ビジネスホテルプリンスは四国の香川県高松市にある出張滞在や観光の拠点として好評いただいているファミリー経営のホテルです。

西田淑子【ホテルの遊び方】ライブラリー2009

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2009vol.48 隠れたアフタヌーンティーのホテル

2009/11/23

※アフタヌーンティーの隠れた名所を教えてください。

アフタヌーンティーは、イギリスが本場です。イギリス系のホテルであれば、かなり本格的に楽しめるかと思います。しかし、私の知識の範囲では、日本にはイギリス系のホテルは少ないように思います。
そこで、日本のホテルの新しい楽しみ方のご提案として、日本茶、中国茶をお奨めします。
ウエスティンホテル東京の日本料理「舞」は、平日の午後に日本茶のアフタヌンティーをしています。5種類の日本茶と和菓子や手まり寿司などが楽しめます。
渋谷エクセルホテルのラウンジ「エスタシオン カフェ」は、7種類の日本茶がそろえられ、煎茶、玄米茶、ほうじ茶、緑茶など。
また中国茶では、ロイヤルパークホテルの中国料理「桂花苑」は、土日祝の午後はアフタヌーンティータイムで、中国茶アドバイザーがいますので、より中国茶を楽しめるかと思います。
日本茶も中国茶もまだまだこれからの世界です。日本の文化としての午後のお茶の時間が、ちゃんと日本の宿に定着して行けばいいなあ、と思います。

2009vol.47 オバマ大統領の宿泊ホテル

2009/11/16

※VIPの都合で直前に日程が変更された場合、ホテル側はどのように対応されるのでしょうか。

オバマ大統領が宿泊したホテルが報道されないのは、セキュリティ上のことからです。とはいえ、アメリカ大統領が公務での来日となると、最上級の超重要人物です。VIPにもうひとつVが付く「VVIP」ですから、宿泊するホテルの候補は、最初から数件程度であったと思われます。その中から選ばれたホテルは名誉です。ホテルは一ゲストではなく、アメリカという国そのものをお迎えするほどエネルギーが集中することでしょう。その間、ホテルの機能のほとんどではないにしても、大半はアメリカ滞在に向けられ、費やされます。
大統領の宿泊は1泊ですが、その前後もホテルはアメリカからの国賓を迎え送るために、前後の数日間は一般のお客様にはご遠慮いただいているはずです。少なくとも大統領用の客室は、セキュリティチェックの後から出発後の前後は、使用しないはずです。また延期の可能性についても、大統領の宿泊が決定した時点で、日程変更の可能性も含めての予約になっているはずです。
大統領の宿泊決定以前にすでに決まっていた一般客の予約に対しては、必要があらばお断りなり変更なりをお願いするというようなことをしていきます。
そういったもろもろのことも含めて、対応できるホテルが選ばれるし、そういったノウハウをきちんと持っているホテルが、国賓を迎えるに相応しいホテルであるとも言えます。
ホテルは民間企業でありながら、公共的施設としての役割も持ち合わせる、という所以のひとつです

2009vol.46 宴会の料金未回収について

2009/11/09

個人的な会費制の宴会の場合、こういったケースが少なくありません。その馴れもあり、判断が甘くなりました。このとき、事前支払い(先払い)の条件を、取引条件の最優先項目としていたら、この失敗は防げたはずだと考えられます。
さて、当時の私を振り返って見ますと、宴会で何のために事前支払いが条件となっているのか、理解ができていませんでした。それまでに教えてもらっていたことは、会社の宴会であれば、過去にすでにホテルと取引があるため、後日請求でも構わないが、個人の場合、ほとんどが初取引となり、また一件の取引額が大きいため、事前支払いを条件とする、ということでした。
商習慣としては、そうなのかもしれませんが、そのとき、私が客であって、そのような説明をされたとしたら、(気分悪いなあ~…)と思ったのでした。それで、おっちゃんに、事前支払いの条件を強く押し出すことが出来なかった、というように今はそう思います。
宴会はその特性として、完全予約制であることです。レストランの場合、お客様は食事の直前に来店し、その場で初めて注文します。宴会の場合、食事の何日も前に注文し、ほとんどのお客様が来店前に、そのお客様のためだけに料理がされます。
このように考えれば、事前に支払うことも、理解しやすくなりました。レストランでも特別料理であれば、事前支払いについては、あまり抵抗が無いかと思います。
これはもう随分以前の出来事で、当時は、お金のことについては、あまり直接に話さないほうがいい、という風潮もまだあったことも否定できません。しかし、お金のことだからこそ、きっちりと明確に確認する必要があると思います。
また、そういうことをしてくれるホテルは、やっぱり良い方のホテルのうちにいれてもいいと思います

2009vol.45 ホテルレストランに期待すること

2009/11/02

私が、かつて対応した、あるお客さんの話です。
その人は、日雇い労働の人でしたが、同窓会を開きたいとやってきました。ちょっとかなり、ホテルの一般的なお客さんとは、雰囲気がかなり違います。職業も職業ゆえに、上司から「断わる方向で話を」と指示されましたが、あまりにも熱心だったので受け付けました。40人の宴会でしたが、結果、参加者はそのおっっちゃんと、恩師の先生の2人でした。
「0人でなくて良かった」という思いと、「先生はやっぱりえらいなあ」という感心と同時に、「支払いどないすんの」という不安。しかしお客さんはお客さん、丁寧に分割でも構わないので支払う必要がある、という話をしました。その後、そのゲストおっちゃんは、たびたび訪れては、よもやま話をして、小銭や千円札で支払っていきました。全額は回収できませんでしたが、半額ほど回収したところで、おっちゃんはやってこなくなりました。
もともとは、そんな予約を取った私の判断ミスだったかもしれませんが、どんな人でも丁寧に扱ってもらいたい、という思いは一緒で、それに対して、ちゃんとその人なりに、応えてくれるという体験でした。
どんな人でも丁寧に大切に対応して欲しいですね。特にホテルの場合は、そこに期待するところは大きいと思います

2009vol.44 ホテルが客室を割引販売する本当の理由

2009/10/26

ホテルなどの宿泊業では、物販とは明らかに違う特性があります。物販の場合は、販売を開始してから、売れ行きなどにより、商品の製造生産を調整しやすいという特徴があります。例えば弁当屋さんで考えてみましょう。売れ行きやお客さんの層によって、商品の数をその日によって変更したり商品の内容を工夫したりしながら、販売数を伸ばすことが有効な方法です。ところが、ホテルなどの宿泊業では、販売を開始する以前に、商品の数と商品の内容は決まっています。建設期間が終了して、いったん営業が始まってしまうと、次に改装などをするまでの間は、商品数の調整や、商品内容の工夫の余地はほとんどありません。つまり年がら年中、同じ商品を同じ数だけ売り続ける商売がし宿泊業です。しかも営業開始まえに商品の生産は終了していますが、その商品を繰り返し毎日新しいお客さんに販売していくわけです。営業開始と同時に、商品はわずかずつ老朽化の一途をたどっています。宿泊業では、いかに毎日売りさばくかが重要になってきます。そのため、需要と供給にあわせて客室料金を刻一刻と調整し、日々、費用を削減することによって収益を確保していきます。いつどこでどのように、調整した客室料金を提示するのか、それが宿泊業の戦略ともいえるでしょう。それはホテルによって異なります。客室料金を調整するほかに、コストを削減しても収益を確保できます。これらの組み合わせが多岐にあるので、それがゲスト側にはわかりにくい要因になっているのでしょう。これらを補うのが人のサービスです。
居心地のいいホテルとは、何度か体験してみないと分からないものかもしれません。

2009vol.43 イエローダックと金魚のおもちゃ

2009/10/19

アメリカやイギリスのホテルのバスルームには、黄色いアヒルのおもちゃが置いてあるそうです。ちょっとした遊び心があると思います。軽いジョークみたいなものでしょうか。

日本ではこういったジョークっぽいものはありませんが、日本だけのサービスというものがあります。歯ブラシとか浴衣ですね。

浴衣は便利な着物ですね。風呂上がりに汗を吸い取るバスタオルかガウンの代わりになります。部屋着にもなります。寝間着にもなります。今では外出着にもなっています。

旅館では浴衣を着て館内をうろうろするのは普通の光景ですが、ホテルでは浴衣は室内だけの着用になっています。ホテルの感覚では浴衣はあくまでも部屋着に近い寝間着みたいな感じです。しかし海外からのお客さんにとっては、そんな感覚は分かりませんし、日本の浴衣を着ることができるのは、日本旅行の楽しみの一つでしょうね。

さて黄色いアヒルのおもちゃ、イエローダックのように、日本のお風呂にも
日本的なおもちゃがあったらもっと楽しいと思います。小さい頃、お風呂屋さんに行くときは、子供はおもちゃを持っていくものでした。中でも定番だったのは、ブリキの金魚のジョウロです。色とりどりで見た目がきれいで華やかだし、子供のシャワーになるし、お湯に浮かべることも出来るし、楽しみ方がいろいろです。
日本式のお風呂だから遊べるおもちゃ、こんな遊び心のある宿が日本にあったらいいなあ。

2009vol.42  日本に日本のMOTELが誕生

2009/10/12

新しい形態のホテルが日本に登場しましたね。「旅籠屋」です。

主に車で移動する人を対象にした宿です。素泊まりで朝食は無料。客室は1室25平方メートルと広めで、さらに幅1.5メートルのベッドが2台設置されています。1室家族4人で10,500円、一人だと5250円より、と特に小さなお子様のいらっしゃるフツーのご家族には嬉しいのではないでしょうか。

