ビジネスホテルプリンスは四国の香川県高松市にある出張滞在や観光の拠点として好評いただいているファミリー経営のホテルです。

BOOK紹介 2010年01月

BOOK紹介 < 戻る


『しまった!』

講談社 ジョゼフ・T・ハリナン・著

2010/01/31

右利きの人が建物に入るときには、それが最良のルートでなくても右に曲がりがち

男がトラック運転手だと聞いた人は彼の体重を多めに、ダンサーだと聞いた人は体重を少なめに見積もる

八〇年近くにわたる研究により、テストの解答の変更はたいがいが誤答から正答へのものであって、変更をおこなう受験者の大半は点数を上げることが証明されている

桃の缶詰の値段は「一缶二五セント」と「四缶一ドル」の、どちらの表示になっているか? 後者ならば、必要以上にたくさんの桃を買わせるよう、ひそかに操作しているのだ。ある研究によれば、価格が複数単位(四缶一ドル)で設定されていると、一個単位(一缶で二五セント)と比べて三二%も売り上げが高くなるという

人は探すのがむずかしそうだと、早めに「あきらめる」ようプログラムされている

五〇年近い歳月が流れていても、七三%の同級生の顔を見分けられたのである。だが、こと名前にかんしては、はるかに記憶力が悪かった。およそ五〇年後の学生OBたちはクラスメイトの名前の一八%しか思い出せなかった

きれいな顔のほうが、醜い顔より覚えやすい

ある実験で「男性用」香水を店内にまいた小売店での男性の平均支出は五五ドルだったが、「女性用」香水を漂わせた店での支出はその半分以下──二三ドルだった

薬の色はその効能の認識に影響することがわかっている。ある実験の被験者は、黒と赤のカプセルを「もっとも効果が強い」、白のカプセルを「もっとも効果が弱い」と評価した

一般に人は「不作為」よりも「行為」に対して大きな責任を感じるものである。誤りを犯しそうなときは、むしろ「行動を起こさない」という誤りを犯すほうを選ぶ

そもそも、マルチタスクで得をすると思っているのは、だいたいが幻想だ。なぜならば、作業を一度に複数こなそうとすると、脳の回転は遅くなるのだから

気温が下がると、防寒着の通信販売の売り上げが伸びる。これは想定内のことだろう。だが、返品も増えるのである

フィードバックは人間の行動形成を大きく左右する

超一流の専門家は頭の中に専門知識の図書館をもっている。この図書館をつくりあげるには一〇年、一万時間もの努力や練習が必要だ

『節約の王道』

日本経済新聞出版社 林望・著

2010/01/30

イギリスには、“inverted snobbery”という言葉があります。直訳すると「反転した紳士気取り」ということで、これは大金持ちなのにわざと古めかしいボロコートを着ている、みたいなことです。ちょっと嫌みではありますが、イギリスの上流階級にはそういう気風があることも事実です

同僚よりも良いところに住みたい、あの人よりも素敵な服を着たい、そういう気持ちで生きることは、結局その人自身を苦しくさせます。人間の欲望というのは限りなく、もっと良い家、もっと良い車、と上を見ればまた限りがないからです。だからこそ、ブランドや人の目に惑わされることなく、しっかりと「自分の軸」を持って、衣食をまかなう、ものを選ぶ。こうした暮らしのほうが、よほど充実して楽しく、また美しい生活だと思う

大切なのは、「食材を使い切ること」。買った食材は余さず使い、冷蔵庫が空っぽになるまで次を買いに行かないと決めておくことです。なかには、食材を買うときの十円二十円にこだわるのに、買った食材を結局腐らせているという人もいるようですが、それでは元も子もない

食費を削りたいと思うなら、さまざまな調理法を知っておくこと

外食は「五日間食べ続けても懐が痛まない」額で

「万札を崩してはならない」という意識。だからこそ、お金をおろすときは「三万四千円」。これこそ人間の心理をついた、なかなかうまい節約術だと思うのですが、いかがでしょうか

金は正業を以て稼ぐ

一番いいプレゼントというものは、結局お金には換えられないもの

日ごろから、どんなものがどれくらいの価格で出ているのか、その相場をよく知っておく。良い物を見分ける目を養っておく。常日頃よりそういう力を身につけておけば、「これぞ」と思うものが出たときに、躊躇なく買うことができる

この不況のおかげで、会社の交際費も残業代も削られて、接待も飲みに行く機会も減って、世の男性が家にいる時間を多く取れるようになった。これを私は非常にいいことだと思っているのです。不況がもたらした最大のメリットだと言ってもいい

アルバイトをするということは、せっかく親が買い取ってあげた時間を、子どもがまた社会に売り渡してお金に変えてしまうということ

若い時代に一番大事なのは、一生通用するような技能を身につけるということです。そのための土壌作りのためにどんどんお金を使うこと、節約したお金は自己投資に回すべきです

病気にならないことが何よりの節約である

中高年のおしゃれというのは、足すことではないと思います。引き算をすることこそが粋なのです。そもそも、何かを付け加えることばかりしていると、だんだんとそれを引くことができなくなっていきます。そして、それを取り外したときに、非常にみっともないことになる

『日本でいちばん大切にしたい会社2』

あさ出版 坂本光司・著

2010/01/29

変わるべき、変えるべきは一般社員や社会などではなく、経営者をはじめとする、リーダーたちの“心と背中”

経営者の最大の使命の一つである決断は、いつの時代も「正しいか正しくないか」「自然か不自然か」に軸足を置いてなされなければなりません

自分が所属する会社や組織に不平・不満・不信感をもった社員や、自分が所属する組織に感動や愛社心をもち合わせない社員が、顧客に対して心を込めた接客サービスや、感動的商品の創造提案をすることなどできるはずがない

下請企業・外注企業の社員や家族は、発注者の奴隷、従属物ではない

S社長は、もともと少ない自分の給料をさらに下げて社員に分配したり、自身の預貯金を引き出して、社員やその家族の誕生日にはバースデーケーキをプレゼントするなどしてあげたのです。社長を引き受けた最初の年の夏は、自分の虎の子の預貯金も解約し、これだけでは申し訳ないと思いつつ、夏のボーナスを支払ったといいます。経理を担当していた女性は、そのお金が会社ではなく、もともとは縁もゆかりもなかったS社長の個人の家計から出されていることを知っているので、涙を流しながらその事実を全社員に伝えたそうです。S社長の行動を知った社員は、最初の頃こそ疑心暗鬼でしたが、自分たちのためにがんばる背中と、自分たちの幸せのための愛情ある経営に、次第に心を揺さぶられていったのです。そして、長いこと暗く淀んだ空気が蔓延していた職場に、再び活気が満ちあふれていきました。万年赤字で倒産寸前の会社が黒字化したのは、その一年後のことでした。余談ですが、その後、S社長は、過労が原因と思われますが、ガンを患い、胃の全部と、ほかの大半の臓器を摘出する手術を受けたといいます

「儲けるよりも、お客様をお待たせしないように」(富士メガネ)

「病人は、病気である以外は、一般の人と同じ生活をして然るべきです」(亀田総合病院のスタッフ)

お母さんは、丸山社長が小学校一年のときからふせっていたそうですが、咳がひどくて話もできなくなってしまうような日が多かったそうです。そんな母の姿を見て、「声を使わなくても会話ができる機械があればいいのに」「体の中に何か機械を入れて、外から体の中の様子がわかるようになればいいのに」と、少年だった丸山社長は毎日のように考えていたのです(株式会社アールエフ)

人命を救う機器だから特許はとらない(株式会社アールエフ)

◆樹研工業の給料体系
・年功ではなく年齢序列
・社員が辞めたいときが定年のとき
・もっと給料が欲しければ年を取れ

本社機能が大きい会社は儲からない

『忘却の整理学』

筑摩書房 外山滋比古・著

2010/01/28

忘れっぽくても、よい頭はよい頭である。それどころか、新しいことを考えるには忘却の助けが必要である

オリジナルなテーマを見つけるには記憶型人間より自由な考えのできる頭の方がすぐれているのではないか

「忘れることのできる能力こそ大器の証である」(エルバート・ハッバード)
「知ることを、ときに忘れることこそ緊要である」(イギリスの古諺)
「思い出は人生の彩りであるが、忘却があってこそ人生は生きるにたえられるものになる」(エンリコ・クラルドニ)

取捨の判断は、その人間の、深層化している価値観、好悪、利害、快不快などのつくり上げているネットワークを通すことで暗々裡に行なわれる。きわめて個人的、個性的で、忘れ方は人によってみな違う

人間の記憶は、生理的・心理的であって物理的ではない

記憶はなにもかもすべて覚えようとする。それに対して、忘却は、成功したところ、よいところだけをのこし、よくないところ、失敗したことが、後に尾をひいて繰り返されないように、取り払ってくれるのである

