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雑学2008

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2008/10/03
コインに裏と表があります様に、ある一つの事実でありましても、その見方によりましては、全く違って捉えることが出来ます。株価も然りであり、同じ価格でありましてもそこで売りたいと思う人と買いたいと思う人が常に存在します。

次のような話がありますので、ちょっとご紹介させて頂きます。

くもの巣に蝶がかかっており、幼稚園の先生はその蝶を逃がしてやりました。
見ていた園児の一人が食ってかかってきて、「先生!そんなことをしたら、くもがかわいそうじゃないか?!」
先生は一瞬、「いやなことを言う子だ」と思いましたが、よくよく考えてみたら、その子の言うことにも一理ある。せっかくの餌を逃がされて、くもは腹をすかせたに違いない。だとすれば、自分は蝶を助けて、くもを虐めたことになる。

上記のような問題が、実際に先生方の研修会で議論されているそうです。

この問題は、我々の「世界認識」の問題ということのようで、西洋近代の考え方は、「生存競争の世界」といった見方になるようです。すなわち、人間も他の生物も、すべては自己の利益だけを考えて生きているという見方です。その見方はまさに「弱肉強食」です。強いくもは弱い蝶を捕食して生きる。弱い蝶は犠牲者だといった見方です。

ところが、仏教では見方が違ってくるとのことです。仏教はこの世界を「共生の世界」と見るとのことで、あらゆる生き物が互いに助け合い、共に生きようとしている世界だと認識するようです。もちろん、そこには捕食の関係があり、くもが蝶を捕食し、ライオンがシマウマを捕食する、それはその通りですが、それは「弱肉強食」ではなく、仏教においてのそれは、蝶がくもに、シマウマがライオンに自分の命を布施していると見るとのことです。

じつは、捕食者のライオンがいないと、シマウマは増えすぎて、いずれ食糧不足になり全滅する。だから、シマウマはライオンに助けられて生きている。仏教ではそのように認識し、蝶はくもに命を布施しているのであって、園児の見方の方が正しいという見方です。

朝から、難しい話になりましたが、同じ事象でも違った角度から眺めると、いろいろな見方、考え方が出来るよい例のように思います。


2008/10/06
昨今、糖尿病や高血圧などの生活習慣病が問題となっていますが、これらの病気には「肥満」が深く関与しているため、食生活には特に気を配る人が増えています。

生活習慣病とは、毎日の良くない生活習慣の積み重ねによって引き起こされる病気であり、日本人の3分の2近くがこれで亡くなっています。それに関連しまして、「ワカメ」や「コンブ」に含まれる成分に、代謝を活発にして脂肪の蓄積を抑える肥満抑制効果があることを以前に北海道大学の研究グループが確認しています。

マウスを使い、エサの中に大豆油7%を入れて3週間飼育したところ、20グラム弱だったマウスの体重が平均39.7グラムになったのに対し、ワカメの脂質2%を混ぜた場合は、平均34グラムとなり、約14%体重が少なかったそうです。

「食欲の秋」、これからは何を食べても美味しい季節ですが、肥満予防に繋がる可能性がある「ワカメ」や「コンブ」、見直してみる価値がありそうです。


2008/10/08
山口素堂の俳句「目には青葉 山ほととぎす 初鰹」は有名ですが、初夏の訪れを告げるのが「初ガツオ」なら、秋を堪能させてくれるのが『戻りガツオ』です。

春以降、黒潮にのって太平洋岸を北上する「初ガツオ」に対して、夏から秋にかけてUターンして南へ産卵のために下ってくるのが『戻りガツオ』で、餌を追いながらの長い航海によって体も春先に比べて一段と大きくなっているため、脂肪の乗りが倍加し、時にはマグロのトロより美味しいとまで言われています。

室町時代からカツオは非常に珍重され、織田信長などは産地から遠く離れた岐阜城や清洲城に生の鰹(カツオ)を取り寄せて家臣に振る舞ったとされています。また、信長は「鰹節」を『勝男武士』と表して、勝ち戦の祈願にも使ったそうです。

春の「初ガツオ」に比べて価格が半額程度ということもあり、秋の魚として秋刀魚(サンマ)と人気を二分している『戻りガツオ』。たたきにしてショウガ、ワケギ、ニンニクをかけてしょうゆかポン酢で食べるのが一般的ですが、脂肪の乗った新鮮な刺し身はまた格別です。


