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1分で読めて社長の役に立つメルマガ2008

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No.050 ダラダラ残業していないか?

2008/10/02

あなたは、毎日何時に退社しているだろうか?いろいろな会社に出向くことがあるが、21時や22時まで残業している会社がよくある。時には23時や終電が当り前という会社もある。

もちろん会社が急成長中で、お客様が増え続け、人材の採用が会社の成長に追いつかない。そんな会社も稀にある。しかし、ほとんどの会社では、そんな感じではないのだ。

ぺちゃくちゃ、ぺちゃくちゃ話をしていたり、喫煙室に行ったっきり15分も20分も戻らなかったり、ず~っとパソコンに向かって10分で終わる日報に1時間も2時間もかけていたり、書類作成が遅々として進まなかったり、そんな具合なのである。

「もっとやり方はないの?」そう聞くと必ず返ってくる答えが「これが、ふつうですから…」早く帰ろうとさえ思っていないこともある。そういう考えでは早く帰れるはずがない。

一方で、今日は親しい友人と久しぶりに会う。8時に待ち合わせた。そんな時は、不思議と7時30分に終わってしまう。

毎週土曜日に出社して、残った仕事を片付けることが習慣になっている人が、今週末は旅行に行く。何としても金曜までに終わらせないと・・・。
そう思って毎日を過ごしただけで、金曜日に仕事が終わってしまう。そんなことがよくある。

なぜなのだろうか?

ダラダラ残業が長引いてしまう理由はいろいろあるが、まずは早く帰ろうという強い意志をもつことが大切である。

そのために私がすすめているのは、プライベートスケジューリングである。
プライベートでやりたいことを、先に決めてしまうのだ。仕事の残った時間でプライベートを楽しもうとするから、「まあ仕方ないか?」といつもダラダラしてしまう。

あなたが来週会いたい人は?やりたい趣味は?読みたい本は?見たい映画やテレビは?(よっぽどのこと以外は録画をしない)そのスケジュールを先に組んでしまおう!遅くとも前の週には、あなたの手帳の、平日の夜の時間と、週末の時間に予定が書き込まれていなければならないのだ。
そして、それを実現できるよう毎日毎日の仕事をやり残さず、緊張感をもって取りくむのだ。
ぜひ、試してみてほしい。


No.051 耳を傾けてはいけない社員の意見(3)「あったらいい」

2008/10/08

社長として、社員に、こういう目標を達成してほしい、とか、こういう課題を解決してほしい、と思うことは多々あるもの。しかし、それがうまく進んでいないときには、社員にその原因を尋ねることになる。

通常、もっとも多い理由は、自分の工夫不足ではなく、「XXがない(不足)しているから・・・」XXには、ヒト・モノ・カネ・情報が入る場合が多い。

そんなことはわかっている。でも、もし、それが十分あるのだったら、別にあなたでなくても、誰だってできちゃうでしょう。なんで、あなたに給料を払っているの?とでも、言いたくなることさえ多々ある。

うっかり、言われるままに、XXを揃えてあげれば、次には「XXがない(不足)しているから・・・」と、別のXXが、際限なく出てきてしまう。

工夫を考えるより、お金(ヒト・モノ・情報も経営上はお金)を使うほうが楽だから、今ひとつの社員ほど、「XXがあったら・・・」とすぐに言いたがるもの。

しかし、自分のお金ではないので、本当に必要か?を深く考えているわけではないから、実際に「XXがある」状態になってもうまくいかず、次のXXが出てきてしまう。

仕事をするには、自分の頭を使うか?自分の体を使うか?お金(他人の頭や体)を使うか?の3種類しかないが、今ひとつの社員ほど、お金を使って安易に解決したがるもの。
だから、社長は、社員の「あったらいい」に、安易に耳を傾けてはいけない。

「欲しいの?それとも、必要なの?」

「欲しい」は、感情なので理由はいらない。「必要」は事実なので、ちゃんと説明できるデータや理由がいる。

「欲しいの?それとも、必要なの?必要なら、ちゃんとデータや事実で説明して?」社長はしつこく問いかけて、本当にお金を使う必要があるのか?を、社員に考えさせることが重要である。