ふるさとを、なつかしく、美しきところとするのは、記憶と忘却の合力である。とりわけ、美しくしているのは忘却の心である。ふるさとには近づいてはいけないのである

入ってくるもの、インプレッションが激増したのだから、それに見合う排出能力、エクスプレッション力がないと閉塞状況を招き、由々しきことになる

考えられるのは、いずれも空腹時ということである。胃の中に、食べたものが入っていて、その消化にエネルギーをとられるとき、頭の活動も低調になるのではないか

頭の働きということから言えば、徹夜などもってのほか

中国・北宋の政治家・学者である欧陽脩が、文章を練るのにもっともよいところとして三上ということを言った。すなわち、馬上、枕上、厠上である。いまなら、通勤などの車中、朝、目がさめたとき、トイレの中といったところである

原稿は風を入れて、ひととき寝かせてやらないと、うまい推敲にならない

未知のことを読みとる能力を養うには、母国語が必ずしも有効ではない

メモをとった話は結局、聴いたことにならないのだ、ということに気づかないのは問題である。忠実にメモしたつもりでも、話半分も書きとれないし、文字を書くのに気をとられているから、話は頭を素通り。あとには何も残らない。メモしたから、後で読めばと本人は考えるが、お生憎さま、メモはまず後で読むことはない

『2020年の教科書』

フォレスト出版 菅下清廣・著

2010/01/27

日本は戦争で完膚なきまでに負け、何もかも失った。そんな中でモノへの欲求がすごかったこともあり、気づいたら世界2位まできていた。ところが、モノが満たされたことによって、あらゆる欲望を失ってしまった

「数字だけを知って、全部の課題をわかった気になる愚かさ。そういう短絡的な先回りというのかな、それが生きることをつまらなくしていますね。過程を楽しむ感覚がない」(石田衣良)

高度経済社会の弊害が2つありそうですね。ひとつは計算高くなる。もうひとつは欲張りになる。田舎でかわいい子を見つけて結婚、というのに満足しない。というのはネットでかわいい子を知っている。だからグレードを考える

「日本人はそれ(下の層の切り捨て)をやらなかったから、世界で2位になれたんですよ。切り捨てることで勝負するのではなく、日本はみんなで豊かになりたいという、その視点がよかった。チームワークで勝利した。もし個人がガツガツしたら、日本は韓国にも勝てないですよ」(石田衣良)

「営業をやっていくビジネスはゆっくり収益率で廃れていく。そして、表に出てくるのは、検索されるビジネス」(神田昌典)

「ネーミングには具体的な背景の物語がないと」(神田昌典)

「ヒントは本当に近くにある。もしかしたら、それを踏んづけてしまっているかもしれない」(つんく♂)

検索されるためには、自分個人が、本が、商品が、ブランド化したら検索される

「結果的に売れるということが保証されているのであれば、実は売れるのって遅ければ遅いほどいいんですよね。売れるまでずっと夢を胸に抱いてられるし。その間にいろいろ経験できるし、努力し続けることができるんですよ」(つんく♂)

「ゴールをどこにするかですよね。売れて『やったぁ!』って」なっている人は、そこがゴールなんですよ。そういう人には、金目当て的な人が知らない間にやってきて、褒めちぎって、あげられて、祭りの神輿になっていても気づかない。そうなると、もう、そこまでですね」(つんく♂)

実際に成功している人は、ピンチのときこそ前に進む気持ちがある人

「みんなすぐに、やりがいのある仕事をやりたがる、しかし、『やりがい』は与えられるもの。厳しい仕事、成長できる仕事の中に、やりがいなんてない」(牧野正幸)

『「高いなあ」と言われても売れる営業のしかけ』

クロスメディア・パブリッシング 箱田忠昭・著

2010/01/26

セールスパーソンは、価格以外で勝負しろ

相手の反対意見に対しては、それが正しいかどうかは別として、「あなたはそういう考えを持っているのですね」というように理解を示す

「実は、部長もご存じの田村商会の田村社長が、同じことをおっしゃっていました。ところが、今では年間2万本も購入していただいております」というように、すでに商談に成功して満足しているお客の具体例を話します

人はセールスパーソンの言うことをなかなか信用しません。でも、第三者の証言なら信用します

人は、失敗したくない……、もっといいものがあるかも……といった具合に、断る理由は人それぞれありますが、とりあえず「NO」と言うのです

人は、その人を知れば知るほど、会えば会うほどその人を好きになる

人はその人の人間的側面を知ったときに好意を持つ傾向がある

私たちは同じ面が多い人が好きなのです。同類項が好きなのです

人は話を聞いてくれる人を好きになる

価格がダメなら品質を売り込み、品質がダメならサービスを売り込む、サービスがダメなら諸条件を売り込み、諸条件がダメならセールスパーソンを売り込む、それでもダメなら価格に戻る

相手のデッドラインを知ることができれば、それだけで商談を優位に進めることができます

こちら側が譲歩したら、すかさず相手にも何か要求すべきです

人は、印刷したものとか、規則には盲目的に従ってしまう傾向があります

非金銭譲歩を用意する

大きな要求をする場合は、小さく分断して細かく要求する

価格以外の99%ほどが決まってしまった場合、買い手はせっかくここまできた交渉をムダにしたくないために、結局まとめようとする

セールスパーソンはサービスの提供が終わった後も、しっかりとアフターフォローを行うべき

人間、一度手にしたものは、なかなか手放せない

選択の余地が多ければ多いほど、力関係で有利に立つことができます

『リーダーの人間力』

日本能率協会マネジメントセンター ヘンリー・クラウド・著

2010/01/25

◆インテグリティの6つの資質
1.信頼を確立する
2.現実と向き合う
3.成果を上げる
4.逆境を受けとめ、問題を解決する
5.成長・発展する
6.自己を超え、人生の意味を見つける

◆ひとかどの成功者やリーダーが備えている3つの条件
1.専門能力 2.提携構築力 3.人間性

人間性とは、現実が突きつける要求に応える能力のことである

われわれが信頼するのは、自分の言うことに耳を傾けてくれ、理解してくれ、抱えている現実に共感してくれる人である

共感とは他人の境遇に自ら入り込み、その人の経験をある程度まで追体験することによって絆を結ぶことだ

◆共感に必要な人間性の3つの要件
1.相手の境遇を感じられるしなやかさ
2.“境界線”を適切に保つということ
3.こちらが理解していると相手に伝える能力

相手の力が不十分だと、価値あるものを任せられない。相手の力が強すぎると、こちらの弱さを理解してもらえるとは感じられない

相手の弱さに理解を示すことで絆が生まれる

◆人がついていくリーダーの特質
1.強さがある 2.自分と類似点がある 3.人柄が温かい 4.不完全である。完全ではないが、不完全さと向き合っている

つまるところ、われわれは真実をありのままに語ってくれる人しか信頼しない

◆変革を実現する「同化」と「調節」
同化:新情報の取り込み
調節:新情報に合わせて、自分の見方を調節すること

統合された強い人間性を手に入れるには、「低い自己像」や羞恥心を自己の内面にしっかり統合することである。そのためには自分の不完全な部分を隠したり、理想や完全さを求めず、自分を受け入れてくれる人に自分の不完全さについて聴いてもらうことである。そうすれば、自分の可能性を自由に発揮できる

究極の問題解決方法とは、そもそも問題に巻き込まれないことだ

理想の自己像をもつ人は、良心と自意識に導かれ、単に気分が良いという感覚を超えた、より高いレベルの生き方を目指す

『10-10-10人生に迷ったら、3つのスパンで決めなさい!』

講談社 スージー・ウェルチ・著

2010/01/24

「苦しみだけが、人に自覚をもたせる」(ドストエフスキー)

人生は自分で下した決断によって左右される場合のほうがずっと多い

自分の人生を立て直すには、「これまでとは違う方法で決断しなくてはいけない」と気づいたのだ。つまり、今すぐに出る結果、近い将来に出る結果、遠い将来に出る結果をじっくり考え抜くことによって、先を見通すことができるのではないか、と。十分後にどうなるか、十ヵ月後にどうなるか、十年後にどうなるか

すべての決断を長期的な結果に基づいて下すべきではない

子供たちに敬意と責任について教えたければ、自分の行動で示さなければならない

人間には、自分にとってプラスであれ、マイナスであれ、それが遠い未来のことになればなるほど軽視する傾向があるからだ。この力学のことを心理学の専門用語では「双曲線割引」という。わかりやすく言うと「人は未来など存在しないかのように行動する、あるいは未来はバラ色だと思い込む」傾向がある

たいてい直感は生まれつきの反応にすぎず、人がその瞬間に直面している選択とはほとんど何の関係もない

私たちは最初と最後の情報をもっとも信頼し、その間に聞いた情報は、その正確性や妥当性に関係なく軽視しがちだ。また、人には一番よく聞く情報や好きな人から聞いた情報を重視し、嫌いな人から聞いた情報は軽視する偏向性があると考える認知心理学者もいる