できてみると、今まで日本になかったのが不思議な気がします。アメリカのMOTELがお手本だそうです。

このような形態のホテルを始めて世に出したのは、おそらく Holidy inn でしょう。アメリカ・テキサス州のチャールズ・ケモンズ・ウイルソン氏が、1951年に家族で自動車旅行をした際に、泊まったホテルが気に入らず、それで翌年造ったのが Holidy inn です。

チャールズ・ケモンズ・ウイルソン氏は住宅建設業者だったようで、造るのはお手のもの、だとしても、多くの人は気に入らなくても、何もせずに終わってしまうのが大方なところ、本当にやってしまった、というところがすごいなあと思います。

このときに Holidy inn で実施したサービスの内容は、チップ不要のセルフサービス、広い客室に大きいベッド、無料駐車場、前金無しでの予約確保、12歳以下の子供は無料、満室でも他の施設を紹介、など、当時のホテルとしてはかなり画期的なサービスだっただろうと思います。

日本でも家族で旅行をもっと楽しめるようになって新しい日本の宿の時代がやってきたのかもしれませんね。

2009vol.41 いいホテルに安く泊まれるか

2009/10/05

客室料金はどのように設定されているのでしょうか。

ホテルとか旅館などをまとめて宿泊業といいます。宿泊業は「客室」という空間と「人的介助」であるサービスを売るビジネスです。

「客室」と言う商品は目に見えるので、作ったら直ぐに売ることができます。買ってもらえるかどうかは別です。

サービスは目に見えないので、その商品価値が分かるまでにはゲストの体験とある程度の時間の経過が必要です。

宿泊業は設計した段階で、最大売上高がほぼ決定します。客室という商品は開業前に生産が終了します。開業後、その最も主力であり重要な商品は老朽化するばかりです。ですから日々のメンテナンスが最も重要な商品管理となります。

目に見えないサービスという商品は、スタッフ個々の能力等に頼るところが大きいものです。スタッフも老齢化します、熟練化といったほうがいいでしょうか。ベテランのスタッフを維持する人件費、新しいスタッフを育てる訓練費にこれまた多大な費用がかかります。

これらを含めて、開業前に投資した客室建築設計費や内装外装費、設備備品費などを返済しながら、メンテナンス費、人件費、訓練費、材料費などと20~30年後の大幅な改装改善費を、毎日の売上で割り振っていきます。

客室は値下げして売られることはあっても、値上げして売られることはないでしょう。あっても誰も買わないと思います。

客室料金は例えば株式のように日々刻一刻変動するもの、という考え方が今後はもっと主流になっていくかもしれません。

スーパーの生鮮食品のように夕方になったら安売りが始まる、とか時期によって基準価格が変わるとか、
つまり野菜や魚の旬のようなものです。周囲の状況によっても価格は影響をうけ変動するでしょう。またマンションなどの不動産販売と同じように、売買契約をした時点での料金が適用されるでしょう。つまり入居がいつであろうと、売買契約の時点での料金で支払いが行われるということです。宿泊業の場合、これまでは宿泊した日のレートが適用されることが普通でしたが、予約がされた時点でのレートが適用されることのほうが主流になろうかと予測をしています。

現在のところ一般的にインターネット価格が最も安値を提供しているようです。

2009vol.40 オーストラリアでのバゲッジダウンのこと

2009/09/28

オーストラリアのホテルでチェックアウトのとき、部屋を出てすぐの廊下で、大きなキャリーバックを運んでいたときのことです。客室を掃除していたメイドさんが、まったくもって気の毒そうな顔をして私に話しかけてきました。「ポーターを頼んだらいいのに」って。

頼まなかった、正確には「頼めなかった」のは、どこに連絡したらいいのか、いつ連絡したらいいのか、連絡したときに何と言えばいいのか、連絡をしてからどれくらいでとりに来てくれるのか、取りに来てもらった後はどうしたらいいのか、チップはどうするのか、

そういったことが不明のため頼まなかったわけです。

「自分のことは自分でする」という精神で育ってきたので、ホテルのことは多少は知っていても、自分で出来ることを人に頼むのは勇気が要ります。

「頼んだら?」と促してくれる人と一緒であれば、安心できたでしょうけど、生憎と仕事で1人の宿泊でした。

荷物係りは日本では「ベルパーソン」で、依頼先はベルデスクですが、オーストラリアではポーターというセクションの仕事になります。連絡はポーターデスクか、フロントデスクか、オペレーターか、万が一、闇雲にダイヤルしても、「バゲッジダウン」とか「チェックアウト」だけでも伝えれば、何とかなるでしょう。

頼んだ後は、荷物を客室外のドアの直ぐ側にだしておきます。そうすると、ポーターはいちいち客室内のゲストに断らずとも、スムーズに荷物が運べるでしょう。ポーターは、大きな台車でいくつもの荷物をまとめて、客室階からロビーに下ろします。

オーストラリアのホテルはチップが不用だそうです。チップの必要な国ではポーターはチップをもうらために、客室のドアをノックするのではないでしょうか。

お願いしても直ぐに来てくれるとは限らないので、数十分の時間は必要かと思います。

しばらく海外旅行には行ってませんが、次に行くときはぜひ心安い友人と一緒に旅行を楽しみたいと思います。

2009vol.39 よいホテルを選ぶ、ちょっとしたコツ

2009/09/21

ホテルは「ハード50%、ソフト50%」だと言われています。建物の外観、内装、設備や備品などの「モノ」の商品価値が半分、スタッフのサービスとしての商品価値が半分、その二つが調和して、ホテルとしての値打ちが決まる、ということですね。

人には好みがありますので、それぞれ価値基準は異なります。ゴージャスかシンプルか、スタイリッシュかオーソドックスか、カジュアルか丁重か、賑やかか静かか、それぞれ好みは千差万別です。しかしほとんど全員に共通して清潔さは好ましいことでしょう。さらに、丁寧で思いやりのあることも、共通項目としていいかと思います。

清潔さと丁寧な思いやりは、実際にホテルを使ってみるまでは分かりにくいことです。

予約をする際に、知らないホテルの場合、私はインターネットの口コミ情報などを利用して情報を集めます。その際、ホテル側の回答に注目することもしばしばです。

ゲストからのお礼よりも、ゲストからの苦情に対して、どれだけ親身に回答しているかで、判断したりします。回答を書いている人の人となりが分かるようなそんな回答に注目します。

いつも同じ様な、どこでもいつでも使えるようなそんな回答ばかりであればちょっと疑問を感じます。

苦情や提言は、全て改善案です。それに対して真摯に取り組めるところは発展するでしょう。回答の内容よりも、どのように回答しているかが重要です。

「一事が万事」という諺があります。ホテルのサービスもそれに当てはまるように思っています。

2009vol.38 プラスチック製のお箸について

2009/09/14

ホテルの中華料理店で、プラスチックのお箸はどうなんでしょうか。麺などを食べるときの使いやすさよりも、コスト削減が優先させるのでしょうか。

2006年に配信された「割り箸からみる環境問題」という記事によると、中国で割り箸製造のために供給される木材は、皆伐方式で全ての木を一斉に伐採する方法が多いそうです。伐採後の用地の多くは農業用に利用されるらしく、森林再生の可能性は低いとその記事から読み取れます。そこで製造された割り箸は日本に出荷されるとのことで、割り箸製造工場は日本企業との合弁会社が多いそうです。

中国と日本の箸文化の違いを考察します。日本の場合、食具は箸の1種類です。中国の場合、食具は箸と匙(スプーン)の2種類です。歴史的な流れとしては、日本は椀、器を手で持ちあげて汁を吸います。中国は、器は持ち上げず匙ですくい飲みます。ちなみに韓国もその点は中国と同じ食事文化です。

日本の箸は主に木製で、もち手のところが太く、先が細くなっています。中国の箸は金属製や象牙製が使われることもあり、寸胴型で比較的に長いです。

日本の箸で育ちそれに慣れた人にとっては、中国の箸は重く料理が滑ってつまみあげにくく、ほとんどの人が、使いづらいと感じるのではないでしょうか。

また日本では繊細に詳細に高度に発達した作法が、一般大衆にも浸透しており、箸の細かい使い方や食事の方法などを常に気にする傾向にあります。

ホテルなど比較的高級な中国料理を食べに行くと、合成樹脂の箸で食べにくい思いを何度もしました。中国では象牙の箸は最高級のおもてなしの一つです。象牙風の箸で中国の文化を味わうと考えればそれは楽しい体験になりました。

中国料理店でプラスチック製の箸が使用されることには、コスト意識というよりも、環境配慮への意識の表れかと思います。

しかしながら心置きなく食事を楽しみたい人にとって、使い慣れた割り箸を使うことも重要な選択の一つです。

その価値観の違いに対してどのように対応するかが、接客業、とくにホテル業の重要な仕事の一つだと思います。

2009vol.36 イタリアの7つ星ホテル

2009/09/07

イタリア・ミラノに7つ星ホテルがあります。どうやら、「自称」のようですが、同じく7つ星ホテルを自称するのはドバイのバージュ・アル・アラブ(Burj Al-Arab)です。

ミラノのホテルはタウンハウス・ガレリア(Town House Galleria)です。

バージュ・アル・アラブは、砂漠の中に建つ巨大なオアシス、といった感じですが、タウンハウス・ガレリアは、ミラノのショッピングモール「ガレリア・ビットリオ・エマヌエーレ二世」にあります。

ちょっとだけ話が変わりますが、日本のお城や世界のお城を思い出してください。周囲に堀を造る、つまり人口の河川を造ったりするほど、河川や湖の側に城を築いたり、山城のように、そこだけ高いところに築いたりします。その理由の大きな一つは、セキュリティのためだと言われています。

実はホテルもセキュリティのために、高級ホテルは河川の側や高台などに造るのが良い、とされたりしていました。例えば大阪だったら、リーガロイヤルホテルや帝国ホテル、どちらも川の側です。あるいは、都市部でしたら高台が無い代わりに、建築技術の発展で高層ビル化ができるようになりました。