No.052 無料サービスの手を抜かない

2008/10/08

先日、女房にせがまれて、首都圏にある食品メーカーの直営ショップに行ったときのこと。

そこには、いろいろなスイーツ(甘いお菓子)が販売されていて、平日の昼間だというのに、多くの女性が来店している。正直言って、安くはない、というより、私には高く感じるくらいの値付けであったが、飛ぶように売れている。

ブランディングされていて、確かにおいしくもあるから、高くても売れるのだろう。

価値を感じる人には、感じるのだろうな、と呑気に構えていると、女房もカゴいっぱいに買っている。職業柄、無意識にカゴの中を覗いて、個数と平均単価をかけてしまう私。

う~ん、とは思ったが、平素さして贅沢をしているわけでもなし、珍しく子供連れでもないので、気持ちがハイになっているのだろう、と黙って見ていた。

精算を済ますと、店の奥のコーナーで、買ったものを食べてもいけるという。
「コーヒーも無料サービスなんだって!」うれしそうに言う女房。「面倒」ではなかった、「喜んで」そのコーナーに腰をおろした私。

しかし、コーヒーが今ひとつの味。さらに、カップが、安い紙コップなのだろう。持って飲むには、ちょっと熱い。仕方なく、カップのフチをつかんで飲む私達。

確かに、無料のコーヒーである。無料なだけ、十分に良心的ではないか?そうお店の方は思われているだろう。

しかし、ここは、市役所のサービスコーナーでもなければ、高速のサービスエリアでもない。ブランディングされた、安くはないお菓子のお店なのである。

コーヒーの豆のグレードをちょっと上げて、できれば、アメリカンとブレンドの2種類、女性が多いので、紅茶も喜ばれるだろう。カップは、熱くないものにして、できればその会社の素敵なロゴも入れたいところ。

経費は上がるだろうが、この値付けから言えば、リピート・ファン化すれば、十分にもとが取れるのではないか?さらに、利用した顧客が、その配慮に感動し、口コミも何倍にも、なるのではないだろうか?そんな風に感じた。

「無料なんだから、ここまでで・・・」は、会社の発想。
「無料なのに、こんなにいい」が、顧客の発想なのである。


No.053 トップの「ひたむきさ」が社員の心を打つ

2008/10/22

先日、尊敬する社長とお話する機会があり、久しぶりに深酒してしまった夜、タクシーで自宅まで帰ることにした。

特に長距離の場合は、お客様でもあるタクシー会社さんに乗ることにしている私。かなり酔ってはいたが、何台か見過ごしていると、来た、来た、お目当てのタクシーが。

「運転手さん、お宅の社長さんて、どんな人?」と私。

「いやあ、年に1回か、2回しか見かけないから、よくわかりませんよ。」と運転手さん。

「そうなんだ。じゃあ、実際のトップって誰になるの?」

「息子ですよ。息子」

「へえ~息子さんなんだ。お若いの?大丈夫なの?」と、あえて意地悪な質問を投げかける私。

実は、この息子さんとは、親しくさせていただいている。なにか、お役に立つ現場の意見があればと思っての、覆面調査である。

「いやあ、お客さん、よくボンボンって、言いますでしょ。お客さんもそう思いますか?でも、違うんですよ、うちのトップは。我々の意見も聞いてくれますし、何より、なんか問題があると、夜中でも、朝の5時でも、6時でも、現場に駆けつけて来るんですよ。X千人という社員がいるんですよ。すごいですよ。私は、好きなんですよ。」

私ではなく、人が褒められているのだが、なぜか?私は、とてもうれしかった。感動した。

継ぐ事情はいろいろあるだろうし、必ずしも本人にとって、そのときはプラスマイナスが、相半ばしている場合もあると思う。

しかし、社員から見れば、2代目の方は、恵まれているように映るのは仕方のないこと。一方で、反感だって買っている場合さえある。

そんな社員の心を打つのは、こういった 「ひたむきさ」 なのではないだろうか?


No.054 ワキ役の大切さを理解しているか?

2008/10/29

「お客様が感動する」という言葉がある。あなたはこの言葉を聞いて、何を連想するだろうか?有名なディズニーランドだろうか?リッツカールトンだろうか?