◆プルーストの質問表
「一番好きな美徳は何ですか?」「あなたのモットーは何ですか?」「もし自分が自分でなければ、誰になりたいですか?」「あなたにとって幸福とは何ですか?」「あなたにとって悲惨な状況とはどんなものですか?」

◆著者が作った質問表
「七十歳の誕生日のパーティで、あなたを悲しませることは何ですか?」「自分がいないときに、自分についてどんな噂をしてほしいですか?」「両親の生き方の、どこが好きで、どこが嫌いですか?」

要するに、仕事は人に生きる意味を与えてくれるのだ

キャリアが失速したと感じたときは、最新の勤務評価の日付と内容を確認すること。上司が何も言わないからといって、自分は問題なくやっているとは思わないこと

成功はチームのものだ。よいリーダーは、部下の栄光によって輝くことを喜ぶ。よいリーダーは自分のエゴを満足させるより、部下の成長を見るほうが楽しいと心から思える

『競争力の原点』

PHP研究所 遠藤功・著

2010/01/23

◆日本企業の「不安」の原因
1.「自分たちの未来が見えない」ことから来る「不安」
2.「自分たちがやってきたこと」に対する「不安」

「不安」を払拭するためには、日本という国、日本企業、そして日本人一人ひとりが、これまでのパラダイムを捨て、大きく発想転換をすることが不可欠である

世界銀行の資料によると、二〇〇八年のGDP成長率は中国が九・〇%で世界一位。二位インド(六・〇%)、三位ロシア(五・六%)、四位ブラジル(五・一%)とBRICs諸国が並んでいる

日本には、たとえ規模やパワーという「体格」では劣っていても、「体質」という新たな切り口で十分に戦うことができるだけの潜在力が備わっている。圧倒的な質の高さで存在感を示すことこそ、日本、日本企業が生きる道である。虚勢を張って中途半端な「体格」を追い求めるのではなく、たとえ規模では劣っていても、「キラッと光る」存在感のある国、企業をめざす

日本の特許出願総数(二〇〇七年)は米国(四六万件)に次ぎ、世界二位(四〇万件)

GDPに占める研究開発費は、日本が長年世界一位

モノづくりを支える生産技術力の高さを示す産業用ロボットの稼働台数では、日本がダントツの世界一位(三六万台)

私がこれまで出合った優良企業は、どこも「当たり前のことを、当たり前にできる」組織能力を磨き、そこで差別化を実現していた

そもそも企業活動とは何か。その原点に立ち戻れば、その本質は「価値創造」である。そこでは「金が金を生む」という虚構のゲームは、本質的に成立しえない

よく「~立国」という言葉が議論されるが、何か一つの産業に依存して、この国を成立させることは困難である。すべての産業・業種において、「プレミアム」をめざしていかなければならない

インド車とは戦うな

「Dream Big」「Think Small」「Act Big」。この三つが調和したとき、日本企業の未来が切り拓かれていくのである

「日本人はパーツ、すなわち細部から入って、全体を見るのが得意だ。逆にアメリカ人は全体から入るのは得意だが、細部にいくと大雑把になる」

いったいどうすれば、再びミドルは活性化するのだろうか。結論から言えば、自分をストレッチさせ、殻を破るための「場」が彼らには必要である。意図的に「はみ出る」場をつくって、そこに「放り込む」仕掛けを経営サイドが工夫しなくてはならない

安易なITの導入が「手抜き」を助長する

「プレミアム立国」こそ日本の生きる道

『7割は課長にさえなれません』

PHP研究所 城繁幸・著

2010/01/22

「転職も雇用問題も興味ない、正社員でいられさえすればいい」という人は、自分の足元だけを見て生きるといい。ただし将来、何があっても文句は言わないことだ。断言するが、これから先もサラリーマンの賃金は下がりつづける

「ストレートで来る人間より、いろいろまわり道してきた人間のほうがおもしろい」と提唱するリクルートのような会社もあるが、まだまだ日本企業のほとんどは新卒至上主義だ。結果、若者がいろいろな経験をし、さまざまな才能を伸ばす可能性を摘んでしまっている

30代男性正社員と非正規雇用労働者の既婚率には倍の開きがある。不安定な雇用であるため、世帯をもつ意欲が限られるためだ

強固で安定した身分制度を屋台骨とした江戸時代、社会は安定していたが発展はしなかった。一方でかつての“南蛮人たち”は大挙して黒船で押しかけてきて、危うく植民地化される寸前だった。流動性を失った社会は、必ず停滞し、競争力や活力を失うのだ

一九九〇年入社の大卒者で課長以上に昇格している人間が、たったの二六パーセントしかいない

現在、35歳以降の昇給を据え置き、賃金カーブのピークを引き下げようとする動きが顕著になっている

日テレ以外で働く若手のみなさんは、35歳を過ぎたあたりで、転職も昇給もできない袋小路に追い込まれるリスクがあることは認識しておくといい

みんなが「ぶら下がって生きよう」と考えたときに、支えられる屋台骨など存在するのだろうか

うわべだけの学歴社会から、中身の問われる学歴社会へ

能力のある生徒の芽を摘むことで「平等です」と喜ぶのは、ただの責任放棄でしかない。各レベルに応じた教育を提供することで、全体の伸びしろを伸ばすことこそ、公教育の本懐

「自分はつねに平均以下だ」と割り切っている人間にとっては、終身雇用はいまも変わらず魅力的な制度である。そういう人材だけで商売が成り立つかどうかは別問題だが

ゆくゆくは勤続年数ではなく、「担当する仕事内容」で賃金が決まる職務給システムに移行するはずだ

真に再チャレンジ可能な社会とは、失敗の存在を前提に設計された社会のことだ

『世界一わかりやすい為替の本』

かんき出版 上野泰也・編著

2010/01/21

「為替」とは、現金を輸送することなく、銀行などの金融機関の仲介でお金の支払いや受け取りをすること

すべての銀行は日本の中央銀行である日本銀行に口座(当座預金口座)をもっていますから、その中でA銀行の口座からB銀行の口座へお金が移されます

為替レートには、外国為替市場で銀行同士が取引するときの「インターバンク・レート」と、銀行が私たち個人や企業などの顧客と取引するときの「顧客向け為替レート」の2つがあります。あなたが銀行で外貨預金や外貨両替を利用するとき、「あれっ、ニュースに出ていた為替レートと違う」と思ったことがあるかもしれません。それは、「今日の為替相場は……」と報じられるのがインターバンク・レートのほうだからです

◆個人向け為替レートの種類
・対顧客電信売相場(TTS)
外貨預金への預け入れや海外への送金で、円を外貨に換えるときに適用される為替レートです。円をドルに換える場合、仲値に1円上乗せするのが一般的
・対顧客電信買相場(TTB)
満期を迎えた外貨預金の外貨や海外から送金された外貨を、円に換えるときに適用される為替レートです。ドルを円に換える場合、仲値から1円引くのが一般的
・現金売相場
円を外貨の現金に両替するときに適用される為替レートです。TTSからさらに2円上乗せするのが一般的
・現金買相場
外貨の現金を円に両替するときに適用される為替レートです。TTBからさらに2円引くのが一般的

投資資金が多く集まる国の通貨はたくさん買われるため、価値が高くなる

機関投資家は、株価が上がって日本株の運用成績が好調になると、より多くのリスクをとるようになり、もっと積極的に海外に投資しようとする傾向があります。すると、円を外貨に換える需要が増えるため、円安に働きます

非農業部門雇用者数は、前月比の増減数が市場予想より良いとドル高要因、悪いとドル安要因となります

米国の原油消費量と輸入量は世界最大ですから、原油の高騰は物価上昇を招き、個人消費を悪化させる

もし米国が強いドル政策を放棄して急激なドル安が進めば、米国では輸入製品の価格が上がり、それにともなって物価全体が押し上げられますから、米国民はこれまでのようなペースでモノを買わなくなります

世界的に政治・経済情勢が不安定になると、避難先通貨としてスイスフランが買われるようになり、スイスフラン高となります

『成功する人の条件』

マグロウヒル・エデュケーション ラマー・スミス、タミー・クリング・著

2010/01/20

ビジネスで勝利するには他人を負かさねばならないという考え方をするのなら、スポーツのたとえは的外れだ。みんなが勝利するのが最高の戦略で、互いに敬意を払うことが大事なんだ

重要な経験には、一つや二つの教訓が伴うものだ。われわれがそこから何かを吸収したいと思っているならね。自分をより良き存在にしてくれる教訓を探し出すために、われわれは勇気を出して正直になり、かつ分析する知性を持つようにならねばならない

一番の成功を収める人間は、答えにくい質問を自分に投げつけ、真実に向き合うものだ。たとえそれが耳に心地良くないことであってもね

どんな人間にも、計りしれない価値がある。われわれが出会うどんな人間も貴重な存在で、誰もが分け隔てなく敬意に値する。“劣っている”人間などいない。君も私も“優れて”などいない

自分の価値観をぶれさせることなく行動できるための手段が、金なのだよ

トピックは三つ。経験の評価、計画立案力、ターゲット・フィクセーション

標的だけに過度に集中しすぎると、すべてが水泡に帰すこともありうるということだ。同じことが人生にも当てはまる。ビジネスで優れた業務遂行能力を維持するには、私生活の領域にも注意を払わねばならないのだよ。私生活には、君を完膚なきまでに叩きのめす能力があるのだからね

人は自分をさらけ出すことによって成長する能力がある

パトリック、相棒を一人選んで、弾丸が飛び交う状況に向かうとするよ。互いに頼りになるのは相棒だけだ。そんなとき、カーターを相棒に選ぶかね?