2008/10/09
「葡萄」と書いて「ブドウ」。今、スーパーなどの店先では旬のブドウが所狭しと並んでいます。ご存知の通り、ブドウを発酵させたものがワインであり、更に蒸留・熟成させるとブランデーとなります。ちなみに、ウイスキーもブランデーと同じく蒸留酒で製造方法はほとんど同じですが、ウイスキーは穀物を原料とし、ブランデーはブドウ(現在は全ての果実)を原料としているところに違いがあります。

ところで、ブランデーの瓶のラベルにV、S、O、Pの組み合わせや星型の印がついているのを目にしたことがあるかと思います。ブランデーには、はじめに酒庫に入って、最後に庫出しされるまでの年数によって厳然たる階級序列があり、古ければ古いほど格が上がる完全年功序列型となっています。

星は数が多くなるほど長く貯蔵されたことを表し、五つ星より古いものは、V・O、V・S・O、V・S・O・P、X・Oなどで表示されます。

その大まかな基準は、V・Oが12~15年、V・S・Oで15~20年、V・S・O・Pで25~30年、X・Oで40~45年貯蔵したブランデーに使われることになります。

さらに、その上にはナポレオン、エキストラなどがありますが、ナポレオンは会社によって65年から100年を超えるものに、またエキストラは「特別の」という本来の意味で用いられることが多く、普通70年以上のブランデーに付けられます。一方、星のほうは、星ひとつで3~4年、二星で5~6年、三星で7~10年といった目安となります。


2008/10/10
スポーツの秋と申しますが、体を動かすにはちょうどよい爽やかなこの頃です。

ところで、スポーツ選手の一つの目標は「日本代表」、すなわち「日の丸」を付けたユニフォームを着て世界の舞台で活躍することですが、その「日の丸」の旗には基準があります。

旗そのものの大きさに関係なく、旗のタテはヨコの3分の2、赤い丸の直径はタテの長さの5分の3と決められています。日の丸は、武田信玄や上杉謙信などの戦国時代の武将も旗じるしとして使っており、豊臣秀吉も日の丸の旗を船に掲げさせていました。日本の国旗として今の寸法に決まったのは、明治3(1870)年とのことです。

ちなみに、「日本」という国名は、607年に中国を統一して国力をのばしていた隋(ずい)という国に、聖徳太子が遣隋使を派遣し、そのときの使いだった小野妹子が持参した国書(国が正式に出した手紙)に、自分たちの国を「日がのぼるもとの国(日のもと=日本)より」としたことが、国名としての「日本」が使われた最初ということです。


2008/10/17
アユと言えば、旬の夏にこそ味わう魚、というイメージが強くあります。しかし、晩秋に向かうこの時期、各地の河川では、地元の人々が、腹に卵を抱えた子持ちのアユ(落ちアユ)に舌鼓を打っているそうです。

アユは海に近い河口で生まれ、一度海に出て稚魚となり、やがて春になると川の上流へ向かって上り成長します。秋風が吹く頃になりますと、産卵するため再び海を目指して川を下り、河口付近で産卵します。

落ちアユとは、この秋の産卵期に川を下ってきたアユのことです。アユの名の由来には諸説あるようですが、秋に川を下る様子から、「落ちる」の古語である「あゆる」が転じてついたとも伝えられています。

「落鮎(あゆ)の身をまかせたる流れかな」(正岡子規)とうたわれるなど落ちアユは秋の季語ともなっています。

炭で塩焼きにした子持ちのメスの落ちアユはプチプチとした食感が広がり、春や夏のアユがさわやかで若々しい味が魅力なら、こちらは円熟味のある大人のうまみといったところです。

秋の産卵が終わると死んでしまうアユ、年魚と呼ばれる由縁ですが、落ちアユの味わいには、その短い一生分のうまみが凝縮されているようです。


2008/10/21
長時間パソコンに向かって細かい字を見ていたり、また書類と格闘していたりしますとどうしても目が疲れてきます。そんな時、ふと窓から見える木々の緑にホッとしたりすることがあります。

よく、緑が目にいいと言われますが、それは緑色が目にいいというよりも、自然を眺め、遠くの風景を見ることで、結果的に目の神経と筋肉を休めるからというのが定説です。

ただ、緑色自体にも効果はあるそうです。元来、色には思わぬ効果が潜んでいます。例えば、「赤」は細胞を活性化させ、下着類に赤い色を選ぶと元気になるといいます。昔からの赤フンにも意味があったのです。また、「青」は興奮を静めるそうです。青色は心を落ち着かせますので、勉強部屋に青を使うと勉強がはかどるといいます。落ち着きのない子供には青色を着せるとおとなしくなるともいいます。