「うちの会社はそういう会社とはぜんぜん関係ないけどな・・・」そう思う人がいるかもしれないか、そうではないのである。どんな会社であっても、お客様に感動していただくことは重要なことだし、可能なことなのである。

「お客様が感動される」ことはいろいろな時に起こるが、見落としがちであり、どの会社でもできるのが、「ワキ役の活躍」である。

ワキ役とは、ズバリ一般社員であるみなさん自身である。「ワキ役」というとらえ方によっては失礼な言い方で申し訳ないが、わかりやすくお伝えしたかったのと、以下を読んでいただければ、この表現の趣旨はご理解いただけると思うのでご容赦いただきたい。

お客様が来社されたとする。社長や幹部がしっかりしていたり、受付の方のマナーや印象が素晴らしくても、お客様にとってそれは普通のことである。しかし、社内ですれ違った一般社員のみなさんのあいさつがしっかりしていたり、トイレで会った一般社員が礼儀正しかったりすると、お客様は「素晴らしい会社だなあ・・・」と感動するものなのである。

お客様が、あなたの会社の製品やサービスに関心を持って、問い合わせをしたとしよう。営業マンが的確に応対してもそれは当たり前だが、たまたま電話に出た人の応対がてきぱきと、非常に親切で印象が良いと「素晴らしい会社だなあ・・・」となる。

会社で使っている機器のメーカーのメンテナンスの人が来たとする。一般的には印象のいい人が少ないものなのだが、非常に好印象だったりすると、「この会社は素晴らしいんだなあ・・・」そう思ってしまうものなのである。

こういった社内ですれ違った一般社員、たまたま電話に出た人、メンテナンスの人は、お客様からみればワキ役の人なのである。ワキ役の重要さがご理解いただけただろうか?成長している、活気ある会社には、この「ワキ役の活躍」が大発生しているものだ。

あなたの会社の「ワキ役の活躍」には、どんなものがあるだろうか?一度じっくり考えてみてほしい。そして、あなたには何ができるだろうか?あなたが会社に貢献できることはいっぱいあるのだ。なんか、ワクワクしてはこないだろうか?

【結論】お客様に感動していただけるワキ役NO1を目指そう!


No.055 今のままの営業が本当に必要だろうか?

2008/11/05

先日、ある北の地方の社長とお話しする機会があった。

その会社は、卸売業。営業マンが、商品を車に積んで、毎日毎日訪問する
地域密着型営業が、業界の常識の会社である。

が、なんと!7年前に営業マンをゼロにして、通信販売に切り替えたという。

私は、目を丸くして、自分の耳を疑った。「社長、地元のそれまでのお客様は、継続してお取り引きをしてくださったんですか?」

「ええ、98%のお客様は、OKしてくれました。私が、1軒1軒訪問して、趣旨をお話しし、どうしても必要なときは、私か専務がお伺いすること。X万円以上のご注文は一律5%値引きするが、支払いは代引きにしていただくこと。そんなことを誠実にお話ししたら、みなさん、納得していただけました。在庫管理も一括管理しやすくなりましたから、年間36回転。以前では考えられない回転率で、在庫=金利が大きく減って、収益性もアップしました。人間関係ではなく、商品関係だったんですね。営業マンの費用の一部を、DMなどに振り替えて新規開拓も地道に継続して、今では、地元のお客様3割、その他の地域のお客様が7割になっています。」

う~ん、私は、このお話しをお聞きして、深く考え込んでしまった。考え込んだ内容は、大きく分けて2点。

1.よくも決断できたものだ。普通は恐くてできない。(なるほど!というご決断の理由は、よくよくお聞きするとあったが、守秘義務の関係上、ご容赦願いたい)

2.短絡的に営業マンはいらない、とは思わないが、本当に営業マンが必要な役割を果たしているのか?を見直す必要があるのではないか?

顔を見せることは大切だ。しかし、本当に、必要な頻度で訪問しているのだろうか?そもそも、必要な頻度について、全社的な基準が明確になっているのだろうか?

顔を見せたとして、「この忙しいときに!」と嫌がられることなく、何かお客様に喜んでいただけることができているのだろうか?