われわれは長期的視野に立ってプレーしているんだよ。だからチームの健康や家庭生活を考慮に入れる

誠実さとは、内と外とを使い分けないことだ。それは人間だけでなく、組織にも当てはまるんじゃないかな? だから自分に正直でいることを忘れてはいけない

優れたチームとは、メンバーが心の奥底から全体の利益に奉仕しようとしているチームなんだ

自分がいつもリーダーだとは限らないと、心に留めておきたまえ。つねにリーダーでいられる者などいない。時には、ついて行く役割も演じなければならない。ついて行くのも、一つの気高さだ。われわれはみな権力の下にいるのだから

信用は二つの側面からなる──動機を信用できるか、そして判断力および能力を信用できるか。どちらが欠ければ、信用は存在しえない

プランBはたいていプランAよりいいものだよ

『ウェブPRハンドブック』

日本能率協会マネジメントセンター 吉池理・著

2010/01/19

◆ウェブPRで成功するための3要素
1.Yahoo!ニューストピックスへの記事掲載
2.全国ネットのテレビ番組への露出
3.情報連鎖を目論み、意図的に崩した企画を実施

結局はテレビネタが一番ページビュー(PV)を稼ぐことができて、Yahoo!ニューストピックスにも自社提供の記事が掲載されやすくなる

ウェブは突っ込みの文化

ウェブで売ろうがマスで売ろうが、実績さえ出せれば経営上はどちらも同じ。これこそが企業としての正しいスタンス

Yahoo!ニュースの元記事を研究すると、「サンケイスポーツ」「フジサンケイビジネスアイ」「産経新聞」「夕刊フジ」(zakzak)からの記事チョイスがいかに多いかに気づきます

資本力に乏しい中小企業であっても、中長期にわたってコツコツとウェブPRを継続しさえすれば、やがて過去に露出された記事アーカイブがウェブ上に山と積み上がっていき、検索エンジンユーザーに継続的な影響を与えることが計算できる

自社サイトを「オリジナルメディア化」すること

同じコンタクトポイントから単純に繰り返し情報発信をするよりは、異なる種類のコンタクトポイントから多方向多重的にターゲットとコンタクトを図るほうが、情報波及力が飛躍的に増していきます

・Nike Cosplay
秋葉原で撮影したコスプレ動画を「YouTube」で配信、NIKEサイト内でコスプレをテーマにしたコンテンツを提供。さらに秋葉原の大型ビジョンで同CMを地域限定放映した

2003年、某家庭用ゲームメーカーが発売したホラーゲームソフトのテレビCMが怖すぎたため、放映中止になりました。同社担当者によると視聴者から「CMを見た子供が怖がっている」という苦情があり放映を中止したということですが、この経緯がネットのニュースサイトやテレビ番組などで取り上げられると、それが逆に話題を呼び、ブログでの話題に情報波及。最終的に大ヒットとなりました

◆Yahoo!ニュースへの情報提供元
・国内…医療介護CBニュース、河北新報、産経新聞、時事通信、スポーツ報知、西日本新聞、毎日新聞、読売新聞、レスポンス、J-CASTニュース、nikkei TRENDYnet…等

地方新聞の多くはYahoo!への情報提供を行っていません

『<就活>廃止論』

PHP研究所 佐藤孝治・著

2010/01/18

厚生労働省が公表した二〇〇九年三月までの採用内定取消し件数は四二七事業所、二〇八三人に及んだ。さらに、入社したものの「自宅研修」という名目で「自宅待機を命じられた」というケースも増加している

大学生が仕事に就くのに、いわゆる年中行事としてのよーいドンの集団的「シューカツ」をする必然性など、実はない

就職活動には<ステップ0>がある。いわゆる就職活動のイロハとされる自己分析とか、エントリーシートの作成とかいった具体的な活動を<ステップ1>とすれば、それを始める以前の「経験と学びによって人間としての力を高める」という段階が<ステップ0>

近年、会社や仕事についてさらに深く知りたい学生のために、「オープンセミナー」と呼ばれるさまざまなタイプのセミナーが増えてきている

大学生の「社会化」が足りない

「自分自身のために勉強する」「自分だけが偉くなる」という人は、どんなに成績が優秀でも社会の真の「エリート」ではない

1.顧客を幸せにする付加価値のある商品やサービスを創る。
2.顧客に商品やサービスの価値を伝え、対価をいただく。
3.無駄を省き、効率をアップして、コストを抑える。
この三つのどれかで貢献できる人が、企業で「活躍できる人」となる

まとめてみれば、企業が求める人材は、「自分で考えて行動できる人」

成功はしていても、そこに何らかの行動原理が感じられない場合、その成功は偶然か、自分の実力以外の他の要素が原因になっているのではないかと考えるのが自然です

コミュニケーション能力
・人の話を聞き、自分の経験と知識を踏まえて、的確な質問ができる人
・自分と他者の感情を知覚し、自分の感情をコントロールできる人
・自分に自信を持っていながら謙虚さが感じられる人
・心に秘めた志があり、愛嬌がある人
・ホスピタリティーが高い人

「一緒に仕事をしたいかどうか」の決め手となる基準は二つある。それは、「高いレベルの専門性があるか(あるいは、そのポテンシャルがあるか)」「段取りがきちんとできるか、鈍感で足手まといにならないか」

学生たちは参加したオープンセミナーの内容が満足のいくものであった場合、そのうちの六割が選考に進み(つまり正式にエントリーし)、そのうち約七%が最終的に内定に至っていることがわかった

「仕事体感型」のセミナーが最も満足度が高く、三二%の支持を得ている

『使ってもらえる広告』

アスキー・メディアワークス 須田和博・著

2010/01/17

ラブレターのクオリティの問題ではないのである。つまり、広告表現でなんとかしようとするやり方には限界がきている

いまの生活者は自分に必要そうでないものはハナからシャットアウトしてしまう可能性が高く、それも難しそうだ。だったら、いっそのこと、生活にホントに役立つことをやってみようよ

「使ってもらえる広告」とは、ようするに人びとが商品を買ってくれやすくなるような、便利なサービスや仕組みのことだ。それを広告会社で開発して提供するのである

ネット文化の中で育ってきた若い人たちのコミュニケーションは、どんどんデジタル化しつつある。そんな彼らにリアルな年賀はがきを出してもらうにはどうすればいいのか。考えた末に、年賀状が送りやすくなればいいのではないかと、mixiの“マイミク”(mixi内の友だち)同士で、本名も住所も知らなくても年賀はがきを届けられるサービスを提供したのである

もし、そのサービスが時計なら、ブログに貼って眺めてもらえる。万歩計のようなものなら、毎日、散歩のあとに見てもらえる。ユーザーに接触するためには、その人にとっての「役に立つサービス」を考えて開発し、提供して、そこでコミュニケーションを深めればいいのだ!