タウンハウス・ガレリアはショッピングモールの中にあります。セキュリティ、というシステムが発展した証拠でしょう。このホテルが7つ星の最大の理由は、全客室に1人づつ「バトラー(執事)」が付いていることかもしれません。

バトラーサービス、というのは日本のホテルでもありますが、あまり定着していないかもしれません。

さて、ここでまた日本の旅館を思い出しましょう。旅館では仲居さんが、部屋に付きます。高級旅館になると一部屋に1人、いろいろと世話をしてくれます。

仲居さんは、女性で能動的(積極的)にいろいろやってくれます。バトラーは男性で、受動的です。しかし頼めばいろいろやってくれます。仲居さんもバトラーも、いろいろやってくれるのは同じですね。

仲居さんは能動的ですので、お客さんは受動的でいいわけです。バトラーは受動的ですので、お客さんは能動的です。バトラーを楽しむためには、何をして欲しいのかを決めることです。自分が楽しみたいことを自分で決めることを楽しめる、それが、さらなる高級ホテルの楽しみ方だろうと思います。

2009vol.35 予約の取り消しと変更

2009/08/31

ゲストの都合により、宿泊の予約を取り消す場合、大体は予約先のホテルに電話かメールをして、それで完了、ということが多かったのが、日本のホテルの一般的なケースだと思います。

場所貸し、というような感じでしょうか。部屋を使ったら料金が発生するけれども、予約に関しては、あくまでも仮に、という感じで、予約料というのは発生しないもの、というのが、馴染みやすい概念であるかと思います。

実際には、ホテルの宿泊約款などをしっかり読んでみると、予約を取り消した場合、キャンセル料(違約金)が発生すると書かれていることがあります。しかし、それを明記しているホテルでも、キャンセル料を収受しないことが大半だったのではないでしょうか。

これとは対照的に、日本のホテルの場合、ホテルの都合でホテルから予約を取り消すことは、ほとんど無いかと思われます。しかし海外のホテルの場合、予約時点で前払い金を支払う制度が確立されていて、確実に予約が必要な場合は、予約時点で前払い金を支払うことが、日本よりも一般的です。予約保証、と言えば、さらに分かりやすいでしょうか。

「時は金なり」ということわざがありますが、西洋的な感覚かもしれません。実際に、予約が成立した時点で全額支払う義務が生じる、としたホテルも海外には存在します。これは「場所貸し」という感覚よりも、「販売機会という時間」に対する感覚のような気がします。

かつて、水と空気はタダ、みたいな感覚を持っていた日本人ですが、いまや水にも空気にも値段がついていることのある時代です。時間も値段が付く時代になりつつあるのかもしれませんね。

日本のホテルはまだ、予約を取り消してもキャンセル料が発生することは稀なことかもしれませんが、外資系のホテルや海外のホテルの予約は、お気をつけください。

2009vol.34 日本のホテルの食は多国籍

2009/08/24

日本の宿文化は、不思議なことに、西洋的な「ホテル」と日本的な「旅館」に分かれています。これには、江戸時代に長い間鎖国をしていたこと、幕末に開国し一気に西洋文化が流れ込んできたこと、さらに明治時代の西洋文化への傾倒的な政策、等々が関係しています。

日本で最初のホテルが横浜に誕生してから、すでに150年以上たちます。日本のホテルは、早くから和洋折衷をという独自の様式を作りつつありましたが、またここにきて、完全西洋的なものになりつつあるのでは、と思います。

それはさておき、ホテルは西洋的なものを取り入れるのは得意です。分かりやすいのは食文化でしょう。西洋料理と十把一絡げに表現していますが、ヨーロッパ、アメリカ、を中心としたものですね。

それを単にそのまま取り入れるのではなく、微妙に日本的にアレンジするのが得意なのではないかと思います。だからこそ、現在の日本でこんなにもいろんな国の料理が食べられるのではないかなあ、と思います。

2009vol.33 予約の取り消し

2009/08/17

ゲストの都合により、宿泊の予約を取り消す場合、電話一本、メール1回で済むことも多いかと思います。

キャンセル料は発生しない、と考えるほうが一般的であろうかと思います。

ところが、客室に置いてある「宿泊約款」を読んでみると、キャンセル料(違約金)に関して明記しているホテルもあります。

そういったホテルでも、慣例としてキャンセル料は収受しないことが大半でした。

さて最近では、外資系ホテルなどで、クレジットカードで全額先払いのホテルも出てきており、いったん確約した予約に関しては、全額がキャンセル料になるケースもあり得ます。

実際に宿泊していないのになぜ?ということですが、「客室」という商品は、売れ残りを翌日に持ち越して売る、ということができない商品です。つまり、1日という時間と、客室という動かない箱が主たる商品です。ですから、予約を確保していた期間に、販売機会を失ったことに対する代償金と考えたらいいかも知れません。

2009vol.32 ターンダウンについて

2009/08/10

*「ターンダウン」とは、どのようなサービスでしょうか。

ターンダウンとは、ベッドを寝やすいように整える作業するサービスのことです。同時に、客室内を簡単に、清掃しセットしなおすことです。
チェックイン後に、客室で多少の時間を過ごし、その後食事や会合などで出かけることがありますね。
外出から帰ってくると、あとは一日の疲れを癒すために、客室でゆっくりしたり、風呂に入ったり、それから就寝するのが、一般的な過ごし方だろうと思います。
チェックインから出かけるまでの間に、ベッドで横になったり、シャワーを使ったり、したところを、再度、簡単に清掃し、整える作業がターンダウンです。
つまり、チェックインから就寝までの間に、再度、客室内とベッドを整えて、気持ちよくお休みいただくためのサービスです。
このサービス、旅館で考えると分かりやすいかもしれません。食事がすんで、お風呂に入っている間に、部屋を片付けて、布団を敷くことと同じことです。
旅館では、こういったことが、ごく当たり前であるので、部屋にいない間に、仲居さんが出入りしてもごく普通のことです。
ホテルの場合、すでにベッドは整っているし、プライベートな個室の空間という認識が有るため、部屋にいない間に、ハウスキーパーが出入りすると、多少の抵抗が起こる可能性があります。
そこで、わざわざカードに「ターンダウンのサービスがあるよ、だから必要な人は連絡してね」というような意味でおいているのではないでしょうか。
ビジネスホテルでは、有り得ないサービスで、高級ホテルだからこその、サービスです。カードに書いてなくても、いわゆる高級ホテルでは、このサービスをやっている可能性は大いにあります。せっかくですから、一度試して見られてはいかがでしょうか。

2009vol.31 予約のときにホテルの対応を確かめる

2009/08/03

ホテルで単に「予約」というとだいたいは、宿泊予約のことです。宴会の予約は「宴会予約」、レストランの予約は「レストラン予約」といって区別します。

ホテルの予約の仕組みとして、明日以降の予約を受け付けるのは宿泊予約係りで、当日の予約を受け付けるのはフロント、またはレセプション、というように区別しています。明日以降の予約を「先の予約」、当日の予約を「当日予約」といいます。

先の予約の期間はホテルによって異なりますが、だいたい1年先くらいまでが設定されています。インターネット予約については、2~3ヶ月先までとなっていることが多いように思います。これは、ネット料金を設定して、より多くの客室を販売するために、販売価格を調整しているためでしょう。

数年に一度の記念日などで、日程や場所に価値観を優先させる場合、かなり先の予約でも受け付けてくれることもあります。いったん正規料金で申し込んでおいても、後で調整してくれることもあります。

予約を行う経路を「予約ソース」といいますが、主には直接予約と間接予約に分けることができます。

直接予約は、ゲストが直接、ホテルと予約を行うケースで、その経路はさまざまです。電話、インターネット、ホテル館内でなど。間接予約は、ホテルとゲストの間に旅行代理店や、インターネットの予約サイトなどが入っているケースです。

当然、ゲストのさまざまなリクエストに、柔軟に対応してくれやすいのは、直接予約のほうです。

インターネットの普及により、客室のデザインなどを確認できるようになりました。直接予約のいいところは、さらに細かな点の確認画スムーズなことや、ホテルの対応を直接確かめることができることです。

デザインや設備、料理も含めて対応も料金のうちです。電話だけでも事前に確かめることもできます。

2009vol.30 よく持っていかれて困るもの

2009/07/27

*ホテルの客室にあった雑誌に興味ある特集が載っていました。

スタッフに声をかけたら「いい」ということでしたので頂きました。でも皆が皆、持って行ってしまったら大変ですよね。ちなみに、よく持っていかれて困るものってありますか?

