメールを送ると良い。

お客様が、あなたのお店に満足をしているのであれば、もう一度利用してくれる可能性は極めて高くなる。

■しかも、興味深い分析結果がある。

じつは、新規客がそのお店を初めて利用した日から、その後3ヶ月以内に
▼「再度来店しなかったお客様」よりも
▼「再度来店したお客様」の方が、
4ヶ月目以降に繰り返し利用する確率が、なんと【4倍以上】にもなっているのだ。

■しかも、3ヶ月以内にもう1回だけではなく、もう2回利用していただければ、この確率が【7倍以上】にも引き上がるのである。

■であれば、ここに焦点を当てない理由はあるまい。

だからこそ、新規客には3ヶ月以内に3回、ダイレクトメールを送ってほしいのだ。

つまり、私が考える「固定客化」とは、新規客に「3ヶ月以内にあと2回」利用してもらうことを指す。

■では、「3ヶ月以内にあと2回」利用してもらえればそれでよいのかというと、やはりそうではない。
そのお客様を「常連客に成長させる」必要がある。ここで重要なのが、次の第3ステップだ。
次回はそこに焦点をあててみよう


2010/01/13
【小さなお店、大逆転の法則。】客を成長させる手法~固定客化論。総論(4)~

【理念で飯が食えるのか?!】
経営にとって何が最も大切なのか?それは「理念」です。
以前は「理念で飯が食えるか?!」と、一喝された記憶が何度もあります。
しかしながら、今では「理念がないのにどうやって飯を食べていくのですか?」 と言い返すことが出来るようになりました。

『繁盛店主の「7つの教え」』富田英太(著)より引用
http://bit.ly/4X42SI

【 第3ステップ・客を成長させる手法 】
~固定客化論。総論(4)~

■第3ステップでは、お客様を【常連客に成長】させる。

ではどうすれば、お客様を常連客に成長させられるのだろう。

それはお客様に「常連客になりたい!」と思っていただくのである。

■当たり前のことだが、常連客は【初めから】常連客だったわけではない。
全ての常連客が、最初は新規客だったのである。

そこから回数を積み重ね、結果として常連客に成長したわけだ。

つまり「新規客」と「常連客」の間には、そこを押し上げていく【過程】が存在する。

イメージでたとえるとこんな感じ。

▼新規客→1回→2回→3回→・・・・→常連客

■しかし、この過程が、お客様にもお店にも予測できない。

常連客は、いつの間にか常連客になっているのであり、決して本人が「私はこの店の常連になろう!」・・・と思った結果ではない。

そこを、お店が【仕組み化】することで、意識的に常連客に成長していただくのだ。

■そこで、顧客戦略では、お客様を【4つのカテゴリー】に分けて、成長を見届けてゆく。

それが「試用客」「浮遊客」「得意客」「ファン客」だ。

▼第1ステップでは、「試用客」を獲得した。
▼第2ステップで、その「試用客」を「浮遊客」に成長させた。
▼第3ステップでは、その「浮遊客」を「得意客」「ファン客」に成長させていく。

■ここで重要なポイントは2つある。
1つ目のポイントは、お客様自身に「自分が今、どのカテゴリーに存在するのか」を認識していただくことだ。

そして、そのお客様に「早く次のカテゴリーに成長したい」と思っていただかなければならない。

イメージでたとえるとこんな感じ。

▼試用客(新規客)→浮遊客→得意客→ファン客(常連客)

たとえば、自分がまだ「浮遊客」に位置されていて、もう少し同じ店を利用し続けると「得意客層」にランクアップする。

このような「成長が見える仕組み」を、お客様にわかりやすく提供するのだ。

つまり、お客様自身に「成長を楽しんでいただく」のだ。

■2つ目のポイントは、お客様を「えこひいき」することだ。

「えこひいき」というと、あまり良いイメージが無いかもしれない。

ただこれは、問題提起をするために使っているだけで、実際には、そう悪いことではない。

そもそも、お客様が平等に扱われて、喜んでいるのだろうか?

それでお客様が喜んでいるのであれば、口コミが起こってしかるべきだ。

しかし「私は、あの後店に行くと、他のお客様と同じ接客を受けているのよ」なんていう口コミは聞いたことがない。

つまり、お客様は平等に扱われることを「喜んではいない」ということだ。

■ところが。
「私だけが受けた特別扱い」これにはお客様が、非常に喜ぶ。
そしてこれを、必ず人に自慢している。
「あの店には俺しか食べられないメニューがあるんだよ」
「あの店のスタッフは、全員私のことを覚えていてくれるのよ」
と、こんな感じだ。

つまり、口コミの原理は、わかっているのである。

今後、あなたのお店で、口コミを起こしたいと思えば・・・

そう。

お客様を「えこひいき」すればよい。

■お店は、上記2つのポイントを 意識的に「仕組み化」するのだ。

つまり、お客様に「早く次のカテゴリーに成長したい」と思っていただけるように「えこひいき」を仕組み化するわけだ。

■その方法はいくつかある。

代表的な例をご紹介すると、各々のカテゴリーにおいて「えこひいきの質」を変える、という手法がある。

例えば、お客様にポイントカードを配っているのであれば、各々のカテゴリーごとにポイントカードの色分けをする。

そして、スタッフはそのカードの色でお客様を判断をして、サービスの質を変えて提供するのである。

お客様は、小さなことでも「特別扱い」を受けたことに喜ぶ。そして、さらなる特別扱いを期待する。

次第にお客様自身が「次のカテゴリーにランクアップしたい」と思うようになるのだ。

■「年末までにあと2回利用しなければ」

お客様にそう思っていただければ、自然と利用回数が増えてくるはずである。

このような「えこひいき」の仕組み作りを行い、お客様を「ファン客層」と呼ばれる常連客に成長させるのである。

では、お客様が常連客に成長してしまえばそれでよいのか?

当然、そうではない。
顧客管理の肝はまさにここからである。

その大事なお客様を「如何に維持するのか?」
ここをおろそかにしておいて、顧客戦略の成功はあり得ない。

それこそが第4ステップだ。
次回は第4ステップについてまとめてみよう。(高田)


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