いよいよ11月になった。12月になれば、あっという間に年が明けて1月。自社の営業体制について見直す、根本的な問いかけになれば幸いである。


No.056 何事も、過ぎなければ、短所にはならない?

2009/11/12

自分が社長として経営をしていると、つくづく自分の短所が、会社の不具合や弱みに直結するなあ、と思うことがよくある。

「あ~あ、また、やっちゃったよ・・・」などと、落ち込んでしまうことも少なくない。

とはいえ、短所の矯正に気を取られ過ぎると、長所も同時に弱くなる傾向もあったり。そもそも、長所と短所とは、表裏一体でもあるし・・・。などと、考えていると、自分でも訳がわからなくなってきて、考えるのは中断。なにせ社長は忙しいのだから。

そんなことを、性懲りもなく、10年以上やり続けてきた私だが、あるとき、ふと思いついた考え方で、自分の短所と向き合うことが、非常に楽になった考え方がある。

それが、「何事も、過ぎなければ、短所にはならない」ということである。

・集中力があるのは、長所である。しかし、それが過ぎると、盲目的になる。

・自信があるのは、長所である。しかし、それが過ぎると、過信になる。

・思い切りがよいのは、長所である。しかし、それが過ぎると、危ないになる。

・やさしいのや面倒見がいいのは、長所である。しかし、それが過ぎると、甘さになる。

・よく気がつくのは、長所である。しかし、気がつきすぎるとうるさいになる。

・何でもできるのは、長所である。しかし、できすぎると、人が育たない。

・慎重なのは、長所である。しかし、慎重すぎると、機を逸する。

まだまだ、挙げていったらキリがない。

自分のことを棚に上げて言えば、実にたくさんの社長にお会いするが、社長になっている人は、どこかちょっと笑ってしまうくらい「過ぎるところ」がある人が多いもの。

あなたには、時として「過ぎてしまうところ」はないだろうか?

自分以外に諌めてくれる人がいないのが社長業。「いま、過ぎてないよな?」時折でいいから、こんな自問自答が、たいへん貴重なのではないだろうか?


No.o57 責任量保存の法則

2008/11/19

「頑張りすぎる人」が会社をダメにする(ロジャー・マーティン著・日本経済新聞社・1,890円)という本を読んだ。

責任感が強いリーダーが、必死に働けば働くほど、意に反して、部下には無責任ウィルスが蔓延してしまう、とこの書では説いている。

理由は、「一方が、責任を過剰に取れば、他方が、その分を過少に取る」という「責任量保存の法則」があるからだという。「一方」を「社長」に、「他方」を「社員」に、置き換えて読むと、非常によくわかる。

う~ん、この「責任量保存の法則」というのは、卓見である。

「自分はここまでがんばっているのに・・・」と思う一方、「なぜ?社員は言われたことしかやらないんだ!指示を待っていますという姿勢なんだ!」と、はがゆさや、怒りを覚えることは、社長ならよくあること。

しかし、その自分の過剰な責任感が、結果として、社員の無責任ウィルスを生んでしまっているという側面も、あるのではないだろうか?

不況の波が、またまた押し寄せてきそうな昨今。業績が悪くなってくると、それを跳ね返すかのように、ますます責任を抱え込んで、日々努力するのが社長というもの。

それはそれで大切なことであり、否定する気は全くないが、ちょっと冷静になって、自分の責任感の強すぎが、社員の無責任ウィルスを必要以上に引き出しているのではないか?と、自問自答する余裕も、大切なのではないだろうか?


No.058 今の仕事は自分に合っていないような気がする

2008/11/26

今やっている仕事がうまくいかないと、「私は、この仕事に向いていないのでは・・・?得意不得意とか、好き嫌いだってあるし・・・」そんなことを言い出す人がいる。

営業をやっている人が、事務のほうが・・・。事務をやっている人が、企画のほうが・・・。しかし、私は、今の仕事で評価されなかった人が、職種を変えたらメキメキ上達しだした。そんな事実を見たことは、ほとんどない。