ウェブを使った“オバマキャンペーン”について語る際に、とにかく重要なのはSNSコミュニティ「MYOBAMA.COM」の存在だ。簡単に言うと、これはウェブ上の“オバマファンクラブ”で、選挙事務局からのテキストメッセージ以外に、オバマに関するイベントや露出情報などが定期的にリリースされる(中略)オバマの武器はそれだけではない。「Obama '08 for iPhone」というiPhone向けのアプリケーションも強力だった

カンヌ国際広告祭で示された未来のテレビ像
・公式チャンネル
・フレンドチャンネル
・リコメンドチャンネル

いまや人びとはどこかの“族”に属するというよりも、自分の中に“属”する複数の嗜好(属性)をフラットな状態で同居させながら、日々を過ごしているのだ

ウェブを使っているユーザーは、テレビを見ているユーザーよりも行動が積極的
広告はその時代にもっとも影響力のあるメディアの“似姿”になる

ユーザーに愛される五つの極意
・つっこまれクリエイティブ
・ルールクリエイティブ
・コンテンツ消費からコンテクスト消費へ
・仮説検証から仮説探索へ
・全員シロートの時代

『42歳からのルール』

明日香出版社 田中和彦・著

2010/01/16

「守りの人生」は、失点は少ない。しかし同時に、得点も見込めない人生だ

何かを手に入れたいのなら、何かを捨てなければならない。あたりまえのことだが、それこそがルールというものなのだ

「1人の人間として何ができるのか?」のほうが、名刺や肩書なんかより、最後の最後には自分自身を助けることになる

若い頃の挫折には、他人との競争やプライドなど、相対的なものがどうしてもつきまとう。しかし、40代の挑戦は、これからの自分の生きざまと向き合うような、絶対的なものであるべきだ

あなたがいる世界より、あなたのいない世界のほうが、はるかに大きい

今の会社の去り方を常に意識しておけ

自分の世代だけのことを考えるのではなく、子供やそのまた子供の世代、さらにその何世代も後のことまで考えなくてはならない

「あがり」ばかり考えている人は、もし自分が今から「ふりだし」に戻れたら、何をするかを想像してみるといい。42歳での「ふりだし」も悪くないものだ

年収1000万円を希望する人は、自分に時給5000円の価値があるかどうかを考えなくてはならない

「代わりがいない存在」になると、人材価値は一気に高くなり、年収も上がる

ある場所ではあたりまえだと思われているスキルや能力も、場所が変われば、特別な輝きを放つことがある

この世界から、もし自分がいなくなっても、世界は何も変わらない

◆すぐに何かを決めなくてはならないときの呪文
1.何を決めるのか?
2.目的は何か?
3.他に方法はないのか?
4.実行したときの不都合はないか?

数字が頭に入っていない40代に、説得力はない

若い頃は「いい人」でもなんとかなるものだが、40代になり、それなりの仕事を任されるようになると、「いい人」になって、その場をうまく丸く収めたつもりでも、結局は後から大きなしっぺ返しにあうことになる。目的に向かって何かをやり遂げようと思えば、周囲との軋轢を避けては通れない

相手が年下であろうと、自分にはないものを持っている人には、リスペクトの念を欠かしてはならないのだ

上司は、どんなときであれ、人としての「卑しさ」を部下に見せてはならない

『ツイッター140文字が世界を変える』

コグレマサト、いしたにまさき・著

2010/01/15

アメリカではカンファレンスのときなどに、「誰か食事に行かない?」「いいよー」といった感じでツイッターが使われていると聞いていたのですが、日本でも同じように成立することに感動を覚えました

「いまなにしてる?」をつぶやくのが基本であるツイッターは、ある意味ではライフログ(Lifelog)を記録するサービス

アイフォーンがツイッターと非常に親和性が高いということは、既にアイフォーンでツイッターを利用している人ならば異論はないはずです。これには、モバイル端末とツイッターの親和性以外に、アイフォーンで使えるツイッター用クライアント・ソフトが、多種あることに起因していると考えられます

2009年6月のトピックとして、絶対に忘れてはならないのが、朝日新聞がツイッター・アカウントを開設したことです(@asahi)

@asahiのつぶやき
現地は、かなり厚い雲に覆われていて、湿度も高め。仕事中だけど、さっぱりしたくて「かき氷」たべました。もちろんシロップの色は、「ブルーハワイ」!!パソコンの電池が切れちゃうといけないので、いったん切ります

<試合前半>
松井、早く出てくれないかなあ・・・松井かな?松井かな?えへへ

ワールドカップ予選以降、朝日新聞のつぶやきが「最新ニュースのタイトル」と「URL」の配信にとどまっていたのに対して、毎日新聞は同じ最新ニュースでも、内容に対するコメントが付加されることで、人が介在していることが分かりました

内藤(みか)さんは「#twnovel」というハッシュタグも提案し、積極的に「ツイッター小説」を続けています

ウェブ・サービス上で、仲間で何かをシェアすることをメリットは、ユーザーのサービスの利用で考えると、自分が何もしなくても情報が仲間経由で勝手に集まってくるという利便性

ハッシュタグは「#event01」などと記述し、つぶやきをグループ化して後から検索しやすくする手法

ネットにおいては、比較的ゆるめに関係を構築した方がコンテンツの流通という意味では効果的

DM機能があるため、メール・アドレスは知らないけれどツイッターでつながっているという人に、メール代わりにメッセージを送ることも簡単です(フォローされていないとDMは送信不可)

「過去」「キーワードを自覚」という二つの呪縛がある限り、ツイッターと比較した場合、グーグルには今を検索することは、ほぼ不可能です。そして、これがグーグルがツイッターを恐れる理由です

『「日本で最も人材を育成する会社」のテキスト』

酒井穣・著

2010/01/14

企業活動を一番シンプルに表現すれば、その中身は(1)売上を最大化し、(2)コストを最小化する、というたった2つの行動にまとめることができます。この2つの行動について十分な経験を積まないまま、「社会貢献」という言葉だけを振り回すようなビジネスパーソンは、絶対に成功しません

誰よりも上手にできることを毎日こなすような環境は、たしかに居心地がいいでしょう。いつだって一番としてチヤホヤされます。しかし、そうした居心地のいいところを抜け出さないと、新しい能力の獲得はできなくなってしまうのです。つまり、能力の成長には、適度な居心地の悪さが必要なのです

組織には学習能力という観点から見て、「積極的学習者(全体の10%)」「消極的学習者(全体の60%)」「学習拒否者(全体の30%)」の3種類の人材がいる(マイク・ロンバルト)

◆伝説の打撃コーチ、高畠導宏の7項目
・素直であること
・好奇心旺盛であること
・忍耐力があり、あきらめないこと
・準備を怠らないこと
・几帳面であること
・気配りができること
・夢を持ち、目標を高く設定することができること

場面に応じて意識的に「あの人だったらどう行動するか」と考える癖を持っている人材が、他の人材よりも伸びるのは明らか

行動分析学の世界では「60秒ルール」といって、他者の好ましい行動を強化するには、その行動が発生してからできるだけ早く(できれば60秒以内に)、その行動をほめたり、その行動に感謝したりすることが必要

採用の世界では、俗に「Aクラスの人材は、Aクラスの人材を連れてくる」が、「Bクラスの人材はCクラスの人材を連れてくる」と言います

出戻り人材の活用が必須になる

企業というフレームは、単に営利団体という性格を超えて、現代では生涯学習を支える「学校」としての機能が期待されてきています

緊張感のない組織に成長はない

つねに積極的にチャレンジするような気持ちになるには、それなりの成功体験が必要

バックワード・チェイニングは「つねにゴールのテープを切る」という成功体験を積ませつつ、徐々に難易度を高めていく経験のデザイン手法

リーダー人材の育成には徒弟制度を導入する

いろいろな意味で、母校として誇りに思える企業かどうか

『超訳ニーチェの言葉』

フリードリヒ・ニーチェ・著 白取春彦・編訳

2010/01/13

最初に自分を尊敬することから始めよう。まだ何もしていない自分を、まだ実績のない自分を、人間として尊敬するんだ。自分を尊敬すれば、悪いことなんてできなくなる。人間として軽蔑されるような行為をしなくなるものだ(『力への意志』)

人から信じてもらいたければ、言葉で自己を強調するのではなく、行動で示すしかない。しかも、のっぴきならない状況での真摯な行動のみが、人の信に訴えるのだ(『漂泊者とその影』)

自分がどういう者であるか理解したい人は、次のような問いを自分に向け、真摯に答えてみればいい。これまで自分が真実に愛したものは何であったか? 自分の魂を高みに上げたものが何であったか?何が自分の心を満たし喜ばせたか? これまでにどういうものに自分は夢中になったか? これらの問いに答えたとき、自分の本質が明らかになるだろう。それがあなた自身だ(『ショーペンハウアー』)

いつも機嫌よく生きていくコツは、人の助けになるか、誰かの役に立つことだ。そのことで自分という存在の意味が実感され、これが純粋な喜びになる(『人間的な、あまりに人間的な』)

好奇心は、自分の能力を発火させるにはたいせつだが、世界のすべてを見聞できるほど人生は長くは続かない。若いときに自分が関わる方向を着実に見定め、それに専念していくほうが、ずっと賢く、自分を充実させていくことができる(『漂泊者とその影』)

この世の中に生まれる悪の四分の三は、恐怖心から起きている(『曙光』)

今のこの人生を、もう一度そっくりそのままくり返してもかまわないという生き方をしてみよ(『ツァラトゥストラはかく語りき』)

この人生を簡単に、そして安楽に過ごしていきたいというのか。だったら、常に群れてやまない人々の中に混じるがいい。そして、いつも群衆と一緒につるんで、ついには自分というものを忘れ去って生きていくがいい(『力への意志』)

自分自身と友人に対しては、いつも誠実であれ。敵に対しては勇気を持て。敗者に対しては、寛容さを持て。その他あらゆる場合については、常に礼儀を保て。(『曙光』)

批判という風が吹き込まない閉鎖的なところには、必ず腐敗や堕落が生まれ、大きくなっていく(『人間的な、あまりに人間的な』)