新聞は日刊紙なので、翌日は処分となります。よって、その日に宿泊したゲストが客室にある新聞を、持ち帰っても良いと判断するのはしやすいことですね。

月刊誌の場合の判断は微妙ですが、スタッフに声をかけたとき「どうぞ」という感じではなかったのは、おそらく持ち帰り用と想定されているものでは無いのでしょう。しかしながら、1ヶ月間には、破れ、汚れが起こりますので、ある程度の交換は想定しているかと思います。そこで、「まあ、いいんじゃないですか」という返事になったのではないでしょうか。

よく持っていかれて困るものは、カバンに入りやすい小物類でしょう。市販品の大きさの容器の化粧品や整髪料は、あえてキャップをはずして置いてあっても、なくなることがあります。

メモ帳と一緒に置いてあるボールペンなどは、なくなるものベスト3に入るのではないかと思われます。

新聞や果物など、消費期限がごくごく短期間のもので、客室に置いてあるものは、そのゲストのものです。
チョコレートやキャンデー、歯ブラシなど、一度利用したら無くなるか、再利用しにくい衛生品などもそのゲストのものです。
シャンプーやリンス、化粧品、整髪料などで、持ち運び可能な少量の容器に入っているものもそのゲストのものです。

タオルや洋服ブラシ、ハンガーなど、再利用が可能なものは、ホテルの備品です。
旅館は、名入りの薄い手ぬぐいは持って帰ってもいいけれど、浴衣や大浴場のバスタオルは持ち帰りだめ、も同じことです。
http://archive.mag2.com/0000071208/20090727110000000.html

2009vol.29 宿業の難しくて面白いところ

2009/07/20

「ホテル」あえて日本語に訳すと「宿」です。この宿業という商売が難しくて、かつ、面白いところは、開業前に「客室」という主たる商品の製造が終了している、というところです。
しかも「客室」という商品、物品と違い、翌日に持ち越して売ることができません。つまり、今日売れ残ったからといって、明日、その分を足す、なんてことはあり得ないことです。
類似商品として航空機がよくあげられます。航空機の座席も、翌日に持ち越して売ることができないのは一緒です。しかしながら、航空機はまだ増便、減便が可能です。目的地に到着したら、お客さんは一旦、全員必ず航空機を降りるからです。
宿業は一旦開業したら、閉業するまでそこで営業をし続けます。宿業が、周りの環境や状況にあわせて増やしたり減らしたりすることが出来るのは、ほとんど主に料金だけです。
こういったことから、特に大型ホテルなどでは、様々な客室料金が設定されています。
ラックレート、あるいはノーマルレートといわれる正規料金の他に、季節によって変動する季節料金、予約レートによって異なる料金設定は、例えばインターネット料金です。ホテルとの関係によっても異なる割引率が設定されていたり、あるいは、食事などと組み合わせたパッケージ料金、周辺施設との組み合わせもあります。
このようにプランニング商品をたくさん作ることで、できるだけ多くの様々なニーズを持つゲストに、売れるようにしているのです。
宿業、特に大型ホテルの売り方の特徴ですね。

2009vol.28 ホテルの分類はホテルの数ほど…の続き

2009/07/13

先週の続きから、分類方法の3つ目は、機能別による分類です。

いろんな機能がかね備わっているホテルは、例えば高級ホテルとか大型ホテルなんかですが、「フルサービスホテル」これと比較して、単機能型のホテルは「リミテッドサービスホテル」といったりもします。

特に料理を主体にしたホテル、日本式で言うと割烹料理旅館みたいなものは「オーベルジュ」。

どちらかと言うと大型宴会が主体になっているホテルは「カンファレンスホテル」。

長期滞在を目的としたホテルは「レジデンスホテル」とか「アパートメントホテル」これも日本式でいうと温泉宿ですね。

風俗営業のホテルは「ラブホテル」ですが、「ブティックホテル」「デザイナーズホテル」「プチホテル」などとは、かなり共通点は多いように思います。

また立地によって分類すると、「エアポートホテル」(空港ホテル)「シーポートホテル」(海港ホテル」「ターミナルホテル」(駅ホテル)「ステーションホテル」(駅ホテル)「ロードサイドホテル」(道路側ホテル)「レイクサイドホテル」(湖側ホテル)「シーサイドホテル」(海側ホテル)「マウンテンサイドホテル」(山側ホテル)いろいろ作ることができます。

最近は高速道路のパーキングサービスエリアにホテルがあって「ハイウェイホテル」と言います。

いろいろあってキリがありません。本当にホテルはホテルの数ほど種類があります。

2009vol.27 ホテルの分類はホテルの数ほど…

2009/07/06

ホテルを種類ごとに分けると、どのように分けられるのでしょうか。
ごく一般的な分類では、「シティホテル」「リゾートホテル」「ビジネスホテル」というものがあります。

シティホテルに対してリゾートホテル、シティホテルに対してビジネスホテル、
と考えると考えやすいかもしれませんね。

ここにさらに幾つか加わってくるのが、「アーバンリゾートホテル」これは街中の高級癒し系ホテルとでも翻訳できるかもしれません。

それから「カプセルホテル」、超格安ホテルの代名詞のようですが、これは大阪発祥のホテルです。

「スーパーホテル」はブランド名で、ビジネスホテル並の設備で、カプセルホテル並の値段が特徴です。これも実は大阪発祥で、すでに一般名として認識されつつあるようです。

グレードで分類する方法もあります。宿泊料金によって、高級から格安まで5段階に分けられています。真ん中★★★ミッドプライスを中心に高級側は★★★★アップスケール、★★★★★ラグジュアリー。格安側は★★エコノミー、★バジェット。私の感じでは、1泊1室1人を基準にするとミッドプライスは1万円代、アップスケールは2~3万円代、ラグジュアリーは4万円代以上エコノミーは1万円前後、バジェットは数千円代、です。分類方法は、まだありますが、続きは来週…。

2009vol.26 顧客と一見の客の格差

2009/06/29

*インターネットで安い料金で販売していますが、良く利用する顧客が高くて、一見の客が安いのはおかしいのではないでしょうか。

古くからある日本のホテルの総客室数は大型の傾向があります。例えば、ホテルオークラ東京は858室、帝国ホテル東京は1005室、ホテルニューオータニ東京は1479室、京王プラザホテルは1440室。

ホテルの客室のグレードは、建物設計の段階で、広さや位置などにより第1段階が決まります。次に、内装設計の段階で、設備やインテリアなどのグレードが第2段階となります。さらに第3段階は、シーツやタオルなどのリネン類や、アメニティグッズなどの消耗品のグレードで、これらによって、ほぼ客室のグレードが決まります。

さらに、客室数の多いホテルでは、例えばフロアごとにグレードを区別して設置し、他フロアと隔離することが比較的、容易にできるため、人的サービスでも、グレードに格差を付けることが容易です。

ホテルはこれらの組み合わせによって、各客室のグレードを決定し、客室料金に反映します。

どのグレードの客室をどれくらいの割合で設置するかは、事前の市場調査により極めて仔細に測りますが、実際には開業してからも変わりますし、開業後も刻一刻と変化します。ですからホテルが目論んだような割合でお客さんは来てくれないので、その都度、相対的評価でお客さんを各部屋に割り振ることになります。

例えばインターネットを利用して予約をした一見の客か、あるいは毎回そのホテルを利用している顧客か、というのは、部屋割りを行うシステムがチェックします。この部屋割り作業は大型ホテルほど機械化されているでしょう。

幸いにも、チェックインは人が行います。料金一律のビジネスホテルの一部を除いては、フロントでスタッフが予約の経路などを確認しながら、最終の部屋割りやチェックイン手続きを行うホテルがほとんどです。

どんな商売でも成功の秘訣の一つは、繰り返し利用してくれるお客さまのほうが大切です。

一見として利用するホテルは例えて言うなら、借り物のペットのようなものですが、繰り返し利用するホテルは、やがて家族のようなものではないでしょうか?

控え目であることが美徳としているホテルでは、どこに区別をつけているかを、あからさまにしないのかもしれません。でもいつか、そこが我が家のように繰り返し使い込んだときに、新しいステップとして、ホテルを遊ぶ楽しみ方が生まれてくればいいですね。

2009vol.25 ホテルのクラブフロア

2009/06/22

*ホテルには、クラブフロアの設定がある場合、価格設定が必然的に高くなりますが、朝食がついていたり、お茶やコーヒーが含まれていたりします。一般のと比べてどちらを選択すべきか迷います。

ホテルによってクラブフロア、クラブラウンジ、プライベートラウンジ、という名称が付いているようです。

一般のあるいはスタンダードの客室と区別して、フロアごとに高級志向の客室を設定して、その客室に泊まる人だけが利用できるラウンジですね。高級感あふれる喫茶・軽食、みたいなもので、より自由に楽しんだり、くつろいだり出来るために、必要なものを自分で選択できるようになっています。利用料金は宿泊費に含まれています。朝食タイム、ティータイム、カクテルタイムなどに、飲み物や軽食がサービスされます。

マレーシアのあるホテルのゲストは、ゴルフを楽しむか、マリンレジャーを楽しむか、プールサイドで寛ぐかバカンスを楽しむゲストがほとんどで、ティータイムにクラブフロアに行くと、数名のゲストがお茶を飲みながら雑誌を読んだり、景色を眺めていたり、しているだけです。

日本の大阪のホテルで、朝食にクラブフロアを利用したとき、興味深かったのは、小さな子供2〜3歳と、赤ちゃんを連れた若い日本人のご夫婦です。ほとんど無言で、ときどき子供を叱りながら倍速スピードくらいの勢いで、ひたすら朝食を食べていました。2〜3歳の子供は、途中からウロウロしてましたが、クラブフロアだから、ご夫婦は、自分達の朝食に専念できたようです。

ときどきクラブフロアを、無料の食べ放題レストランと思っているかもしれない、というような記事や人に出会います。そう思う人が増えてきたら、そのうち食べ放題付き高級客室になるかもしれませんが、今はまだ、喫茶軽食付きのリビングルームといったところでしょう。

リフレッシュなどのために、ホテルで過ごすことが目的であれば、クラブフロアはとても有効だと私は思います。

ホテルでどのように過ごすかによって、そのときどきによっていろいろ選ぶことができたらいいですね。

2009vol.24 首元に掛けたナプキン

2009/06/15

*よく映画などで、いかにも高級なレストランにも関わらず、主役の男優がナプキンを首にかけて食事するシーンがあります。アルパチーノやアンソニーホプキンスも奔放な富豪役を演じていた時にさらりと首に引っ掛けていて、さすがに決まってましたが、マナーとしてはどうでしょうか?