最近は、「長所を伸ばす」とか「強みを活かす」とか「好きなことに取りくむ」とか、そんな言葉が盛んに言われている。私も、その考え方自体は、否定しない。

しかし、いろいろな人と接していて、何か違うなあ?そう思うことがよくある。

それは、自分の長所と合っているかどうか判断できるまで、その仕事を一生懸命やってみたのか?自分の強みが活きるかどうかわかるまで一生懸命やってみたのか?その仕事を好きかどうかわかるまで一生懸命やってみたのか?ということだ。

最低3年以上、期間だけではない。仕事の姿勢としても、人の3倍以上一生懸命やってみたのか?それでも、自分に合っていないというならわかる。

しかし、自分の努力を棚に上げて、長所とか、強みとか、好き嫌いとか、そういう一見かっこいい言葉で、自分の考えを正当化してしまうのは、いかがなものかと思うのだ。

実際に、総務で冴えなかった人が、企画をやってすごく変わったとか、営業でだめだった人が、総務をやってすごく変わったとか職種を変えてみてうまくいく人は、驚くほど少ないのが現実なのだ。

逆に、営業で成績を上げていた人は、企画をやってもやっぱりすごい仕事をする。企画でピカイチだった人が、人事の仕事をしたらやっぱりすごい。そんなことは良くある。

営業には営業の難しさ、事務には事務の難しさ、企画には企画の難しさがある。同時におもしろさもある。

そんな「隣の芝生の青さ」を考えるより、今、目の前にある仕事に3年間、人の3倍以上の熱心さで取り組んでみよう。

「今の仕事、私に向いていないのでは?」と言うのはそれからでも決して遅くない。


No.059 すぐできることに、重要なことなんてない

2008/12/03

「すぐやる・・・」「すぐできる・・・」「すぐわかる・・・」的な本やセミナーは、たくさんある。

確かに、すぐできることを、すぐやらないのは、よくないことである。しかし、世の中あげて、そちらの方向に行き過ぎては、いないだろうか?

自社を永続的に繁栄させていくためのテーマは、むしろ、すぐできないことの中に、あるのではないだろうか?私は、そう思うのである。

・本当は、商品やサービス自体、あるいは立地やターゲットを見直さなくてはいけないのに、売り方や 陳列や販促方法などの、すぐできることだけに、力を注いで終わってしまっていないか?

・本当は、多くの借り入れが必要になる事業構造自体を見直さなくていけないのに、すぐできる新たな借り入れ方法や金利の引き下げ方法を模索することだけに、力を注いで終わってしまっていないか?

・本当は、人が集まらない(定着しない)理由を明確にして取り組む必要があるのに、すぐできる採用広告の出し方のコツだけに、力を注いで終わってしまっていないか?

社長は、緊急性は低いが重要性の高い仕事に取り組む時間を、どれだけ確保できるか?が、重要なもの。とはいえ、一方で、日常は、日常の仕事に振り回されがちなものでもある。

いよいよ12月に突入した。年末は、来年1年をじっくり考えようという気持ちになりやすい。

そんな時に、「すぐにはできないが重要なこと」をリストアップしてみて、来年1年かけて、どこまで手をつけるか?を明確にしてみては、いかがだろうか?


No.060 あなたの会社のコロッケは何か?

2008/12/10

「コロッケ」が売れているスーパーは、業績がいい、という話を聞いた。

コロッケの売上なんて、そんなにボリュームがあるの?そんな疑問が湧いてきそうだが、そういった直接的な理由ではない。

どの家庭でも、日常の食卓に並べやすい価格のコロッケが、安くて味がいいと、そのコロッケを買おうと、お客様がリピートしやすくなる。結果として、その他の商品も売れやすくなる。チラシではなく、コロッケが、再来店率を押し上げているのが、その理由だという。

一般的なスーパーの集客方法は、激安の目玉商品や、ポイントアップでつる折り込み広告。それでは、安さ目当てのお客様が中心で粗利がとりにくく、加えて、折り込み広告の費用も馬鹿にならない。結果として、利益が出ない。

だいぶ、昔の話になるが、7店舗くらいの、地域に根付きながら、びっくりするような経常利益をあげていたスーパーの社長が、こんなことを言っていたのを思い出した。

「うちの饅頭は、原価率が100%です。いい材料を使ってます。これを目当てにお年寄りがいらっしゃるんですよ。値段ばかりにこだわらない、一番、粗利を落としてくれるお年寄りがね。」

売上を追うと、どうしても広告宣伝に頼りがちになるもの。もちろん、広告宣伝も大切だが、度を過ぎると、売上は上がっても、利益がなくなってしまう。

あなたの会社には、スーパーの「コロッケ」のコンセプトを、応用できるものはないだろうか?