車に轢かれる危険が最も大きいのは、一台目の車をうまくよけた直後だ(『人間的な、あまりに人間的な』)

人に物事を伝えるときにはコツがある。新しい出来事や相手が驚きそうな事柄を伝えるときは、いかにもそれが周知の少し古い事柄であるかのように話して伝えるのだ(『曙光』)

感謝を本気で拒絶すると、相手は侮辱されたと思う(『曙光』)

『赤めだか』

扶桑社 立川談春・著

2010/01/12

八十円の菓子ごときで泣きだす息子に親父はあきれ、しまいには怒りだし競艇場の売店であるだけのチョコフレークを買うと、「全部喰え。ひとつでも残したら許さん」と僕に渡した(中略)「菓子を欲しがるのは子供の権利だがな、権利を主張するなら義務がついてまわるんだ。覚えておけ。ひとつも残さず喰え」

高校に入ってから談志の追っかけをはじめる。根多はいつも漫談だったが必ず爆笑をとった。鋭くて、新しくて、危なくて、激しい漫談を数多く聴くうちに、なんでこの人は世の中から叩かれないのか、不思議に思った

飲んだくれの亭主に嘘をついた女房が許しを乞う告白のシーンで、今もはっきり覚えているセリフがある。「あたしが悪いんじゃないの。大家さんが夢にしちゃえって云ったのよ。大家さんが悪いのよ」人間って極限まで追い詰められたら他人のせいにしてでも云い訳しちゃうもんなんだ。鈴本で聞いた「落語は人間の業の肯定だ」という談志の言葉を思い出した

「坊や、よく覚えとけ、世の中のもの全て人間が作ったもんだ。人間が作った世の中、人間にこわせないものはないんだ」(談志)

立川流は一家ではなく研究所である。研究所であるから飛びきり強い生命体も生まれるが、その陰で驚くほどの犠牲も出る。実力、能力を優先した本当の意味での平等と自由はあるが、残酷なまでの結果も必ず出る。それが談志の選んだ教育方法である

「たとえ前座だってお前はプロだ。観客に勉強させてもらうわけではない。あくまで与える側なんだ。そのくらいのプライドは持て。お辞儀が終わったら、しっかり正面を見据えろ。焦っていきなり話しだすことはない。堂々と見ろ。それができない奴を正面が切れないと云うんだ。正面が切れない芸人にはなるな

「型ができていない者が芝居をすると型なしになる。メチャクチャだ。型がしっかりした奴がオリジナリティを押し出せば型破りになれる。どうだ、わかるか? 難しすぎるか。結論を云えば型をつくるには稽古しかないんだ」(談志)

「負けるケンカはするな」が我が家の家訓で、それは相手から逃げるという意味ではない。勝てる、最低でも五分の戦いができるようになるまでは相手を観察し、研究する。そのためには格好つけてる暇はない。至近距離まで飛び込んでみよう

翌日、談春は談志と書斎で二人きりになった。突然談志が、「お前に嫉妬とは何かを教えてやる」と云った。「己が努力、行動を起こさずに対象となる人間の弱味を口であげつらって、自分のレベルまで下げる行為、これを嫉妬と云うんです」

立川談志が談春の目の前で、誉めてやる、認めてやる、とまで云ってくれた。本望だ。辞めなくてよかった、心の底から喜びが湧き上がってきた

「葬式、つまり儀式を優先する生き方を是とする心情は談志の中にはないんです。そんなことはどうでもいい。何故なら……」談志は、ちょっと胸を張って云った。「談志の心の中には、いつも小さんがいるからだ」

『人を動かすアフォリズム90』

小学館 本田直之・著

2010/01/11

◆P・F・ドラッカー『プロフェッショナルの条件』
「知識労働者たるものは、自らの組織よりも長く生きる。したがって、他の仕事を準備しておかなければならない。キャリアを変えられなければならない。自らをマネジメントすることができなければならない」

◆ロジャー・マクナミー『ニューノーマル リスク社会の勝者の法則』
「仕事の時間と家族の時間を分けずに、自分の時間を全体的に最適化するよう努める」

◆ジョン・ネスビッツ『マインドセット ものを考える力』
「結果を得るには、問題解決よりもチャンスを生かすべし」

◆ピーター・モントヤ『パーソナルブランディング』
「いかにいい仕事をしようとも、世間はあなたのビジネスに関して無関心であると常に心せよ。あなたがなすべきことは、自ら顧客をつかみ、振り向かせることである」

◆トム・ピーターズ『ブランド人になれ!』
「昔の職人は、仲間づきあいと世間の評判を大切にし、修練研鑽を怠らず、誇り高く、自分の腕一本を頼りに生きていた。これを現代の言葉に直すと、要するに、自分の名前をブランドにしていたのだ」

◆築山節『脳と気持ちの整理術』
「短時間の集中で済む作業を連続させる」

◆野村克也『野村再生工場』
「選手は自分自身で疑問を感じなければならず、コーチはそのように仕向けてやらなければならないのである」

◆佐久協『高校生が感動した「論語」』
「子曰わく、人の己を知らざることを患えず、己れの能なきを患う」

◆福田晃市『わかる・使える 孫子の兵法』
「多算なれば勝ち、少算なれば勝たず」「利して、これを誘い、乱して、これを取る」

◆D・カーネギー『人を動かす』
「人と話をするときは、その人自身のことを話題にせよ。そうすれば、相手は何時間でもこちらの話を聞いてくれる」

◆藤田田『勝てば官軍』
「これまで三時間かけてやっていた仕事が限りなくゼロになる方法を考えなければ生き残れないのだ」

◆欧陽居正『中国商人 儲けの知恵』※胡雪岩の教え
「損得ばかり気にしていては大きな発展を遂げることができない」

『5人の落語家が語るザ・前座修業』

NHK出版 稲田和浩、守田梢路・著

2010/01/10

【柳家小三治】
修業の根本は、手を使い、心をこめることだ

あるとき、肌襦袢を干していて、いきなりおかみさんに頭をひっぱたかれた。「おまえの肌襦袢をよく見ろ!世間にケツを向けてるじゃないか!」(中略)落語だって同じです。登場人物が会話するとき、この人物が相手に襟を向けて喋っているのか、背中越しに喋っているのか。そりゃあ、当然会話の言葉は違うだろうけど、その人物の了見、心が違っていることを知ったうえで噺ができる。この違いを私は修業から学んだ

「きれいになるなら足で拭いても同じことだ」ということを認めたら、そういう生き方しかできなくなってしまう。つまり、そういう噺しかできないということだ。小さんはよく「人間は正直でないと、いい噺はできない」といっていた。「ずるいやつには、ずるい噺しかできない」と

【三遊亭円丈】
好きに生きるためには、自分を殺す時代があっていい

噺家に弟子入りするときに、その師匠の芸に惚れるということはよくないことだと思ってる。なぜなら、惚れてしまうとその師匠を超えられないからだ

師匠は、よく「芸は砂の山だ」といっていました。「当人は上がっているつもりで一歩ずつ歩いていても、じつは足元から崩れていっているから、実際は少しも上がっていっちゃいない」のだと

人は個を超えたなにかをもたなくてはいけない

【林家正蔵】
どんなに叱られようと、「噺家を辞めたい」なんて思ったこと、これまでに一度もないです。好きな落語ができて、寄席にいられる。好きな先輩がたと好きな落語のある場所にいられる。辞めようなんて思いません。僕、落語が好きで好きで仕方がないんですよ

【春風亭昇太】
未熟であってもプロはプロ。どんな言い訳もそこにはない

僕は決めたんです。「勉強させていただきます」という言葉を絶対にいわないということを

「好きなものを食べろ」といわれても、僕は一回も師匠より高いものは食べたことはなかった

師匠が「茄子が……」とたったひとこと言葉を発しただけで、お腹を抱えるほどおかしかった。「落語を超越したおかしさをこの師匠はもっている」と思いました。これは、技術を超えたすごいことだと思ったのです

ズルさとラクさを求めてはいけない

【立川志らく】
弟子入りって、職業の選択ではなく、人生の選択です。だから、惚れた師匠のところへ入門するべきだと思うのです。だから、師匠の定義は「価値観の共有ができるかどうか」なのだと、私は談志に教わったのです。修業時代って、まるごと師匠に帰依し、まるごと師匠から学ぶ貴重な時代なんですよ

『ストールポイント』

阪急コミュニケーションズ マシュー・S・オルソン、デレク・バン・ビーバー・著

2010/01/09

あなたが最も深く信じている前提、あるいは最も長い間正しいと思ってきた前提こそが、実は命取りになる危険性が最も強い

過去数十年にわたって成長を続け、今後一〇年内に大企業中の大企業となる会社が一気に増える

マッキンゼー&カンパニーが二〇〇五年にまとめた大企業の「転落率」調査がある。売上成長率において業界上位二五%にある企業が五年以内に下位へ転落する確率を割り出したものである。その結果は驚くまでもなく、一九七〇年代半ば以降に「転落率」は三倍に上昇しており、それを引き起こした一連の力の集合体が「ハイパーコンペティション」(超競争)として指摘されている