日本の街中でも首元にナプキンを掛けて食事をしているオジサンや子供をよく見かけました。赤ちゃんは世の中で「よだれかけ」が定着しています。着物等を着た女性なんかでも、胸元にハンカチなどをはさんだりしています。

日本の食事スタイルは、器を持ち上げて口元まで運んで食べるというのが基本的なスタイルです。ところが、西洋式の食事スタイルは、基本的には皿を持ち上げません。フォークでさしたものか、手でつまんだものを口元に運ぶようになっています。

子供の頃からしっかりと食べ方を躾けられていれば、エレガントに料理を口元に運ぶのは容易いことでしょう。私たち日本人が上手に箸を扱うのと一緒です。しかし箸に慣れていなければ、箸ではさんで口元に運ぶのは至難の業、口元直前でポロリとこぼしたり、たらりとたらしたり、いろいろあるでしょう。

アルパチーノやアンソニーホプキンスは、首元にナプキンを掛けることによって子供の頃から自由奔放に育った、ということを演出したかったのかもしれません。

マナーが正しいかどうかの判断基準の一つは、その時代の多数決みたいなものです。そしていつも型破りなマナー違反が、いずれ新しいマナーとなっていきます。

なんでもやってみたい、チャレンジしてみたい、というのは楽しいことですね。何事もなりきって、堂々とやるのが楽しむコツのひとつです。

2009vol.23 ビジネスホテルの選び方

2009/06/08

友人の話によると、「近くにビジネスホテルが出来て便利になってよかったと思ったよ。早速泊まってみると、狭いのなんのってドアのところにちょっとだけスペースがあって、あとはベッドが一杯で、スーツケースを置く場所もない」

旅館業法で規定されているホテルの客室の最低面積は9平方メートルです。例えば真四角の部屋だと1辺が3メートル、長方形だと仮に幅2メートルだとすれば奥行きは4.5メートルです。

これだとバスルームを設置してベッドを入れてテレビや冷蔵庫などを入れると、ほとんど余裕は無いでしょうね。

いくら寝るだけでも、2泊や3泊になると、それなりに荷物が大きくなります。客室の広さもホテル選びの際に考慮したほうがいいでしょう。

ホテルの宿泊料金は、他の条件が同じであれば、だいたい客室の広さに比例します。

仕事などで連泊する場合、私がホテルを選ぶポイントは、自分のお財布と相談しながらだいたいはシングルルームで探します。

しかし安いホテルのツインルームのシングルユースを探す、というのもアリですね。

1泊1万円くらいまでで、2〜3泊までなら比較的に新しいホテルを選びます。やはり安心して寝るには清潔が一番、新しいホテルだと、だいたいOKです。

2009vol.22 エキストラベッド Extra bed

2009/06/01

客室の定員を増やすために使いするベッドのことです。追加のベッドを「エキストラベッド」という以外に、簡易ベッド、折りたたみ式ベッド、移動式ベッド、搬入ベッドなどとも表現されます。

一般的によくあるのはツインルーム、2人用の客室にエキストラベッドを入れて3人で利用するものでしょう。

ホテルではあらかじめそういうことを想定して最初からベッドを以外の形で客室に設置していることはよくあることです。

ソファベッドは通常は2〜3人掛けのソファで、背面を倒すとベッドになります。

ハウザーベッドは通常は1人掛けのソファで、座面を引き出すとベッドになります。

スタッキングベッドは、シングルサイズのベッドの下に収納している一回り小さなベッドで引き出して、折りたたんだ脚を伸ばして使用します。

トランドルベッドはシングルサイズのベッドの下に収納している一回り小さなベッドで引き出して、使用します。従って、通常のベッドより低くなります。

エキストラベッドは一般的には追加料金が発生します。

全ての客室にエキストラベッドが入るわけではありません。エキストラベッドが入る客室の広さが必要ですし、エキストラベッドの数にも限りがあります。

色々試してみて、より楽しい旅行になればいいですね

2009vol.21 荷物を持ってもらうときのスマートな振る舞い

2009/05/25

*荷物を持ってもらうときのスマートな振る舞いを教えてください。

ホテルに到着して、チェックインから部屋に入るまで、荷物を盛って運んでくれるのは、ベルスタッフです。

スマートな振る舞いで、最も大切なのは「ありがとう」のひと言でしょう。

ご質問された方は、リュック一つの軽装だったので、申し訳なかったかな、と思っていらっしゃるとのことでしたが、ベルスタッフはプロです。気兼ねする必要はありません。

しかし貴重品はご自身で必ず持つこと、壊れやすいものなどは、そういうものであることを伝える配慮は必要です。

スマートな振る舞い方はそれぞれにおありでしょう。そして「ありがとう」と一緒に軽く会釈などすれば一層、余裕のある大人に見え、堂々と感じられることでしょう。

歩いている間はだまっていても、時にはベルスタッフから何かしら話し掛けてくれるでしょうけど、私はだいたいは、周辺の観光などを質問します。例えば食べ物のことや、見所などです。相手が答えやすくて、短い時間で済む内容だからです。ビジネスだけで今回の旅行に直接関係なくても、そういった内容のことは、無駄にはなりません。

この話題も、いつかきっとあなたのお役に立てるはずと思っています。今週もありがとうございました。

2009vol.20 朝食の違いについて

2009/05/18

*朝食について教えてください。「アメリカンブレックファースト」と「コンチネンタルブレックファースト」の違いは何でしょうか。

アメリカ、イエローストーン国立公園内のロッジでの朝食は、大きな皿に卵が二つ分のスクランブルエッグ、こんがり焼けたトーストが2枚、たっぷりのサラダ、厚切りのオレンジ、大きなグラスたっぷりのヨーグルト、テーブルの上の魔法瓶にはコーヒーが入っていて、大きなマグカップに自分で好きなだけ注げるようになっています。

アメリカンブレックファーストは、おおむね、パンに、ジュース、コーヒーなどの飲み物、卵や肉料理などが付いてます。

コンチネンタルブレックファーストは、大陸の朝食、ということですが、ヨーロッパというような感じです。例えば、フランスあたりの典型的な朝食は、パンにジャム、あるいは甘いパンに、カフェオレやジュースなどの飲み物、でしょうか。

日本のホテルでは、だいたいこの二つの朝食と、和朝食、といった組み合わせが多いようですね。

ついでに、イギリスの朝食、イングリッシュブレックファーストもあります。これは卵料理と肉料理に加えて、豆料理と焼きトマトがあるのが特徴です。

最後に、日本の典型的な朝食を考えて見ましょうか。御飯に味噌汁、焼き魚、温泉卵か玉子焼きか生卵か豆腐、海苔に漬物、といったところではないでしょうか。

最近のホテルなどでは、朝食ブッフェ(バイキング)形式が流行のようで、好きなものを好きなだけ、あるいは量を加減して食べることが出来るのがいいですね。

2009vol.19 ベッドの大きさと布団のこだわり

2009/05/11

*ベッドには、シングル、ダブル、セミダブル等の区別があるようですが、それらの大きさについて教えて下さい。高級ホテルとビジネスホテルとでは、当然ベッドの大きさが違うのではないかと思っていますが。

ベッドの種類は、幅の大きさによって異なります。一般的に横幅を基準として次の5種類に分類されます。実際にはメーカーによって数センチメートルから数十センチメートルの大小がありますが、ここでは分かりやすい10センチメートル単位にしました。縦の長さは200センチメートルが、高さは40〜60センチメートルが一般的です。

・シングルサイズベッド single size bed 100センチメートル
・セミダブルサイズベッド semidouble size bed 120センチメートル
・ダブルサイズベッド double size bed 140センチメートル
・クイーンサイズベッド queen size bed 160センチメートル
・キングサイズベッド king size bed 180〜200センチメートル

ホテルの客室料金の基準となるもののうちのいくつかで、主なものは、建物の建築費、客室面積、内装設備費です。当然、高級ホテルとビジネスホテルでは違います。高級ホテルではより大きなベッド、ビジネスホテルでは、よりコンパクトなベッドの傾向が一般的です。

上記では、便宜上、幅によってシングルとかダブルとか名称をつけていますが、シングルルームに120センチメートルのベッドを設置しているホテルもありますし、実際には様々です。これは布団も同じで、どのような布団を使うのかは旅館によって様々です。

大きさもさることながら、清潔と感触が寝具の場合は重要ではないかと思われます。こんなご意見もよせられました。「旅館も、いつまでも料理が自慢だけでは一寸心細い、布団にも気を使って、掛け布団も季節に合ったものが欲しいですね。ついでに枕も各種取り揃えては如何でしょう。これから日本旅館を選択することが多くなってくる外国人観光客も、勿論日本人観光客もうれしいです」

2009vol.18 ホテルのベッドと旅館の布団

2009/05/04

ホテルの客室の種類は、1客室に設置されたベッドの大きさやベッドの数、客室の構造によって決まります。

・シングルルーム single room
     一人用のベッドが1台設置された1名用の客室
・ダブルルーム double room
     二人用のベッドが1台設置された2名用の客室
・ツインルーム twin room
     一人用のベッドが2台設置された2名用の客室
・トリプルルーム triple room
     一人用のベッドが3台設置された3名用の客室
・フォースルーム fourth room
     一人用のベッドが4台設置された4名用の客室

このように、およそベッドの数によって何名用の客室かを表しています。

・スイートルーム suite room
居間(sitting room)と寝室(bed room)など2部屋以上で構成されている客室。大きなスイートルームでは、複数の寝室、ミーティングルーム、食堂、キッチンなどもある。

・コネクティングルーム connecting room
二つの客室が、室内の壁に設けられたドアで行き来できるようになっている。

これらは客室の構造を表した名称です。特にスイートルームは、一般的に高級志向の客室と認識されているのは、必然的に面積が広くなりますので、1泊の宿泊料金が高くなるからです。ツインルームが主体となるのは、スイートルームに限らず、高級志向のホテルでは、シングルルームよりもよりツインルームの客室数が多くなります。