そして、「緑」。この色は他の色に対して補色にあたりますが、様々な色の情報を受け取っている目の細胞にとって緑色は沈静効果をもたらすそうです。


2008/10/23
贈り物をする際に、「心がこもっていれば何でもいい」とつい思いたくなりますが、そう簡単にはいかないのが世の中のようです。贈り物のタブーは現在も生きている場合が多く、こちらが無垢の心で贈っても、先方が不愉快に感じてしまってはせっかくの気持ちも台無しになりますので注意が必要です。

いくつかタブーを挙げてみますと、結婚式の包丁、ナイフ、はさみなどは「縁を切る」に通じるため嫌われます。新築祝いのストーブ、卓上ライター、真っ赤な花などは、火事を連想させるということでパスした方が無難です。

病気見舞いの鉢植えは「根がついている」ということで「寝つく」を連想させると言われています。またシクラメンはシク=死苦の響きが良くなく、椿や山茶花も花が首からポトリと落ちることから嫌われるようです。

ちなみに、「弔事には偶数」、「慶事には奇数」が用いられることが多いようです。


2008/10/24
漢字で「竜胆」と書いて「リンドウ」。この時期の山道などでよく見かける代表的な秋の花ですが、気品のあるこの花が咲くと秋の深まりを感じます。根が古くから生薬として使われ、「竜の胆(きも)のように苦みが強い」ことが由来となっているそうです。リンドウの呼び名は「竜胆」の音読み「りゅうたん」がなまったとされています。

青紫の花は日光を浴びると開き、夜中や雨・曇りの日は閉じたままです。花言葉は「強い正義感」、「悲しんでいるあなたを愛する」です。

出回る時期は6月から11月と長いですが、6~9月のリンドウは仏花として添えられます。黄色や白のキクと合わせて花束にするため、色は青紫がほとんどです。

10月に入って仏花需要が一段落しますと、ピンクや青と白の混合色など変わった色のリンドウが目を楽しませてくれます。長野県と熊本県の県花です。


2008/10/27
西洋では、スペルの中に「Rのつかない5~8月は牡蠣(かき)を食べるな」と言われているそうですが、日本では「花見過ぎたら牡蠣食うな」と言います。
産卵期の夏場は身がやせるうえ、海の細菌汚染で食中毒を起こしかねないからです。

その牡蠣(かき)が、これから寒さが増すにつれて美味しくなってきます。西洋や中国では紀元前から食卓に上り、シーザーやナポレオン、ビスマルクなど英雄たちの好物だったそうです。

主産地は三陸沖や三重、広島などですが、別名「海のミルク」とも呼ばれ、旬の牡蠣はうまみ成分のアミノ酸や亜鉛、ミネラル、ビタミンなどが豊富に含まれ、牛乳並みの栄養価があります。フライや鍋、また酢やレモン汁をかけて生で食べる・・・等々、いずれの食べ方でもこれからの牡蠣は格別です。

ちなみに、スーパー等で選ぶ際は、袋の水が澄み、身が盛り上がって半透明なものを選ぶのがコツです。


2008/10/28
秋も深まり、山も空も川もきれいで、おいしい食べ物がたくさんあります。それを象徴するかのような「秋味」(あきあじ)という言葉があります。

秋、サケは産卵のために海から生まれた川に戻ってきますが、その川に入る直前にとれたサケがいちばん美味といわれ、人々は心待ちにしていたサケの回帰を祝い、秋に戻ってくるこの美味しい味覚に感謝してサケのことを「秋味」(あきあじ)と呼んでいるそうです。方言や俗語を集めた江戸期の辞書「俚言集覧(りげんしゅうらん)」には、すでに「秋味、鮭(サケ)を云(い)う」とあります。

ちなみに、サケの卵で卵巣に入った常態のものが「筋子」(すじこ)。これを一粒づつばらしたものがイクラですが、温かいご飯にのせるその真っ赤なイクラもまた秋ならではの味です。四季それぞれの食材の味を楽しむことが出来る喜び、これは日本人ならではかもしれません。