対象としたフォーチュン100社およびグローバル100社の大多数(八七%)が、調査対象期間中に少なくとも一度はストール・ポイントを迎えていた。残る一三%の企業は全期間を通じて着実に成長を続けていた

ストールを迎えた企業のうち四五%はストール前に売上成長率が伸びていた。一方、ストールの前年に売上成長率が低下していた企業は四二%にとどまっている。ストール直前の売上成長率の上昇は、M&A(合併・買収)を通じた「売上の買収」によるケースが多い

◆ストール原因のトップ4カテゴリー
・プレミアム・ポジションへのとらわれ
・イノベーション・マネジメントの破綻
・中核事業の性急な見切り
・人材の不足

成功を収めている企業には、きわめて強いメンタルモデルの共有化が見られる(中略)問題が生じるのは、そのモデルが立脚する一連の「戦略前提」が破綻をきたし始めた時である

市場をリードしている企業の経営陣は、自社の支配体制が取るに足らない(ように見える)新興企業に脅かされていることを信じようとしない

長年の実績をもつイノベーション企業でも、中核製品ラインの継続的改良に対して中核市場が求める範囲を通り越してしまうことが起こりうる

成長戦略の柔軟性を犠牲にしてごく少数の顧客への依存度を深めることに対して、経営陣は慎重でなければならない

時代にそぐわなくなったパフォーマンス指標(あるいは端的に誤った指標)に依拠し続けて、ストールの到来を見抜けなかった企業は数多い

顧客に対する「独自の洞察」を新たな成長基盤の構築に活かす

『人生と仕事について知っておいてほしいこと』

PHP研究所 松下幸之助・述 PHP総合研究所・編

2010/01/08

◆「ビジネスパーソンにとって最も重要な責務は何か」と尋ねられた時の松下幸之助の答え

「まあ、簡単にいうと、みんなに愛されることですね」

人間はだれしも磨けば光るダイヤモンドの原石のようなものであり、だれもがそれぞれの才能を秘めている。そのそれぞれの才能が咲き乱れる百花繚乱の社会こそが真に美しい、松下はそう考えていました

「君、一つ大事なものが欠けとるな。何や分かるか。『愛嬌』や。愛嬌が入っとらんな」

「人間の幸せは自分の運命を生かすことである。自分の運命が平社員で終始することになっていればそれで結構ではないか」

「人間の欲望というものは生きる力であるから、これを抑える必要はない、善導することは必要であるとしても、欲望そのものは、決してなくすることを考えたらいかん、欲望は適当に培養しないといかんと、かように思うんです

妥協して、相手の気分を立てていくということもいい生活の態度やと思いますけども、“これは聞けんぞ”というものは断固として聞かない、そして相手に反省を求めるということが、皆さんの将来にもあってしかるべきやと思います

「じゃあいちばん最高の地位にある人はだれも怖くないかといえば、やはり部下が怖いとか、天が怖い、神が怖いとか、みずからそういうものを感じて慎むということやないか」

「今自分がもっている財産というものは、自分が死んだときにもっていくことができない。死んだらだれかにあげなければならない。跡取りにやるか、親戚にあげるか、跡取りも親戚もなければ国家にもっていく。つまり本質的にはみんなおれのものではない」

「約五十年たって考えてみますと、大志を抱いて仕事をして成功したということはいえないけれども、その日その日というものを、まじめにやってきたということによって、大志をもって仕事に取り組んだのと同じような成果をあげてきたのではないか」

「武士は武術において非常に強くなければならない。また一方で、学問もなくてはならない。しかし、それだけで十分かというと、やはり情けがなければならない。ほんとうに人に対して慈愛の心を養っていかねばならない。強いばかりが武士ではない。そういうように昔はいわれて、武士としての修業をしたわけです」

「仕事のないのを嘆じる人は、真に仕事をみつけることに努力しないからではなかろうか」

すべての人が「お得意先」に見えているか

『社長!会社を継がせたいならココまでやっておかなくちゃ!』

すばる舎 小山昇・著

2010/01/07

4人の幹部の中から1人を社長に選んだらどうなるか。実力が拮抗しているだけに、選ばれなかった幹部は必ず不満を抱きます

そもそも事業承継における正解とは、社会的に正しいとされることと必ずしもイコールではありません。事業承継では、会社が存続することが唯一の正解です。それでこそ社員の雇用が保たれ、国に税金を納めて社会貢献をすることができます

バカ息子が経営者として成長するまでナンバーツーに中継ぎを頼む社長もいますが、これはトラブルの原因になります。ナンバーツーが創業家に対して忠誠心があり、自分は中継ぎに過ぎないとよく理解していても、奥さんが同じ気持ちだとは限りません。奥さんにとって、社長夫人という肩書には特別な響きがあります

サラリーマン社長は、銀行が満足するほどの資産を持っていません。先代社長から株式を買い取ってオーナー社長になったとしても、株式の買い取りで資産はすっからかんです。これではこれまで会社としての借入実績があっても、銀行はすんなりと融資をしてくれない

事業承継とは、会社法に則って、所有者の椅子の証である株式を後継社長に承継させることに他なりません。自社株を67%以上持っていない社長は、支配権のないただの雇われ社長です。それが会社法に定められたルールです

会社の業績が絶好調のときは、自社株の評価額が上がり、相続税が手に負えなくなります。現実的には、業績が落ち込んで自社株の評価額が落ち着いた瞬間を見計らい、株式承継を進めるしかない

会社の支配権を揺るぎなきものにするには、特別決議が自由にできる67%以上の株式が必須

ライバル会社が株式を持てば、社内の機密事項も筒抜けになります

個人で借金が難しいときは、会社に買い取らせて「金庫株」にする方法もあります

人を信用しても、人のやることまで信用してはいけない。それは身内とて同じです

小さな会社が大きな会社に買収されるとどうなるか。小さな会社の社員は居場所をなくします。単に派閥争いや企業文化の違いで、肩身が狭くなるだけではありません。大企業と中小企業では、社員に求める能力が違います

後継社長を迷わせないためにも、きれいな決算書を作ってください

『アドレナリンジャンキー』

日経BP社 トム・デマルコ、ピーター・フルシュカ、ティム・リスター、スティーブ・マクメナミン、ジェームズ・ロバートソン、スザンヌ・ロバートソン・著

2010/01/06

ほとんどのアドレナリン中毒組織には、ボトルネックになる人間が少なくともひとりいる。それこそが、設計をすべて決めたり、要求事項をひとりで設定したり、アーキテクチャをすべて決定したりするヒーローである。この人物には2つの役割がある。ひとつは、人間にはとうてい無理なぐらい自分を忙しく見せること。もうひとつは、たまりにたまった意思決定を一気に下して、組織をますます狂乱状態におとしいれることである

弱いチームの方が、強いチームより決定や行動を「保留」する傾向がはるかに強い

多くの組織は成功志向が強いため、疑いを口にする者は、正直な意見を述べたことに対して何の見返りも得られない

次のいずれかの条件にあてはまるようなら、その組織にはすでに世話を焼いてくれる乳母がいるのかもしれない。マネジャーに会うのに約束がいらない。つまらない雑用にいちいち時間を割く必要がない。オープンな雰囲気があり、誰もが自分の考えを口にして、お互いから学ぶことができる。マネジャーが研修や教育をぜいたくではなく必要なことと考えており、新しいアイデアについてみんなで話し合うための時間をとる

たいていのプロジェクトは、人間の切迫感の時間枠より長くかかる

一流のプロのほんとうにすばらしい点は、確立された個人やチームの能力に問題をはめ込むのではなく、問題に合わせて解決策をつくろうとすることだ

ベンチに交替要員を用意しておくことは、重要なメンバーがいなくなった場合にカネを時間に替える手段になる

健全なパターンは、権力者であるかどうかにかかわらず、権威のある人が決定を下すことだ

約束がなされたか、また、それは正確にどのような約束だったかについて、約束した側と受け手側の解釈が異なっていると、約束のシステムは崩れる

「沈黙は同意」による約束は、誰にとってもいいことはない。両者は当然仕事に対して違った優先順位をつけ、悲惨な結果を迎えることになる

誰かをクビにして、その人の仕事を残った仲間で分けると、結局はその仲間も辞めていき、その仕事をするために、学習曲線の底辺にあってコストのかかる新人を採用せざるをえなくなる