従って格安志向のホテルではシングルルームの比率が多くなりますね。ビジネスホテルと言われるホテルでは、全客室がシングルルームの傾向があります。

1客室の面積を小さくして土地の面積に対してより多くの客室数を有する建物を、寄りやすい建築費で建てて、さらに内装をより安くすれば、宿泊費は安くて済む、という理屈です。

ところでベッドは「家具」ですね。一度設置すると、昼であろうと長期に不在であろうと、だいたいはそのままそこにあります。

布団は「用具」です。用事のあるときに出して使い、使用時以外はしまっておけます。

旅館では寝具は布団ですね。客室の定員を決めているのが通常ですが、布団の持ち運びは簡単なので、柔軟に対応しやすい、という特徴があります。

寝具だけでもホテルと旅館、和洋の文化の違いは楽しいですね。

2009vol.17 外資系ホテルの新たなサービス

2009/04/27

マンダリンオリエンタルホテル東京の小さなドアバススルークローゼット、と先週書きましたら、「それは、pass though closet でしょう」とメールをいただきました。

確かに、そうでしょうね。玄関ドアに横についているドアなのに、「バス」ではおかしい、と思いつつも、そう思い込んでいたので、pass だとは気づきませんでした。ご指摘ありがとうございます。

ルームサービスはどうなのか、とも先週書きましたら、体験された方によると、ちゃんと部屋の中に運んできてくれたそうです。

東京、日比谷のザ・ペニンシュラ東京でも、同じ様な小さな箱部屋があり「バレットボックス vallet box」というそうです。こちらも読者の方から情報をいただきました。ありがとうございます。

この小さな箱部屋は、寝るだけの1泊にはあまり役立ちそうにはありませんが、2泊以上には、断然、便利だと思います。特に海外旅行先であれば、かなりいいかもしれません。これからの国際クラスのホテルに、標準仕様になるかもしれませんね。

2009vol.16 小さなドア

2009/04/20

*東京でこの小さなドアがあるホテルは今のところ私が見た限りでは、日本橋の「マンダリン・オリエンタル」だけだと思います。

靴磨き専用のドアのお話から、靴磨きサービスのお話を前回、取り上げましたら、メールをいただきました。

マンダリンオリエンタルホテル東京のこの小さなドアは「バススルークローゼット」という名前が付いています。

客室の扉の直ぐ横で、クローゼットに隣接しているところ、小さなスペースがあるようです。宅配ボックスのようなもの、という表現もありますが、客室の内側と、客室の外側の両方に扉があって、モノの受け渡しを、この小さなスペースを使って行います。

直接スタッフと会わないので、「待つ」という煩わしさもないですし、廊下に出しっぱなしの不安も解消されます。

バススルークローゼット、という名前ですが、ルームサービスなどはどうなんでしょうか。

ルームサービスで食事を頼んで、料理をもってきてくれるのはいいとしても、食べ終わった後の食器などを下げてもらうことが、少々困ることがあります。

部屋の中には置いておくのは嫌だし、引き取りに来てもらうのを待つのは煩わしいし、廊下に出しておくのも、食べ終わったあとの皿を公開するようで嫌だし、となると、この小さなスペースに置いておけば、知らないうちに片付けてくれるはずです。

考えるとかなり便利に使えますね。いろいろなホテルで広まるといいですね。

2009vol.15 ホテルの靴磨きサービス

2009/04/13

*香港のペニンシュラホテルでは、客室の廊下側の壁の下に、犬が出入りできるくらいの小さなドアがついています。靴磨きサービスのための靴専用のドアだそうです。日本にもそんなサービスはありますか?

シューシャインサービス、または靴磨きサービスは、日本のホテルでもやっています。有名なのは、ホテルオークラ東京です。井上源太郎さん、という職人さんが有名です。

このシューシャインサービス、大手のホテルは大体、行っています。ザ・ウエスティンホテル東京、フォーシーズンズホテル椿山荘東京帝国ホテル、シャングリ・ラ ホテル東京…。関西では、ホテルニューオータニ大阪、リーガロイヤルホテル、スイスホテル南海、…。

靴専用の小さなドアはありませんが、例えば専用のかごに入れて客室のドアの外に出しておくと、朝までに磨いておいてくれます。

一般的にはベルスタッフ(ベルボーイ)の夜中の仕事です。ビジネスホテルなどでも、結構このサービスを行っています。そこではベルスタッフがいないので、フロントの夜中の仕事になっているのでしょう。

宿泊に伴う無料のサービスであることが通常です。

香港のホテルでは、もしかしたら、夜に靴をドアの外の出しておくだけで自動的に靴磨きをしてくれるかもしれませんが、日本の場合は、フロントかベルデスクに連絡して取りに来てもらう、というのが一般的かもしれません。

日本の小さな旅館や民宿なんかでも玄関で靴を脱いであがるものだから、泥を払ってくれていたり、雨でぬれていたら乾かしてくれていたり、革靴を磨いてくれていたりしますよね。ホテルの場合は、靴を履いたまま客室に入るものだから、ゲストが少し積極的に行動を起こす必要がありますね。

明文化していなくても、簡単にできるおもてなしの気持ちを表すサービスの一つだと思います。

2009vol.14 シャングリ・ラ ホテル 東京

2009/04/06

*「アドヴァンス・パーチェイス」というシステム、ちょっと馴染めません。

シャングリ・ラ ホテル 東京にスペシャルオファーというものがあります。特別宿泊プラン、というようなものでしょうか。

その中の「アドバンス・パーチェイス」は、「クレジットカード事前決算で、お得な客室料金をご利用いただけます」とあります。

宿泊料金が5万円以上のところを、条件付きで4万円代で提供します、っていうものです。

条件とは、14日前までに予約をすること、クレジットカードで事前に全額支払うこと、キャンセルしても返金はしない、予約内容の変更はキャンセル扱い、などなど。

こういう習慣のない日本では、かなり冒険かもしれません。飲み食いもまだしてないのに、先にお金を払うような感じです。

しかしながら、このシャングリ・ラの制度は、「権利」を買う、というような感じでしょうか。まだ住まないけど、権利金を払って押さえておく、権利金はいかなる場合でも返金しない、こいう不動産の売買なら日本でもあるような気がします。

新しいホテル、とくにその土地で初めてならなおさら、システムやオペレーションはぎこちないものです、しかし設備やインテリアなどのハード面は、最先端だし、なんといっても新しいしきれいです。

システムやオペレーションなどのソフト面は、経年ごとによくなります。人間と一緒ですね。若いオネエチャンは、きれいけどサービスいまいち、オバチャンは、サービスばつぐん、同じ様なものです。

まだ生まれたてのシャングリ・ラ ホテル 東京どんなふうに、日本人に溶け込んで成長していくのか楽しみです。

2009vol.13 ホテリエの英会話力

2009/03/30

国際級のホテルに勤める、いまどきのホテリエは、英会話は普通にできて当たり前!だろうと思います。

私がホテルに就職した頃・・・昭和時代の終わり頃ですがそのずっと前にホテルに就職した大先輩方は、「現場で耳から英語を覚えた」というようなことを言ってました。

つまり英語を勉強してからホテルに就職するのではなく、ホテルに就職してから英語を覚えた!というようなことなんだそうです。

スペルや文法は少々怪しいものの、海外のお客様と堂々と英会話しているその姿は素敵でした。

「どうやって覚えるのか」という私の問いかけに「お客さんの言うことは、だいたいパターンが決まっているので、真似をして、繰り返しているうちに覚える」ということでした。

そういえば・・・新入社員だった頃のことですが、私も同期入社の同僚も、身振り手振り筆記と笑顔で欧米からのお客様に応対したことを思い出します。

そんなこともしながら、ホテリエは英語を使いこなしていくんでしょうね。

最近はメールマガジンでも英会話メールセミナーがあるようです。個別に送るメールマガジンだそうです。不規則業務が普通のホテリエにはかなり便利な英会話学修方法かもしれませんね。

2009vol.12 フロリダではバフェ

2009/03/23

*Buffet・・・・、フロリダでの経験ですが、バフェとなるんです。発音記号をみてもバフィとかバフェとかの音もあるようです。

Mさんから情報を頂きました。ホテルのレストランで、「食べ放題」形式をブッフェ、ブフェ、ビュッフェ、と言ったりします。というのが先週の話題の一つです。

Buffet、微妙な音の違いを聞き分けたときに、日本人の耳はその最初の音を、ブとかビュと聞き、アメリカ人はバと聞く、ようです。

ビュッフェは、私は新幹線の食堂列車を連想します。ちょっと古いですね〜。

英語の辞書によると、
 buff・・・牛、水牛などからとった、もみ皮
 buffalo・・水牛、野牛
 buffer・・緩衝機、緩和物
 buffet・・食器棚、簡易食堂
 buffet・・打ちのめす、翻弄する

勝手に想像するに、むかし昔、その昔、敵を翻弄するか、打ちのめすかのために、あるいはいきり立った気持ちを緩和するかのために、あるいは、仲良くするかのための出した食事やその行為、のことだったんじゃないかな〜、と思うこともできます。

buffalo・・水牛、野牛。カタカナで表記するとバッファローですね。聞こえ方がいろいろある、っていうのは面白いですね。

食べ放題のそういうような形式のものを、ブッフェ、ブフェ、ビュッフェ、バフェ、バフィといろいろ言ったり表現したりしますが、「バイキング」というのが一番、一般的で分かりやすいのではないでしょうかね。