2008/10/29
「歳(年)の暮れ」と書いて「お歳暮」。今では、お世話になった人に日頃の感謝の気持ちを込めて年末に贈る「贈り物」を指しますが、もともとは、「歳暮の礼」といって、新年を迎えるために必要な食べ物を実家などに持って行く習わしだったそうです。

最近は、インターネットでの予約が増えていますが、「もらって嬉しいお歳暮ランキング」を見てみますと、1位は商品券、2位.選べるギフト(カタログギフト)、3位.お菓子詰め合わせ、4位.ホテル・名店の味詰め合わせ、5位.お肉、6位.ビール、7位.洗剤、8位.ハム、9位.カニ、10位.お米・・といった順になっていました。

ちなみに、先方が喪中の場合にどうしたらよいのか気になるところですが、喪中とは仏式では四十九日、神式の場合は五十日とされています。歳暮は「ふだん世話になったお礼」という性質のものなので、一般には不幸に関係なく贈っても良いと言われています。

ただし、亡くなってからあまり月日がたっていない場合は、贈る時期を少し遅らせるのが良く、また、赤と白の水引が気になるのなら、白短冊を使うのも一つの方法だそうです。尚、一家の主が亡くなった家庭には、簡単な手紙を添えた上で「忌中御見舞」と書いて届ければ、相手への慰めにもなります。


2008/10/30
そろそろ鍋料理の美味しい季節となりますが、その鍋料理に彩りを添える『春菊』が、11月から2月にかけて需要のピークとなります。

春に花が咲くことから名付けられ、関西では『菊菜』(きくな)とも呼ばれます。ホウレン草や小松菜と並んで代表的な緑黄色野菜で、ベータカロチン(ビタミンA)、ビタミンB・Cなどが多く含まれていますが、そのビタミンAやCは風邪や肌荒れ、ガンを予防してくれます。

春菊200グラムで1日に必要なビタミンAが摂取でき、他の緑黄色野菜と比べて、鉄・カルシウム・カリウムなどのミネラルが多いのも特徴。さらに食物繊維も多く、便秘に効果を発揮するそうです。

その独特の香りは、胃腸の働きを促進したり、痰(たん)や咳(せき)を鎮めたりする効果も期待でき、中国では肝機能を増強し、腸内の老廃物質を排出する漢方薬としても使われています。

ちなみに、春菊は入浴剤にすることもでき、菊や葉を陰干しして、ネットや布袋に入れてお風呂に浮かべますと、体をあたため、肩こり、神経痛に効果を発揮するそうです。


2008/10/31
秋から冬にかけてが旬の西洋ナシ。代表種の『ラ・フランス』がよく知られていますが、芳純な香りと濃厚な甘味は「フルーツ界の女王」にも例えられています。名前の通り、フランス生まれで、余りの美味しさに「国を代表するに相応しい果物」ということからその名前がつけられたそうです。

この「ラ・フランス」はもぎたてが一番おいしい果物ではなく、収穫直後の「ラ・フランス」を食べてみても、固くてほとんど味も香りもありません。追熟期間が必要で、触ってみて「耳たぶ」くらいのやわらかさになったころが食べ頃、「完熟」です。

生で食べると本来の甘みと香りを味わえますが、菓子や洋食の素材としても使われ、タルトやパイなどに添えられたり、ワイン煮にしたりと用途が広がっています。たんぱく質を分解する酵素を豊富に含んでいるため、肉料理との相性も良いです。

日本に入ってきたのは20世紀初頭で、国内で出回る量の約8割は山形県産です。出荷する前に10日近く低温貯蔵庫で冷やしたうえで、さらに常温に戻し熟成させますが、家庭で保存する際には熟れ過ぎを防ぐため常温には置かず、冷蔵庫に入れておくのが良いです。

味覚の秋、その芳純な香りと濃厚な甘味を楽しんでみてはいかがでしょうか。
スーパーなどの店先では大きさにもよりますが、一玉300~400円程度となっています。


2008/11/10
栃木県日光の紅葉シーズンも最終章を迎えていますが、その日光の代表的な名物に『湯葉』があります。もともと寺方の精進料理として発達したもので、肉や魚類にかわるたんぱく質として古くから作られてきました。

やがて、神社や寺への参拝客にも供されるようになり、それが評判を呼んで定着、日光の名物になったそうです。大豆をすりつぶしてしぼり、その汁をゆっくりと過熱し続けると表面に薄い黄金色の膜ができます。その膜を竹の棒などですくい上げたのが生湯葉です。