「情報が多すぎると注意力はなくなる」。注意力に対して情報量が多すぎるのは、詰め込みすぎである

どんなに機能を付け足して飾りたてても、デザインはよくならない。むしろデザインを美しくするには、そぎ落とすことである

『目のつけどころ』

サンマーク出版 山田真哉・著

2010/01/04

売れるということは、どんな商品、サービスでも、消費者との距離感が近い、ということだ。距離感が近ければ売れるし、遠ければ売れない

◆「黒十字アイデア法」4つのステップ
1.まずは「硬派・軟派」「総論・各論」の2つの軸で事象を分ける
2.もともとの案が、どの事象に位置づけられるかを定める
3.その事象から、残りの3つの事象に、それぞれ振って考える
4.出た案から、もっともふさわしいものを選ぶ

たとえ話の本質、それは、一見関係ないもの同士がつながると楽しい、ということだ。人はつながると楽しい。まったく違うと思っていたものの間に関係性があったという発見は、すごくうれしい。それは、人は根本的につながりたいという本能をもっているからだろう

理想の質問とは、というコメントをしたかったのだ。でもそこで、「こういう質問がいいですよ」といってもきっとつまらない。だから、印象的な話にするために、上中下で質問をランクづけした

人は自己申告である自己評価よりも、第三者による他者評価のほうをより信じる

説得力=「目のつけどころ」×「手段」×「権力」

あらゆるところに情報格差が存在しており、これを効果的に使うことによって権力をもつことができる

◆数字に目をつける際の3ステップ
1.数字を拾う 2.数字の単位を見る 3.数字を裏っ返す

「さよなら、余分三兄弟」という清涼飲料水「DAKARA」のCMがある。人気の高いCMで、脂肪・糖分・塩分という余分(マイナス)なものを、「三兄弟」という数字で表している。あれは「増減+数字」の構造だが、数字を擬人化するというアイデアがいいし、「さよなら」という増減の表現も擬人化とマッチしている

「2階、3階、40席」「毎日10名様、計200名様に3000円のプレゼント」のように、昇順に並べることも効果がある。言葉に勢いが出るのだ

「説得」という漢字そのものをじっと見てみる。すると、「得になることを」「説く」と読める。そこで、「あのね、説得っていうのは、相手の得になることを説かなければならないんだよ」、そんな話をすることができる

対象となる物事に掘り下げるべきポイントを見つけられなかったら、「もし……たら」という仮定の世界に飛んでみる

「不足の事態が起こったら」という着目点をもつことが大事

自分が驚き、感動したものを、「目のつけどころ」としてストックして、それを実際に使って自分のパターンにしていく

『自分は評価されていないと思ったら読む本』

幻冬舎 小笹芳央・著

2010/01/03

経済原則に則って動くことを求められている経営者は、正社員を「評価の高い人」と「評価の低い人」に分けて対応を変えるはずです

「働かない」ために、「働く」。「自由」のために、「不自由」に甘んじる。つまり、「自由」という「目的」を達成するために、「手段」として「働く」と考えてみる

“小さな自由”を追いかけ続けてしまうと、将来は、「自由」という観点からは、どんどん遠ざかっていくことになり、最終的に、「不自由」が待っている

自由を獲得するためには、仕事を通じて自分の周りにいる人々との信頼関係を築き上げる必要がある

「約束」をし、それを「実行」することによって、信頼は築かれる

大事なことは「守れない約束はしない」ということです。守らなかった時点で、人は信頼を失います

「将来の自分」とは、現在から未来にかけた自分の取り組みや努力が、結実したものに他なりません

仕事の報酬は、「仕事」である

「いい仕事」が「次の仕事」を呼び、成長のチャンスを得る

私は常々、「たまたま」を振り返って語れる人生がいいなあと思います。たまたまこの上司と出会えて。たまたまこの仕事を担当して。たまたまこんな勉強をして。さまざまな「偶然」を、後に「よき偶然」として語れるように、「偶然」と出合ったら、覚悟を決めて頑張っておく。すると、それによってキャリアが築かれる

やり直しがきく自由な時代だからこそ、逆張りで「覚悟」を決めて、いったん選択したら「不自由」な状態で必死にそこで頑張る。そんな人ほど、成功を引き寄せられる

自分の値段を上げるには、性質の違う(=相反する)二つの能力を身につけることが効果的

会社が社会貢献するということは、本業の事業を通じて利益を出し、税金を納めること。それが“本流”です。言い換えれば、会社の目的とは利益の追求であり、それを社会に還元することなのです

同種内での競争には強かったものが、異業種間競争になると、突然、弱みに変化する

大人になれば物理的に視界も広くなり、また、経験を積むことで、広く物事を見られる「人間の幅」もできあがっていきます。すると、世界が自分中心に回っているわけではないこと、そして、いろんな人との「関係の網の目」の中に自分がいることが分かってきます

『平林都の接遇道』

大和書房 平林都・著

2010/01/02

◆著者の研修でする5つの約束事
1.名前を呼ばれたら「はい」の返事
2.立ち上がったら、イスをテーブルの下に入れる
3.後ろに手を組まない
4.中座する場合は、隣の人に無言で一礼。部屋を出るときにもまた一礼。戻ってきて席に着く際も、同様に礼をする
5.素直な気持ちで取り組む

イスは腰かけているときはあなたのもの。でも立ち上がったら、そこは人の通り道です

そもそも、仕事場というのは舞台です。一礼せずに出入りする舞台はありません

夢を売る場所では、特別な言葉を使いましょう

「いらっしゃい」「いらっしゃいませ」は、生活必需品を売るお店の接客用語。スーパーマーケットで働いている方ならいいのですが、サービス業の8割は、生活必需品ではなく、「夢」を売っています

「いらっしゃいませ」ではなく、「ようこそお越しくださいました」とお声がけしましょう

「ネクタイでございますね」という声をネクタイの担当者の耳に入れることで即座にスタンバイでき、お客様がネクタイ売り場に着くと、すぐに接客ができる

過去形の「ありがとうございました」はタブー用語

不備をお詫びするときには、「申し訳ございません」の前後にも言葉が必要です。「行き届かなくて、申し訳ございません」この、行き届かなくて、という前置きを省略してはいけません。「行き届かなくて、申し訳ございません。今後このようなことがないように致します」ここまで言って、初めて謝罪の言葉になります

相手にお願いするときは、疑問形で

接客のプロなら、友だち言葉はもってのほかです

この世で一番速いもの。それは、馬でも新幹線の「のぞみ」でもありません。人間の考えです

企業は「できない人」で評価される

清掃が行き届いていないということは、「うちはお客様に対する配慮が足りないお店ですよ」と公言しているようなものです

◆私が考える「とっつきやすい人」の3条件
1.笑顔の人
2.自分から挨拶をする人
3.自分から動く動作がみられる人

『逆境を生き抜く名経営者、先哲の箴言』

朝日新聞出版 北尾吉孝・著

2010/01/01

松下幸之助
「五パーセントより三〇パーセントのコストダウンのほうが容易」

伊藤雅俊
「お客様は来てくださらないもの。お取引先は売ってくださらないもの。銀行は貸してくださらないもの」「財テクではなく、本業で儲ける」

鈴木敏文
「経営で大切なのは自分たちの尺度です。一時的な予見の変化に振り回されてはいけません」「過去の延長ではなく、一歩先の未来からかえりみて何をなすべきかを考え、挑戦する」

『易経』を勉強すると、三つの「キ」を学ぶことができる。幾何学の「幾」は兆しや機微という意味だが、二つ目の「キ」は機会の「機」で、これは勘所、ツボのことである。三つ目の「キ」は期間の「期」。物事が熟して満ちることを意味し、言わばそのタイミングが重要だということ。この三つの「キ」を知ることが指導者には重要なのだ

『戦国策』
「大功を成す者は、衆に謀らず」

林原健
「何事の判断においても、根底には人間への優しさ、温かさが求められるかと思う。人々が何を求めているか、人間の気持ちがわからなくては、どんな判断もできない。時に一身を投げ打つことができるようでなくては重要な判断はできない」

「知情意」という言葉がある。知識・情緒・意志という人間にとって大切な三つの資質を表した言葉だ

本田宗一郎
「人生は見たり、聞いたり、試したりの三つの知恵でまとまっているが、その中で一番大切なのは試したりであると僕は思う」

道元
「面ひて愛語を聞くは面を喜ばしめ、心を楽しくす。面はずして愛語を聞くは肝に銘じ魂に銘ず。しるべし、愛語は愛心よりおこる、愛心は慈心を種子とせり。愛語能く廻天の力あることを学すべきなり」

『論語』
「遠き慮りなければ、必ず近き憂い有り」

曾国藩
「収穫を問う莫かれ。但だ耕耘を問え」

『戦国策』
「狡兎は三窟ありて、僅にその死を免るるを得るのみ」
※賢い兎は自分の穴を三つ掘っておくので、危険が迫ってもその三つの穴のどれかに逃げ込むことで、なんとか生きのびていく、の意


powered by HAIK 7.6.1
based on PukiWiki 1.4.7 License is GPL. HAIK

最新の更新 RSS  Valid XHTML 1.0 Transitional