2009vol.11 食べ放題の方法

2009/03/16

ホテルのレストランではいわゆる「食べ放題」を売りにしているところは少なくはありません。

ホテルではこの形式のことを「ブッフェ」と言います。ホテルによっては「ビュッフェ」あるいは「ブフェ」または「バイキング」と言ったりしますが、どれも同じ形式です。

お好きなものをお好きなだけ食べれるのがいいですね。好きなものから好きなだけ食べて良いんですが、お料理はあるパターンに従って並べられています。

前菜 → スープ → 野菜 → 魚肉 → 穀物類 → デザート

軽いもの、から、重いもの。冷たいもの、から、温かいもの。あっさり、から、こってり。からい、から、あまい。

それから、シェフが目の前で料理をしてくれるのも楽しみです。せっかくシェフが人前に出てきているので話しかけてみてはいかがでしょうか。

「たくさん入れてね」とか、「よく焼いてね」とかいろいろ注文したりできるのが特徴でしょう。

もしお料理の取り分け用に大きなフォークとスプーンがあったら、それは「サーバー」と言いますが、両手で使っていいのです。

これはホテル時代、先輩に教えてもらったことです。サーバーを片手で使うのはプロの仕事の必要上から。

料理を盛った大皿を左手に乗せて右手だけでサーバーを使って取り分ける必要があったからです。

両手が使えるなら、そのほうがより安全だからです。要は、らくちんに美味しくいただけたらいいんですね。

2009vol.10 気楽に利用できる旅館

2009/03/09

*気楽に利用できる東京のホテルを知りたいです。

ここ数年、外資系の高級ホテルが相次いで開業しました。どれも建物も「高い」、値段も「高い」ホテルです。なかなか気楽に利用、とはいかないでしょう。さて「ホテル」というのは英語です。日本語に訳すと「宿」です。そこで気楽に利用できる宿として、ちょっとホテルから離れて、旅館に注目してみるのはいかがでしょうか。

例えば、東京都足立区千住の「旅館舞鶴」。形容するならば、ちょいとレトロな昭和の建物。部屋は本当に部屋だけで、風呂とトイレは別です。それゆえか、1泊ひとり4000円台、という料金設定です。2階の「鶴の間」は、池の見える六畳間で、金八先生が撮影中に実際に宿泊した部屋だそうです。こういった形態の旅館は、京都では特に「町屋」として、海外からのゲストにも人気です。

さて、たとえ格安の料金でも、ほんとうに泊まって期待通り、ゆっくりと安心できるかどうか、をどう判断するのでしょうか。設備の新しさとか古さ、あるいは簡素か充実しているか、とか、あるいは広いか狭いか、などは個人の好みがありますし、構造上どうしようもないものですが、一番は、清潔かどうかです。新しい古い、ではなくて清潔かどうかです。これは泊まってみるのが一番わかります。それから対応が親切かどうかです。これも泊まってみるのが一番ですが、ある程度なら、ネットで調べることも可能でしょう。いろいろ泊まってみてお気に入りの隠れ家ができるといいですね。

2009vol.09 シャングリ・ラ ホテル 東京がオープン

2009/03/02

*今日、3月2日、東京丸の内に「シャングリ・ラ ホテル 東京」がオープンしました。客室面積が50平方メートル以上。数年前では1室あたり40平方メートルあれば、かなり高級だとされていましたが、ついに1ホテル内での最低面積が50平方メートルの大台に乗りました。それだけに値段もけして安くはありません。お二人で泊まれば、いろいろ含めて1泊10万円くらいはかかるかもしれませんね。

高級なだけに、施設にもお金を掛けています。パブリックスペースのシャンデリアが見ものでもあるようです。高級ホテルの楽しみ方の一つは、その豪華設備を存分に楽しめることでしょう。

確か、大阪で、ザ・リッツカールトン大阪が1997年5月に開業したときのこと、見学だけの人がかなり多かったように思います。実は私もその見学者の一人で、大阪梅田に行くと、とりあえずリッツの中を通っていました。時間と財布の中身に余裕があれば、コーヒーくらいは飲んでくる、というようなことをしました。さらに余裕があれば、泊まってみるのもいいでしょう。

高級最新モデルルームの有料宿泊体験、と思ってみるのはいかがでしょうか。ホテル全体が超高級な大人のワンダーランドです。お金をかけるのもよし、ただでロビーを通りぬけて目の保養をするのもよし、少々お金を使ってお茶をするのもよし、その瞬間だけでも、ご自身が超セレブになったつもりになれば、さらに楽しいかもしれませんね。

2009vol.08 ホテルのタオルと手ぬぐい

2009/02/23

*ホテルに宿泊するとバスルームに置いてある何種類ものタオル、それぞれの用途を教えてください。(札幌市M様)

確かに、種類の違うタオルの使い分け、分かりにくいかもしれませんね。一番大きいのが、バスタオル、中間がフェイスタオル、小さいのがハンドタオル、です。またバスタブにかかっているのは、バスマットで足拭き用のマットです。

日本は、水や温泉が豊富だということも関係しているのでしょうか。風呂というと、蒸し風呂が一般的だったようで、蒸気で体を蒸して汚れを浮かせます。そしてヘチマやぬか袋などを使ってその汚れを落とし、湯で洗い流します。あとは身体に付いた水分をふき取るだけですから、手ぬぐいで用が足りたわけですね。

欧米では、伝染病がずいぶんと流行った、という歴史的な背景も関係しているのでしょうか。石鹸は消毒することでもあり、石鹸水で泡立てたバスタブに浸かることは、身体を消毒することでもあったのかもしれません。日本と比べて水が貴重だったことや、石鹸=消毒=清潔と繋がったりしたんでしょうか、バスタブから出たら泡をふき取る、ということが一般的なことのようです。バスタブを出たとき足を乗せるためのバスマット、体の泡をふき取るためのバスタオルです。ときには顔だけ洗うことや、手だけを洗うこともあるでしょうから、それぞれの大きさに合わせて、タオルができたんではないでしょうか。日本人の感覚と、かなり違いますので、戸惑うのも当然だと思います。

今は日本でもバスタオルが普及しましたが、それまでは、風呂屋に行くにも手ぬぐい1本で、身体を洗って湯につかり、絞った手ぬぐいで身体を拭いた、というのが普通でした。手ぬぐいは薄っぺらいので、風にあてておけば直ぐに乾きます。顔を拭くのも、手を拭くのも手ぬぐい1本で用が足りました。合理的な日本人の知恵だと思います。タオルだけでも文化の違いを楽しめる、ホテルは本当に楽しいところではありませんか。

2009vol.07  1000号、感謝!!!

2009/02/16

*1000号、感謝!!!

ホテルの遊び方が、今号で1000号目の発行です。かつて読者であった方、今このメールを受け取られ、見て、お読みくださっているあなたに、そしてこれから新たにご登録をされる方にも、心より感謝を申し上げます。

ホテルの遊び方は、私が大阪の「都ホテル大阪(現在:ウエスティン都ホテル大阪)」の社員として、営業企画部に所属をしているときに創刊しました。今からおよそ9年前、2000年のことです。当時はまだ、インターネットが一般的になりつつあるころだったようです。

私がホテルに勤めたきっかけの一つは、海外勤務の経験がある伯父伯母によります。学生のとき大学就職課からホテルの就職を勧められましたが、当時はまだホテルは少々特殊な世界、我が家では全くもって無縁の世界でした。そのとき伯母が言ったのが「ホテルって華やかでいいわよ〜」でした。それでホテルへの就職を決意したのでした。

私の家族にとっても、友人にとっても「ホテル」は、まだ「別世界」だ
ったようです。

都ホテル大阪は、大阪市天王寺区にある、近畿日本鉄道株式会社系のホテルです。付近の近鉄劇場(当時)や、NHK大阪などにご関係の方なども利用されるので、さまざまな方との経験が、面白くもあり、不思議なこともたくさんありました。

ホテルの客室は常時、空気調整をしているので、乾燥気味です。特に喉や肌を気にする職業の方には大変だったでしょうね。いろいろ工夫されたみたいです。バスタブに湯をはってバスルームの扉を開けたままにしておく、とか、濡らしたバスタオルを、室内に掛けておくとか、絨毯に水をまくとか、、、。ホテル内ではこんな声が聞こえました。「かなわんわ〜、絨毯に水まくのはやめて欲しいわ〜。染みになってとれへんねん」。ホテルでそれを聞いたとき、(なんで加湿器を借りへんのやろか)と思いました。そこでマスコミ関係の知人に尋ねてみました。「ホテルで加湿器を借りれるなんて、みんな、知らん」

その言葉が、また新しいきっかけでした。(どないしたら、こんな楽しいホテルの世界を、普通に気軽にみんなに知らせることができるんやろうか)と。そして目をつけたのが、メールマガジンです。

ホテルに馴染みの無い方に向けて書きましたが、ホテルご専門の方からのメールも多く、驚いた次第です。皆様のおかげで1000号、です。心より感謝申し上げます。

さてこれからですが「ホテル=宿」の自分自身の興味のあるところについても書きたいと思います。そして皆様のご意見やご感想なども含めながら、続けていければ、と思います。

ホテルは歴史の証人であり、時代を写す鏡であり、人間のつながりを受けとめる舞台でもあるようです。

2009vol.06 電車の見える部屋

2009/02/09

*ホテルの記事、お送りします。
読者のKT様から「こんな記事が出てるよ〜」とメールを頂きました。http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/tokyotama/news/20090201-OYT8T00817.htm?from=nwlb

JR立川駅ビル内にある「ホテルメッツ立川」の「電車が見える部屋」が人気だそうです。博多の西鉄インも同じ様な内容の記事が出ていたそうです。

それで思い出したことは、京都のホテルグランヴィア京都でも、京都駅の電車の出入りが良く見える位置にある客室が幾つかあって、子供連れの家族に好評だ、という話を以前、聞いたことがあります。