生湯葉は、たんぱく質や脂質などが含まれて栄養価の高い、しかも消化吸収がよい食品で、これを豪快にワサビ醤油をつけて食べるとまるで豆腐のトロです。

ちなみに、生湯葉を乾燥したものが『干し湯葉』で、保存性が高く、ヘルシーな日光のおみやげとして人気があります。干し湯葉のもどし方は、ぬるま湯なら2~3分、水なら8分くらいつけます。また、濡れ布巾をかぶせてもどす方法もあります。


2008/11/17
枯葉の舞う季節ならではの食材「ギンナン」。茶わん蒸しを食べ終わる頃に底の方から出てくるのが印象的です。おでんなどの鍋物にも欠かせませんが、電子レンジやフライパンで軽く過熱しただけでも酒のつまみや子供のおやつになり、手軽に秋の風味を楽しめます。

ギンナンには、ビタミンCやD、カロチンに加え、良質なたんぱく質が含まれており、滋養強壮のほか、肺や気管支の働きを高める効果があるそうです。国内で出回っているギンナンのほとんどが国産で、主な産地は愛知・大分・福島県などですが、中でも愛知県の祖父江町は国内の3割以上を生産しており、主に料亭など業務用高級食材として取引されています。

イチョウの木の植えてある公園などで拾ってきてもよいですが、食べられるのは外側の種皮を取り除いた殻の中の黄緑色をした胚乳(はいにゅう)部分です。
外側の種皮は匂いがきついうえ、素手で触って汁が付くとかぶれることもありますので注意が必要です。


2008/11/19
収穫したその年の11月に飲むフランス産赤ワインの新酒「ボージョレ・ヌーボー」。秋の風物詩として世界中で人気を呼んでいますが、毎年解禁日は11月の第3木曜日で、明日の木曜日が解禁となります。日本では時差の関係でフランスより早く飲めます。

昨今のワインブームは、ワインが身体にいいという通説も影響しているようですが、本当にワインは身体に良いのでしょうか。調べてみますと、赤ワインに含まれているタンニンは、アルコールの吸収・排出を助けるプロシアニドールという成分を有しており、動脈を保護し、コレステロールを取りのぞく作用があるそうです。

フランス人が肉食中心の食生活に比して心臓病による死亡率が少ないのは、赤ワインを飲んでいるからであるという説も発表されています。また白ワインには、強い殺菌効果があることが分かっています。ワインにはミネラルも多く含まれているので、新陳代謝を促し、体調を維持するのに役立つようです。またワインの酸度は胃液の酸度に近く、消化を促進する作用があり、食欲の増進をも促すといいます。

こうして、ワインには、体に良い要素がいくつもあるようですが、肝心なのは、ワインは食事と一緒に飲むものだということです。食事のときにワインを適量飲むことによって、お腹のなかで肉や魚類とうまく調和し、体を弱アルカリ性の方向に導いてくれるのです。適度にワインを楽しむことができれば、心身ともに健康の維持に役立つことは確かなようです。


2008/11/21
水温が下がるこれから身が引き締まり、一層うまみが増す「カワハギ」。ご存知の通り、体はひし形で、おちょぼ口が印象的ですが、ヤスリのようにザラザラする丈夫な皮を簡単にはがすことができるので、「皮剥」、「カワハギ」という名がついたそうです。

関西では「ハゲ」や「マルハゲ」、名古屋では「スブタ」とも呼ばれるようですが、北海道以南に広く分布しており、貝類やエビ・カニ類などを食べています。

栄養学的には、高たんぱく質かつ低脂肪、透き通った白身は淡白で気品があり、刺し身はフグのように薄切りにして食べます。特に、秋から冬にかけて大きくなる肝臓はまた格別です。

以前は漁獲量が多かったのですが、近年は水揚げが減っており、今では中高級魚。サバやサンマを大きく上回る価格となっています。


2008/11/26
食物繊維が豊富なことから最近は健康野菜としての人気が高まっている「ゴボウ」(牛蒡)が、旬を迎えています。冬の野菜として煮物や鍋物に欠かせない食材ですが、熱いご飯に甘辛い味付けの金平ごぼうはまた格別です。

低カロリーのためここ数年はサラダへの利用も広がっており、これもまたなかなか美味です。収穫量の約4分の1を占める最大産地は青森県。根を食べる野菜は珍しく、日本以外では台湾など一部地域で食べられているだけだそうです。