No.061 こんな時代でも、オセロゲームの四隅は崩さない

2008/12/17

百年に一度の大不況と、毎日毎日、新聞や雑誌、テレビで、これでもかこれでもか!というほど、宣伝(?)されている。

確かに、こういった機会に、無駄な経費を見直すことは大切なことではある。

しかし、こんな時代だからこそ、過剰反応してしまって、3ヶ月や1年しか見ていない、あまりに短期的な施策を、打ち過ぎないことにも注意したい。

オセロゲームをご存知の方は、多いと思う。オセロゲームの必勝パターンは、四スミを取ること。どんなに、盤面の真ん中で、自分の色の増やしても、四スミを押さえていないと、後から、バタバタバタと、相手の色にひっくり返されてしまう。

盤面の真ん中の戦いは、そこで勝つことも重要だが、あくまで四スミにつながる戦いでなければならない。

経営で言えば、この四スミを取る施策は、えてして、すぐに効果が表れない、あるいは、効果を測定しにくいことであったりするから、やっかいだ。

あまりに経費削減に目が行き過ぎると、この四スミにつながる、これまで大切に積み上げてきたものを、失くしてしまう危険が生じるのである。

社長は、社員の100倍の危機感があるもの。こんな売上が読めない時代でも、経費だけは、なぜか正確に読めてしまう。こんな時代に過剰反応してしまいそうな気持ちは、私も含め、社長なら、みな同じ気持ちである。

しかし、そこを、グッと堪えて、「これは果たして本当に削ってしまっていいのだろうか?」「これは果たして本当に止めてしまっていいのだろうか?」何度も何度も、熟考する冷静さを持ちたいものである。


No.062 自分は正当に評価されていない気がする

2008/12/26

仕事をはじめた当初は、何もかもが新鮮だ。覚えることもたくさんある。
必死に吸収しようとするのが普通である。給料をもらっているのだからそれなりの仕事ができないと怒られるという理由もある。

しかし、それなりに仕事に慣れてくると、表面上は何も言われなくなってくる。

2:6:2の法則という言葉を、聞いたことがあるだろうか?例えば、会社は、2割の優秀な人と、6割のふつうの人と、2割のあまり仕事ができない人で、成り立っていると言われる。

実は、それなりの仕事ができるようになってからが、上の2割に入るか、ふつうの6割で終わるか?下の2割に落ちてしまうか、の分岐点なのだ、ということをあなたは理解しているだろうか?

会社から見て、2:6:2のそれぞれの人材をわかりやすく表現すると、例えばこんな感じである。

上の2割の人。良くやってくれている。絶対に辞めて欲しくない。そう思われている。

ふつうの6割の人。表立って叱られることは少ないだろうが、「なぜもっと広く仕事を覚えようとしないのか…」「なぜもっと今の仕事を深くできるようにしないのか…」「今の状態は、期待している水準に達しているわけではないのに、なぜそこにとどまってしまっているのか…」と、上司からは見られている。そして、上の2割と違って、もし辞めてしまっても新しい採用で補うこともできるしなあ……そんなふうに思われることもある。

下の2割の人は、しょっちゅう叱られるか、周囲もあきらめて何も言わなくなっているか。どちらかであろう。本人が辞めたいと、自分から言ってくれることを会社としては待っている人材である。

特に20代、30代の人と接していて思うことがある。それは、今の会社で上の2割に入っていない人が、自分はこの会社では評価されない、他の会社であれば評価されるはず!と思って、安易に転職してしまうことだ。

しかし、そう思って転職した人の90%以上は、やはり次の会社でも上の2割には入れない。「自分は正当に評価されていない・・」を繰り返すことになってしまうのである。

なぜか?それは、自分に求められている期待や役割や責任を、もっと「大きく」「深く」「広く」「重く」とらえて努力する習慣がついていないからである。
その習慣をつけて、まずは、今の会社で上の2割に入ることが先決である。

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