大正3(1914)年に東京駅に開業し、現在建て替えのため休業中の東京ステーションホテルは、客室から駅内や電車の見えるホテルの奔りと言えるかと思います。さてこのホテルには多くの文豪たちが泊まった、という歴史があります。

松本清張は代表作である『点と線』の構想を、東京ステーションホテルの客室で練ったと言われています。『ホテル・ストーリー』の森瑶子も東京ステーションホテルの常連だったそうです。江戸川乱歩は小説の舞台としてこのホテルを登場させました。川端康成は、駅ホールと改札口を見下ろす3階の客室に泊まり新聞の連載小説を執筆し、汽車が好きだった内田百聞も東京ステーションホテルのファンだったそうです。夏樹静子もここの客室でミステリーを考えました。

KTさんは、名古屋の「名鉄グランドホテル」に泊まられたときに列車を眺めるには良いホテルだと、思ったご体験もあるそうです。

私の経験では、大阪梅田のホテル阪急インターナショナルの25階のカクテルラウンジ「ソラメンテ」の窓から阪急電鉄・梅田駅の電車を眺めて楽しんだことがあります。

いつもは見ることのできない動きを見ることは、鉄道ファンならずも、きっと興味深く楽しいことだと思います。予約をする際には、ネットよりも電話で直接されることをお奨めします。「電車の見える部屋に泊まりたいのだけど」とリクエストすれば、きっと最善を尽くしてくれるに違いありません。

2009vol.05 ホテルの宴会場で花見パーティー?!

2009/02/02

*ホテルでお花見パーティーって可能でしょうか?

もう2月ですね。まだ空気や風は冷たいですが、そろそろ陽射しが春らしさを感じることも、ちらほらとでてくる季節でもあります。早いところでは、新入社員の歓迎会やお花見などの企画を始められる頃ではないでしょうか。

もし人数が20人、30人、40人といらっしゃるなら、ホテルの宴会場を使って、お花見パーティーなどいかがでしょうか。多くの宴会場は壁で囲まれた部屋ですので、花見? ですが、ホテルの宴会は、進行や演出を自由に出来るところが、特徴です。アイディアでいつもとは違ったお花見パーティを楽しめると思います。

さて、進行演出の私のアイディアです。お花見の名所の近くのホテルを会場にして、パーティーの前後に花見をする。ホテルの庭園に桜があるなら、宴会の進行の途中で花見の時間を取り入れる。料理や飲み物を桜にちなむ。会場に桜を飾りつけする。スクリーンに映像を映し出す。会場の照明を使って桜の花びらが舞い散るような照明を演出する。いっそのこと、桜の花びらをまく。テーブルクロスも桜色にする、などなど。

お金をかけようと思えば、いくらでも掛けることが出来るのが、ホテルの宴会ですが、重要なことは、予算の上限をしっかりと作っておくことです。その上で条件や希望もしっかりと伝えることです。日時、予算、条件、希望などが固まったら、候補のホテルを幾つか選びます。まだ本予約はしません。仮予約ができますので、時間をとって、ホテルの宴会受付を回られるといいでしょう。最初の応対では、会場を下見したり、条件や希望を伝えて、どれくらい実現できそうなのかなどを見てくればいいでしょう。時間は30分から1時間くらい掛けれると充分です。日時が合えば、仮予約を行うといいでしょう。仮予約には一般的には料金はかかりません。1週間程の間に決定あるいはキャンセルの返事をする必要があります。候補のホテルを幾つか回ってみて、決めればいいのです。キャンセルには事実を伝えればいいだけです。

良いホテルにあたることができたら、ホテルとともに宴会を作り上げる楽しさを同時に、楽しめて、思い出深いものになるかもしれませんね。

2009vol.04 宴会の形式

2009/01/26

ホテルの宴会場は、テーブルとイスを組み合わせて、完全オーダーメイドの宴会場を作り上げます。このテーブルとイスの組み合わせ、会場レイアウトを「テーブルプラン」と言います。飲食を伴う宴会で、立って食べるのか、座って食べるのかで、テーブルプランは異なります。

立って飲食を行う形式は、立食(りっしょく)形式-standing style-。飲み物が主体で、食事はおつまみ程度のパーティーから、一ヶ所から数ヶ所に食事をまとめて大皿で並べて、参加者が好みの料理を選んで取り分けるビュッフェなどを行います。イスは基本的にはなく、テーブルだけのテーブルプランですが、イスを壁際に幾つか並べておく、あるいは参加者に高齢者が居る場合などは、必要数だけイスを用意することもできます。

座って飲食を行う形式は、着席(ちゃくせき)形式-sitting style-。丸いテーブルにイスを置いたものは円卓といいますが、そこでコース料理を食べるなら「ディナー形式」。また大皿形式で出された料理を各自で取り分けるなら「着席ビュッフェ形式」と言います。円卓だと、舞台、あるいは正面に背を向けて座る人も出てきますが、それでもその円卓の上位席は、舞台あるいは正面に一番近い席です。着席形式のとき、悩ましいことの一つは、配席順です。もちろん、円卓ではなく、長方形のテーブルを組み合わせたテーブルプランもできます。が円卓と比べるとより形式的な感じがします。

その他、講演会などで、イスだけを並べたレイアウトを「シアター形式」。学会発表などでテーブルを置いたものを「スクール形式」と言います。

ホテルで行う宴会は、ほぼ完全オーダーメイドなので、少なくとも2週間前にまでには予約、打ち合わせを行うといいでしょう。いくらでもお金をかけようと思えば、お金をかけることが出来るものホテルの宴会です。仮予約を行うこともできますので、早いうちから幾つかのホテルを回り、対応を比較してから決めることもできます。

2009vol.03 テーブルプラン

2009/01/19

*ホテルの宴会場を利用する際のポイントを教えてください。

ホテルで行われる宴会、宴会はバンケット Banquet と英訳されます。英語のBanquet は、祝宴や豪華な食事を意味していますが、日本のホテルの宴会場で扱う宴会は、食事を伴わない展示会やセミナー、説明会など、あらゆる会合も含みます。

もしかしたら、ホテルでの宴会は大規模で豪華な、というイメージがあるのかもしれませんが、その中身は様々です。ホテルで行われる宴会の全ては、予約によって申し込まれ、ある程度の決まった形はあるものの、全ての宴会はオーダーメイドで作られます。

ホテルの宴会場は、テーブルやイス、その他装飾品などを全て取り払うと、ただの箱、となります。そこに様々な形のテーブルを組み合わせて、オーダーメイドの宴会場を作りあげます。どのような宴会場にするか、最も基本的な考え方は、どのようなテーブルを配置するか、ということでしょう。これを「テーブルプラン」といいます

2009vol.02 ルームシューズでレストランを利用したい

2009/01/12

*朝食を1階のレストランを利用するとき、ルームシューズで降りていってもいいですか? 朝は宿泊客しかいないし、い〜んじゃないか、とおもうんですけど。

い〜んじゃないかなあ〜と私も思います。例えばゴルフコースを併設しているホテルだとか、リゾート地にあるホテルなど、朝食を利用する人が、ほぼ宿泊の方だけに限られていると分かっているのなら、ルームシューズと比較的ラフな格好で降りていっても、そうそう違和感は感じないかもしれませんね。ホテル主に気にするのは全体の調和です。客室とレストランの間に、もしフロント辺りを通る必要があれば、多少の違和感が生じるかもしれません。

ホテルは、ロビーやレストラン、廊下などは、パブリックスペースで、例えばショッピングセンターや空港ロビーなどの様に、不特定多数の人が、自由に出入りする場所と同じだと意識されています。ホテルの中でプライベートスペースは、客室だけですので、くつろぎのための服装は、一般的には客室内だけ、と意識されているわけです。反対に、旅館は玄関から内側は全てプライベートスペースという意識ですから、浴衣でもOKというわけです。

これは文化の差、というようなものだと思います。日本人は同じ屋根の下はみな家族、みたいなところがあるのかもしれませんね。以前、アメリカ旅行の際、関西空港からロサンゼルスで乗り換え待ちの間に、同乗した全く知らない日本人に、かなり親しげに話しかけられたことがありました。ジャンボジェット機の乗客は、日本人の割合が少なく、しかもその話しかけてきた日本人のおっちゃんは、機内でお酒飲みながら、仲間と騒いでいたので、私は少々嫌な思いをしていました。が、どこでもいつでも、自分のペースを貫くのは、素晴らしいことでもありますね。

2009vol.01 ホテルのレストランいろいろ

2009/01/05

*ホテルのレストランっていろいろあるようですが、どんなレストランがありますか?

ホテルのレストランは、食事が中心、軽食喫茶が中心、お酒が中心の3つに大きく分けることが出来るでしょう。食事が中心のレストランは、専門料理として、洋食料理、日本料理、中国料理などがあります。さらに食事が中心だけど、もっと気軽に利用できるのが、ブッフェレストランです。軽食喫茶が中心のレストランは、ロビーラウンジやコーヒーショップがあります。お酒が中心のレストランは、メインバーやトップラウンジなどがあります。

ホテルのメインバーは、日中から営業しているところもあり、早い時間に軽くお酒を飲みながら、会話を楽しんだ後に食事を楽しむ、という使い方もなかなかホテル通、といった感じです。一つの建物の中に、いろいろな種類のレストランがあることが、ホテルの特徴で、しかもそれぞれが個性的でありながら、一つのホテルの中の同じレストランである、ということが、ホテルのレストランのいいところでしょう。

ちなみに、食前酒は英語でAperitif(アペリティフ)と言います。さらに食事を楽しむためのお酒です。食事のための待ち合わせに、ホテルのバーというのは、なかなかいいものです。

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