特に注目されるのは野菜の中でも特に多く含まれる食物繊維。腸内を浄化する効果があり、腸のぜん動運動を促進することから便秘に大変効能があり、また腸内の発ガン物質など有害物質を吸収してくれるので大腸がん予防にも効果があるそうです。

ゴボウの香りや風味は皮の部分にあるため、皮を厚く剥くのはNG。包丁の背で軽く剥くくらいが良いそうです。


2008/11/28
「平目」と書いて「ヒラメ」。白身魚の代表格で、特に冬に捕れるヒラメは「寒ビラメ」と呼ばれて一段と美味しさが増します。身は締まっていてクセがなく、「タイ」と並んで古くから高級魚として賞味されています。刺し身にしても美味しく、味が淡白なのでムニエルやフライなど洋食の素材にも向いています。

ところで、「ヒラメ」(平目)と「カレイ」(鰈)の見分け方、ご存知の方も多いと思いますが、『左ヒラメ・右カレイ』と言われますように、腹を下にした状態で左を向いていれば「ヒラメ」で右を向いていれば「カレイ」です。

ただ、これは日本ではほぼ当てはまりますが、タイワンヒラメのように例外もありますので海外では注意が必要です。


2008/12/01
晩秋から冬にかけて旬を迎えるカリフラワー。ブロッコリーと似ていますが、「ブロッコリーは緑色」で「カリフラワーは白色」といった具合に見分けがつきます。最近は品種改良でオレンジや紫色のカリフラワーも登場しており、食卓に彩りを添えてくれます。

別名を「花野菜」と呼び、原産地は地中海沿岸。日本に入ってきたのは明治初期で高度経済成長期の食生活の多様化に伴い、急速に普及しました。

現代人に必要なミネラル、食物繊維、そしてビタミンCを多く含み、ゆでた時の損失分が他の野菜に比べて少ないのが特徴で、美肌やがん予防効果が特に期待されています。

鮮度が落ちやすいので早めの調理が必要で、選ぶ際はつぼみの締まりが良く、ずっしりと重みがあるものを選ぶと良いです。


2008/12/08
「師走の魚」と書いて『鰤(ブリ)』。「寒ブリ」とも呼ばれ、寒くなるにつれて脂が乗って美味しくなります。刺し身・照り焼きなどが代表的な食べ方ですが、大根と合わせての煮物は家庭の味として広く親しまれています。

日本では昔、武士や学者などは成人して元服(げんぷく)すると、幼名とは違った名を名乗りましたが、魚も成長すると風味が変わるので、呼び名が変わる魚があります。これが『出世魚』で、子供の成長や知人の栄進を祝福する時、この出世魚を贈呈することがあります。

その代表が「ブリ」で、地域によって呼び名が変わりますが、関東では大きくなるにつれて「ワカシ」、「イナダ」、「ワラサ」と名が変わり、ブリになると体長が1メートルにも達します。東京周辺では、養殖物を無条件に関西の若魚の呼び名であるハマチと呼ぶことも多くあります。

ちなみに、関西では「モジャコ」、「ワカナ」、「ツバス」、「ハマチ」、「メジロ」、「ブリ」と呼ぶところが多いようです。


2008/12/12
しなやかで軽く、暖かく、上品な光沢を持つ『カシミヤ』。貴族たちの間で大流行し、『繊維の宝石』とも呼ばれ、今では世界中で広く愛されています。かつては数万円もした高級品カシミヤ100%のセーターですが、最近は1万円以下で続々登場しています。

ご存知の方も多いと思いますが、カシミヤは中国の内モンゴル自治区からイラン、アフガニスタンにかけて放牧されているカシミヤ山羊(やぎ)に冬に生える産毛(うぶげ)で、春に櫛(くし)ですいて採集し、一頭から採れるのはわずか150グラム程度。セーター1枚編むのに約4頭分、コートになると約30頭分もの原毛が必要になるそうです。

これまではヤクの毛を混ぜるなどの不正が見られましたが、最近は「カシミヤ100%」の虚偽表示は少なくなっているようです。ただ、最高品質とされる「内モンゴル産」(チャイニーズ・カシミヤ)には明確な基準がなく、また技術的に原料産地を特定するのは不可能だそうで、他産地の原料をブレンドしているケースが少なくないようです。

購入時は、手で触ってチクチクする感じがないか確認し、同じデザインなら締りがあって重いほうを選ぶのが良いそうです。


2008/12/16
この時期、窓や窓枠に結露(けつろ)が出来やすくなります。カビの原因ともなるので早めに手を打つ必要がありますが、以前、新聞にお奨めの『結露対策』という記事が出ていましたのでご紹介させて頂きます。

1.あさは3分でも5分でも窓を開けて喚起すると結露が少なくなる
2.寝る前に新聞紙を貼り付けておくと水分を吸収し、翌朝その新聞紙でガラスをふけば掃除にもなる
3.中性洗剤を溶かしたものをぞうきんに付けて窓ガラスをふくと少なくなる
4.洗濯物を部屋の中に干さない
5.押し入れのふすまは少し開けておく
6.市販の結露防止スプレーをかけると2週間くらいの効果がある

既にご存知の方もいらっしゃると思いますが、一度試してみてはいかがでしょ
うか。


2008/12/19
先日、キリンがビール消費量調査を発表していますが、2007年の世界主要国のビール消費量で最も多いのは中国で5年連続の首位となっています。年間消費量は3913万キロリットルで12%近く伸び、2位の米国を2003年に抜いてからその差は拡大しています。3位はロシアで15%増。前年5位のブラジルは8%近く増えてドイツを抜いて4位に浮上するなど新興国の伸びが顕著となっています。日本は0.3%減の628万キロリットルでメキシコに抜かれて7位となっています。

国別ビール消費量(2007年)は、1位中国、2位アメリカ、3位ロシア、4位ブラジル、5位ドイル、6位メキシコ、7位日本、8位イギリス、9位スペイン、10位ポーランドとなっています。

世界主要国のビールの総消費量は1億7552万キロリットルで、これではピンときませんが、大びんに換算して約2773億本となり、5.6%の増加となって22年連続での増加です。07年は世界経済が好調だったことや気温が高めだったことが寄与しており、地域別の消費量の割合ではアジアが31.2%を占め、欧州の31.4%に迫っています。

尚、一人当たりのビール消費量で最も多いのはチェコで15年連続で1位。2位はアイルランド、3位ドイツ、4位オーストリア、5位エストニアの順となっています。日本を1としますとチェコは2.9なり、3倍近い消費量となっています。


2008/12/22
11月から2月が猟期の「イノシシ」。別名「山鯨」(やまくじら)とも呼ばれ、東は天城山(静岡県)、西は丹波篠山(兵庫県)がイノシシを名物とする土地として知られています。

「雪がチラチラ丹波の宿に、シシが飛び込むぼたん鍋」

と兵庫県篠山の民謡では唄われていますが、日本では縄文時代から食されてきました。食べ方は野菜や豆腐とみそ味で煮込む「ぼたん鍋」が一般的で、鍋の名前の由来には諸説ありますが、「ボタンに唐獅子」といわれ、花札の絵柄がイノシシとボタンだからというのが最もそれらしいです。

牛肉に比べてビタミンB1とカルシウムが豊富で、シシ肉を食べることを「薬食い」と称するほど栄養価が高いと言われています。鍋物の美味しいこの季節、たまには趣向を変えて家庭で「ぼたん鍋」なんかもいいかもしれません。


2008/12/25
めっきり冷え込んで鍋物の美味しい季節となりましたが、すき焼きや煮物などに使われる「しらたき」、或いは「糸こんにゃく」。「一体、どこが違うの?」と思ったことはありませんか。結論から申し上げますと、どちらも成分は同じです。「しらたき」も「糸こんにゃく」も、こんにゃく芋を粉にして石灰乳を混ぜて固めたものです。ただし、両者は加工法が若干違います。

しらたきは、こんにゃくの液をところてんのように突き、細くしてお湯に放して固めます。これに対して糸こんにゃくは、固まってこんにゃくになってから突いて細い麺状にします。つまり、『こんにゃくになる前に突くのがしらたきで、こんにゃくになってから突くのが糸こんにゃく』という訳です。

ご存知の通り、見た目では白くて細いのがしらたきで、黒っぽくて太めなのが糸こんにゃくです。糸こんにゃくが黒っぽいのは、海草(アラメ・ヒジキ)やお茶などで着色しているからです。しらたきの白は、こんなにゃく芋の粉そのものの色なのです。

ちなみに、すき焼きの時、肉と糸こんにゃくを並べて煮ると凝固剤のカルシウムイオンの作用で肉が固くなりますので、なるべく離して煮るようにするのがコツです。


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